こんにちは
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
講師の塚越 則子です。
今日は久しぶりのQ & Aシリーズです。
先日、ある生徒さんのお母さまから、こんなご質問を受けました。
則子先生はグループレッスンをしていますか?
ご質問以外にも
「グループレッスンのクラスを開講していただけますか?」
というご依頼を、幼児さんの生徒さんの保護者の方から折り入って頂戴することがあります。
結論から先に申し上げましょう。
当ピアノ教室ではグループレッスンを実施しておりません。
1992年の開講当時から生徒さんのお宅に訪問し、個人レッスンのみをご提供しています。その理由は2つ。
①講師の豊富な音楽経験を活かし、一人一人の能力や性格に寄り添った指導を特徴としており、質の高い内容にこだわっているため
②安全に考慮しているため
これだけでは説明不足かと思いますので、補足していきますね。
ビジネス主義に走らない。
一度に何人も教えることができらたら、そのほうが絶対に効率がよく「うま味がある」ことはわかっていますが、当ピアノ教室は、個人レッスンにこだわっています。なぜなら、無責任に「いいこと」だけをアピールして、ビジネス主義に走り、人として「大切なもの」を見失いたくないからです。
長年ピアノレッスンを通じて、たくさんの幼児さんの成長にかかわってきて感じるのは
幼い子は、いっときも目が離せない
ということ。
え?
ピアノのレッスンって、椅子に座っているのに?
と思った方。
甘いです(笑)
幼児さんのレッスンでは、椅子に座ってまだ足が床に届かないため、例外なく足台を使います。
しかし、すぐに背が伸びて、ほんの数年しか使わないため、専用の足台を購入していただくよりも、ご家庭にある身近なもので代用していただくことをお勧めしており
必要な高さに応じて、プラスティックのボックスに中身を入れたりなど、各ご家庭で工夫してご用意いただくのですが
レッスンでピアノを弾いているときに、足台に足をピッタリつけたまま動かさない
この基本中の基本を身につけるのは、幼児さんにとって、なかなかハードルが高いんですね。
しかし、これができないと指のフォームが定まりません。
身体のバランスがうまく取れないので、根気強く指導し続けます。
レッスンを始めて1年くらいは
足台の上で、あちこち足を動かしてしまうことなどしょっちゅうですし
ときには足台自体を両足を使って器用に持ち上げようとして踏ん張ってみたりと
とにかく、みんな、なぜか、とってもいそがしい😆
でも、そのうち落ち着くので、必要とあらば、何度でも注意をして、意識を向けてもらうように促しますが、きつく叱ったりはしません。
そもそも子どもって
いけないとわかっていることも、わざとやってみて
反応を見ておもしろがったりするもの。
それも親しさの表現であったり、コミニュケーションのひとつだったり。
こんな仕草をするのも今だけと思うと、かわいらしいもんです😊
一対一だと、のびのびと自由に、素のままを出してくれる子どもが多い点も見逃せません。
ただし、エスカレートしそうになったときは別です。
厳しく、まじめに、即座に、たしなめます。
みなさんよくご存知のように、幼児にまつわる事故は、ほんの少し目を離して油断した一瞬だったり
これくらいは大丈夫だろうという過信だからです。
何かあってからでは取り返しがつきません。
ふざけているうちにバランスを崩して椅子が倒れ、大理石の床で頭でも打ったら大事故になりますから、ふいに立ち上がりそうになったりしたときは
それこそ全力で、身体を張って阻止します。
ここで、保護者の方に、きちんと認識しておいていただきたいことがひとつあります。
わたしは、ピアノの先生であり、幼稚園の先生ではありません。
どういうことかというと
何かの拍子に指や腕を痛めたら、その時点で音楽生命を絶たれる危険がある
ということ。
そこまでいかなくても、満足に弾けない、動けない、歩けない状況が続けば、少なからず業務に支障がでることは避けられません。
幼稚園の先生は代わりを立てることができますが、私の代わりはいません。
幼稚園の先生は、ドクターからMCを発行してもらえば有給休暇をとれますが、私の場合レッスンを休めば、「自分の都合で休み」の扱いになり、その分のレッスン費は差し引いていただく対応になります。
たとえ事情が事情でも、です。
わたしは、歴代の日系幼稚園の先生方と親しく交流してきたため、教育現場の実情を直接見聞きしているのですが、みなさん一様に
満身創痍
で、子どもたちと日々、真剣に向き合っています。大切な子どもたちの命をお預かりしている責任感たるや、こちらが思わず縮み上がってしまうほど。一方、子どもたちと一緒になって遊びに熱中していれば
生傷だってできるし
ねんざだってします。
幼い子は感情を身体を使って表しますから、興奮のあまりパワー全開で突進してくることだって当然あり、小さな怪我はつきものなのです。
幼稚園の先生は、それらも全てひっくるめて、そういうお仕事。
ですので、そのためのトレーニングも長年積んできているし、日頃から備えている
でも私たち、ピアノ講師は違います。
子どもたちに接しているからと同じくくりで考えるのは違うのだとお分かりいただけましたでしょうか。
さらに加えるならば、本来、幼児にグループ指導をする場合、急病や事故に備えた緊急時の対応などもしっかりと勉強しておくなり、心臓マッサージなどライフレスキューの心得を持っている必要があると私は個人的に考えます。
幼稚園の先生には、それらが義務付けられていますが、リトミックなど、身体を使った音楽に関する指導者は、そのあたりが無法地帯なのが実情。
でもよくよく考えてみたら怖いと思いませんか?
子どもの体調って突然変化しますし、子ども同士がぶつかるなど不慮の事故などでは一刻を争う事態だって起こり得るのですから。
お預かりするならば念には念を入れて、先の先まで考えないと。。。
以上のことを総合すると、依頼されたから「はい、じゃあやりましょう🙋♀️」なんて、いい気になってホイホイ安請け合いするべきではないというのが私の結論です。
固すぎますかね💦
そもそも個人レッスンをしていても、何かの拍子でスイッチが入り、嬉しくなってしまって歯止めがきかないほど盛り上がってしまうお子さんだって多いのに😆
笑いすぎてしゃっくりが止まらなくなっちゃったりとか…
普段から仲良くしているお友だちと一緒なら、言わずものがなだと、つい思ってしまうんですよね。
たくさんの子どもたちを、これまで見てきていますので。
興奮のあまりレッスンどころではなくなってしまうこともあると容易に想像ができて
おうちの方の気苦労を増やしてしまうことにも繋がってしまうのも想像できる…
それでは、せっかくのレッスンなのに本末転倒ですよね。
お子さんの性格にもよりますが、社会性を養うのは幼稚園での生活で充分足りているというのが則子先生の考えです。
幼稚園や保育園ではお友達や先生に対して子どもなりに気を使ったり、感情を抑えていることだってあるでしょう。
言葉でうまく言えないことだって。
当ピアノ教室の幼児さんのレッスンは、自分1人だけを見てもらえる、受け止めてもらえる心地よさを存分に感じてもらい、お互いへの信頼関係を育むことからはじまります。
一人一人のペースで健やかに、のびやかに、音で心を解放してほしいとの願いを込めて、日々のレッスンに臨んでいます。
ということで本日は
当ピアノ教室は出張個人レッスン専門のお教室ですよ😃
というお話でした。
これまでのQ&Aシリーズのまとめです。
📌Q&A 6/レッスン初心者の教本にバイエルは使わないのですか?
📌Q&A 7/楽器の用意はまだですが、先に体験レッスンを受講することは可能ですか?
📌Q&A 9/親はピアノ未経験者で、子どもに教えられませんが大丈夫ですか?
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
指導方針