こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
シンガポールの日本人ピアノ講師で1番長い指導歴です。
シンガポール建国からの55年のうちの後半の約半分を当地で暮らし、シンガポールの発展と共に歩んできました。当ピアノ教室のレッスン生には、私より長い在住歴の「シンガポールの日本人女性の先輩」がいらっしゃいます。
長い眠りから覚めて本領発揮のヤマハUX
生徒さんのピアノ歴は長いブランクを経て当ピアノ教室でレッスンを再開されてから3年目です。子供時代エレクトーンとピアノを習っていらしたそうで、ハノンやチェルニー、ソナチネ、ソナタ曲集など当時の教本もたくさんお持ちで大切にされています。
リビングにはお嬢様が幼い頃ピアノを習い始める時に購入されたというヤマハのアップライトピアノUX-1が鎮座。ピアノレッスンを開始される以前は長い間、その蓋は開けられることがなく冬眠状態だったそうです。
ヤマハUXシリーズは80年代から90年代まで生産されていたワンランク上のアップライトピアノで、X型に組まれた支柱が特徴です。
艶のある華やかな音にはファンが多く今も日本のリニューアル市場で人気の名品ですが、シンガポールではなかなかお目にかかることがないため、体験レッスンでお部屋に通された瞬間は目を疑い、間違いないとわかると嬉しさのあまり思わず歓声を上げてしまいました。
チューニングはずっとしていなかったとのことだったので、すぐに懇意にしているチューナーをご紹介して丁寧なメンテナンスが完了し、後日レッスンが始まりました。
「楽しむ」と「愉しむ」
古典のクラッシックからスタンダードJAZZ、懐かしのニューミュージックまで。音楽の趣味も幅広く、好奇心旺盛に様々なジャンルのピアノ曲にチャレンジされている生徒さん。毎回レッスンの準備を万端に整えて、お出迎え下さいます。
そんな時、いつも感じるのは生徒さんの持つ「ピアノを愉しむチカラ」です。
「楽しむ」と「愉しむ」の違いとは何でしょう?
私のイメージは
♣︎「楽しむ」は、喜怒哀楽の一つとして、過ぎていく感情。
♣︎「愉しむ」は、深いところから湧き上がる、継続的な感情。
大人のピアノレッスンには「愉しむ」の字がお似合いだと感じます。
生徒さんは、ピアノレッスンで取り組んでいる曲への効果的な指のエクササイズの練習曲や、指をほぐしたり余分な身体の力を抜くストレッチ、また肩凝り緩和のポーズのご質問などの情報収集、時にはご自身で考えた曲想のアイデアのご提案など、受け身ではなく自発的で積極的、発想も柔軟で、いつも明るく快活です。
ご自身も一緒に「ピアノレッスンの時間を有意義なものに作り上げていく」という熱く崇高な思いが、言葉で説明するまでもなく行動の一つ一つに宿っているために自然とレッスンが活気を帯びて、それが私の「指導者熱」と共鳴することで双方向でのエネルギーの循環が生まれ、中身の詰まった「濃くて愉しい学びの時間」を創造していくのです。
ピアノが生む愉しさのスパイラル、とでも名付けましょうか(笑)
ピアノにグッと集中する時間は日頃の憂いなど吹き飛ばして次へと進むパワーも生み出すようで、生徒さんはレッスンが終わるといつもスッキリ晴れ晴れとした表情をされていらっしゃいます。私も、そんな生徒さんの姿に嬉しくなり充足感に満たされて足取り軽く次のレッスンへと移動です。
孫娘ちゃんのために
昨年末、生徒さんに初めてのお孫さんが誕生しました。
時々私も抱っこさせていただきます。柔らかくてすべすべで、あたたかくフワフワで
澄んだ瞳で真っ直ぐに見つめられるともうメロメロです♡
生徒さんは早速、孫娘さんとの生活の中で新しいピアノの愉しみを発見したり、数年先の未来を思い描きながらピアノライフを堪能しているようです。
バッハのシンフォニアは好き
クラーマー=ビューローは難しい顔をしていた
など、ピアノを弾いた時のお孫さんの反応を見るのが面白いようで、私も曲選びの際、お孫さんの好みを反映させながら一緒に愉しんでいます。
将来の夢はお孫さんとの連弾。お孫さんは本格的ピアノレッスンデビューに先駆けて、生徒さんのピアノ練習を聴きながら耳からのピアノレッスン開始。何とも贅沢ですね!
現在は、ダイナミックなフォルテッシモが連続の大曲にチャレンジ中。さて、ハイハイのお気に入りBGMに昇格なるか?(笑)
当ピアノ教室では、ピアノやエレクトーンの経験がある方はもちろんのこと、今までピアノを弾いたことがない大人の方へのレッスンも実施しています。
シンガポールに住んでいる今だから。
憧れを形にしてみませんか?