こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子(つかごし のりこ)は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器のプロフェッショナルです。
先週、Kちゃんのおうちにヤマハのアップライトピアノがやってきました!
当ピアノ教室でピアノを始めて4年目に入り、ヤマハの電子ピアノ「クラビノーバ」で練習をしていたKちゃんは、このたび満を期して、ヤマハのアップライトピアノの名器と名高い「UXシリーズ」をレンタル業者さんからお迎えしました。
いくつかの候補の中から、Kちゃん自身が弾き比べをして「一番楽しく弾けるピアノ」を選んだとのことです。
何かピーンとくるものがあったのでしょう。さすが感性が鋭いです!
UXシリーズは、80年代に発売されたアップライトピアノの最高峰モデルで、支柱がXの形になっていて、豊かな音の響きがすることが特徴です。
当ピアノ教室の大人ピアノの生徒さんのお1人(60代の女性)、Sさんも、UXシリーズをお持ちです。かつてお嬢さんが使用していたピアノは、30年近く経った現在も、大切にメンテナンスをしながら現役で活躍中ですよ。
あと数年もすると、このピアノは、現在2歳になったお孫ちゃん、Eちゃんが譲り受ける日がくるでしょう。
Eちゃんがまだ娘さんのお腹にいる時から「おばあちゃま」は、そのときを心待ちにしながら、ピアノの音色を聴かせてあげていたと伺ったことがあります。
そういえば昨日、成人行事の際の敬宮愛子内親王のお姿は、神々しいまでの気品に満ち溢れていましたね。
身にまとっていた白いロングドレスの頭上に光り輝くティアラに、大切なものを次の世代へと受け継いでいくことの尊さを感じとった則子先生です。
話を元に戻しましょう。
小学5年生になったKちゃんは、つい先頃開催された、当ピアノ教室の第25回発表会で、昨年の「エリーゼのために」に続き、ショパンの「小犬のワルツ」を華麗に演奏し、会場を魅了しました。
最後のスケールもスピードに乗ってバッチリと決め、Kちゃん本人も満足のいく出来だったようです。
電子ピアノでお稽古をする場合は、最初の指導が最も肝心です。
◆音がとりあえずでているから
◆一応間違えてないから
指の形がいい加減でも、まだ構わない。
◆粒が揃ってなくても
◆ムラがあっても
まぁ、今はこれくらいでいいでしょう
だって電子ピアノですから。
だってまだ初心者ですから。
こんな具合に、指導者が都合よく結論を導いて、線引きをして伸び代に限界を作ってしまったら、子どもの才能を引き出して、伸ばしてあげることなど到底出来ません。
もちろん、アップライトピアノと電子ピアノは、音やタッチに明らかな違いがありますから同じようにはいきません。
だからこそ、指導者が楽器の特性を熟知し、先手を打って対策を講じてあげることが最も大切なのです。
厳しい言い方になりますが、そこをないがしろにして、上手くいかなかったら全てを楽器のせいにして押し付けるのは、生徒さんも楽器もかわいそうというもの。
冷静に、謙虚に考えてみたらわかることです。それは明らかに指導者の側の逃げの口実であり、知識不足、指導力不足、勉強不足の結果なのですから。
電子ピアノでお稽古していても、しっかりとしたタッチをレッスンで作り上げていくことは充分可能ですよ。妥協していただく必要などありません。
シンガポールの出張ピアノ教室/電子ピアノでもしっかりとしたタッチを作る方法。
私は、Kちゃんがレッスンを始めて約10ヵ月目頃で迎えた発表会の曲に、あえて速く指を動かす難曲を選びました。その曲は、発表会で小学校低学年のお子さんに絶大な人気を誇る
『アラベスク』
この曲を発表会で演奏することを通して、アコースティックピアノのタッチを実感して、将来に向けて、今後の練習のポイントを自覚してもらうねらいがありました。
発表会のピアノの鍵盤はもっと重たいよ
だから、もっと〇〇してね!
発表会のピアノの鍵盤は硬いよ
だから、〇〇に気をつけてね
レッスンのたびに、私は一体何回、この言葉を繰り返したことでしょう。
その甲斐があって、間違えずに弾けていても、それだけで満足とせず、さらに一段上があることを自覚して、高みを目指していこうと努力を積み重ねていくKちゃんの向上心は、この頃から少しずつ培われてきたと私は感じています。
電子ピアノからアコースティックピアノへはアップグレードなの?
私は、楽器を替えることを「アップグレード」と表現することに抵抗があります。なぜかと言うと理由は2つ。
①私たち音楽の世界で生きる者にとって、楽器は生きた存在。全ての命は等しく尊く、重みがあります。それぞれ存在する意味あいも違い、安易に比較したり優劣をつけるべきものではないと思うからです。
②アップグレードがあるならダウングレードという「概念」もあるはず。日本にピアノを持っていたりと、一人一人様々な背景がある中、シンガポールの期間限定での生活では、止むを得ず電子ピアノを選択するご家庭が少なくありません。しかし状況を考えた上で電子ピアノを選択することは積極的な最善策であり、私は「ダウングレード」だとは思いません。
では電子ピアノでお稽古を始めて数年がたち、アコースティックピアノをお迎えする時、私にとってどんな表現が一番しっくりくるかというと、それは
世代交代
です。
ここでのお役目を無事に終えて、必要としている方の元へ旅立っていく。それは
「いらなくなったものを処分」
することとは全く意味合いが違います。楽器を単なる「モノ」としか扱えない人、電子ピアノを電化製品の1つとしか見れない人は、どんなに必死に練習を重ねても所詮「それなり」の演奏しかできません。
音に心を宿すことができず、「音楽とは何なのか」を根本から理解していないからです。
音楽は心と心のコミュケーションです。
音に気持ちが入っていなければ奏でる喜びも満足も「それなり」なので、やがて限界を迎え、挫折感と向き合わざるを得ない瞬間がやってきてしまいます。
アップライトピアノと電子ピアノの贅沢な2台使いが実現!
今回、アップライトピアノをお迎えすることのご提案に、Kちゃんは大変興奮して喜びつつも、愛着のある電子ピアノを手放すことを拒んだのだそうです。
思い出のたくさん詰まった大切な電子ピアノと、できればこれからも一緒にいたい
そんなピュアな思いは、音楽の神様に通じたようです。
お母さんからいただいた【速報】によると、いざアップライトが到着して設置の段階になると、サイズを測ったときはギリギリかもしれないと思っていたスペースには意外に余裕の広さがあり、充分に電子ピアノを隣に置けたので驚いたとのことでした。こんなことってあるのですね!
ということで、Kちゃんのお家のリビングには現在、アップライトピアノと電子ピアノが横並びにドーンと置いてあり、玄関のドアを開けた瞬間に2台の鍵盤楽器が目に飛び込んでくるので、音楽スタジオさながらの贅沢空間となっており、かなりのインパクトがあります。
先週のレッスンでは、エレベーターを降りると、Kちゃんがドアを開けて待っていてくれていたことも相まって、まるで吸い込まれるかのように玄関から一直線で楽器達のもとに駆け寄ってしまい、45分間のレッスンの間、まるでピアノに「かぶりつきの状態」でした!
ということで今回は、2台が優雅に並ぶ壮観な様子のお写真はございません。次回までしばしお待ちを。。。
アップライトピアノは新参者のせいか少し緊張しているようでしたし
一方でクラビノーバは、まるで御隠居様のような風情がありましたよ。
しかしクラビノーバ先輩、引退にはまだまだ早いです!
早速メトロノームくんにも活躍してもらいましたし、これからは2台使いでレッスンができると、Kちゃんも私もワクワクしているのですから。(リトルピアニストの先輩であるお母さんは、一連の流れに圧倒されているようですが・・・笑)
当ピアノ教室は、楽器についてのご相談にも応じています。
豊富な音楽経験を活かして、これからピアノレッスンを検討しているご家庭への楽器のご用意に関してのアドバイスを行なっています。
最近、レッスンを始めたばかりのRちゃんは、体験レッスンをお手持ちのキーボードで受講し、本格的にレッスンを始めるのを機にレンタルピアノをお迎えしたお1人です。
シンガポールの出張ピアノ教室/ピアノお迎え記念速報より(小学1年生女の子)
ここの業者さんは、とても良心的で、親身になって的確なアドバイスをしてくださることはもちろん、ショールームは常にエアコン完備で、楽器はすべてピカピカに磨き上げられており、ピアノへの愛情が随所に感じられるところがピアノLoverとして好感が持てるため
当ピアノ教室では、電子ピアノで練習している生徒さんがアップライトピアノを検討するときには真っ先にこちらをご紹介しています。
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。