こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子(つかごし のりこ)は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器演奏のエキスパートです。
今日は、日本のストリートピアノ界を牽引している、ヤマハ「LovePiano」についての話題です。
ストリートピアノとは、街角や駅、空港、商業施設などに設置してある誰でも自由に演奏できるピアノのこと。
始まりはヨーロッパとされ、【音楽を通じて人と人とのつながりを生み出すのがその目的】とされています。
ヤマハLovePianoの生みの親、ヤマハミュージックジャパンの山下有美子氏は、私のヤマハデモンストレーター時代の同僚であり、出会いは30年以上前に遡りますが、現在も交流があります。
シンガポールのピアノ教室/塚越さん、事件です、バズってますよ?!
このたび、オリコンニュースに取り上げられたことをきっかけに、LovePianoの活動が、世間で改めて注目されています。インタビューを受けたのは、たまたま偶然だったのだそうです。。(長い付き合いですが、彼女は後輩だったので、今でも律儀に敬語でのやり取りです)
私が日本に一時帰国する時は、いつも忙しいスケジュールの合間を縫って小旅行に付き合ってくれる山下氏ですが、以前、関東近郊の温泉を訪れて一泊し、予定よりも早く都内へ戻れたと知るやいなや、自宅に帰らずにLovePianoを開催している現場へ急いで直行していたことがありました。
その日は週末で、彼女は休暇届を出していたので、赴く「義務」はありません。
しかし、心の中に宿る強い「使命感」は、抑えきれないようでした。
まだ間に合うから応援しにいかなきゃ!
そう呟いた一言を、私は今でも鮮明に覚えています。
今をときめくストピチューバー(ストリートピアノの演奏動画をYouTubeでアップして人気を博しているアーティストの総称)から絶大の信頼を得て、今では「姉御(あねご)」のような存在として10代、20代を中心に、幅広い年代のピアノLover達から【LovePiano」の仕掛け人】として慕われている理由は、こんなところにもあるのだろうなと、今改めて思い返しています。
ピアノ愛、そしてピアノを愛する人たちへの愛情はハンパありません。普段は、ネジが数本抜けているような「ゆるキャラ女子」なんですけどね(笑) そんなギャップも彼女の魅力です。
海外ならば話は別ですが、日本の場合、ストリートピアノをただポンと置いたとしても、周りに人は集まらず、誰もピアノを触ろうともせず、ただポツンと寂しく置き去りのままでしょう。
それは、ピアノの身近にいる立場の私達だからこそ想像することができる、当たり前の風景です。だけど
ピアノが置いてあるのを見て、心が浮き立ち、弾いてみたくて、触ってみたくてたまらない気持ちだけど、その一歩が踏み出せなくて、ただ遠巻きにピアノを見ていることしかできない。。。
そんな人たちの、飢えにも似た「ピアノを奏でることへの憧憬」を敏感にキャッチして、アンテナがピン!と立つのも、ピアノに人生を捧げている私たちだからこその反応なのです。
LovePianoの立ち上げの構想を、直接山下氏名から聞いたとき、私は一つの新しい時代の幕開けを感じ、思わず胸が熱くなりました。それ以来、ヤマハLovePianoプロジェクトの日本国内での活動を、自分の音楽の発信地である、ここシンガポールから、全力応援しています。
シンガポールからも応援!ヤマハ「LovePiano」オンラインライブ本日開催。
2017年、新宿駅からスタートしたLovePianoプロジェクトは、今年の秋に3周年を迎えます。
「ピアノは教具というイメージが強く、人に聴いていただく時はコンクールや発表会といった緊張する場で演奏されることがほとんどでした。しかし本来、音楽はもっと楽しいものだったはず。気軽にピアノに触れる機会を提供したかったのもプロジェクトを立ち上げた理由です」
(山下氏)
LovePianoといえば、イラストレーターによって描かれたカラフルなペイントも大きな特徴です。このアイデアは山下氏の発案ですが、社内でも議論がわき起こり、保守的なスタッフからは
「ピアノにイラストを描くだなんて。。。」
との非難の声も上がったと、山下氏は、プロジェクト立ち上げ当初、自ら語ってくれました。
楽器は、私たち音楽と共に生きる者にとって、命ある神聖な存在です。ピアノの表面にペイントをするなど、想定外のことで前例がありません。
それでも山下氏は、私たちの世界の不文律を充分承知の上で、自身の信念を、あえて貫き通しました。
カラフルにペイントしたのは気軽に触れてほしかったから
「今はだいぶ変わりましたが、以前はホテルや商業施設に設置されているピアノには「触らないでください」と掲示されていることが多かったと思います。
黒いピアノが重々しく置いてあったら、『触ったらいけないのかな?』と及び腰にさせてしまったかもしれません」(山下氏)
ピアノへのペイントは功を奏し、カラフルな『Love Piano』は映像にも写真にも映えることから、やがて演奏シーンをSNSやYouTubeにアップする人が徐々に増えていきました。
さらに、人気YouTuberが演奏動画をあげたことから訪れる人も増え、LovePianoの人気に拍車をかけました。
「訪れてくれた子どもたちに話を聞くと、『◯◯さんみたいになりたいからピアノを頑張る』という声がたくさんあがります。
なかにはコスプレで楽しませる方もいて、そんなストピチューバーさんたちは、子どもたちの憧れの存在になっています」(山下氏)
そういえば、当ピアノ教室では、LovePianoの人気スターのお一人「よみぃさん」が大人気♬よみぃさんの演奏する「夜に懸ける」の感想を熱く語りながら、瞳を輝かせて「ボクもよみぃさんみたいになりたい」「よみぃさんになれるかな」と語った、小学生の男の子の生徒さんの姿を見たときの感動は忘れられません。
レッスンの途中でしたが、思わず「ありがとう♡LovePiano」と心の中で呟きながら、ウルウルしてしまったほどです。
【シンガポールで銀座のライブ鑑賞】日本のストリートピアノ界のスターが集結!ヤマハ『LovePianoオンラインライブatやマハホール』
ヤマハ『LovePiano』オンラインライブ♬シンガポールの出張ピアノ教室の生徒さんのご感想より。
プロのサッカー選手を夢見て、日々練習に励みながら、ピアノを細く長く続けていくことだけを目標に、クラッシックを弾くことにこだわり続けていたこの生徒さんですが
LovePianoの存在を知り、よみぃさんの演奏に衝撃を受け、自分も後に続け!とばかりにピアノでJ-POPを弾く喜びに目覚めてからは、さらに意欲的に、前のめりになって、その熱気は現在も高まるばかり。。。よみぃさん、恐るべし!
かつてピアノで生計を立てるとしたら、学校や教室の指導者が主流であり、ピアニストとして頂点を目指すのはあまりに狭き門で、ほとんどの人が進学や就職などをきっかけにしてピアノから離れていくことが一般的でした。
しかし近年は、「YouTubeで披露する」という新たな道が確立し、世界は一変しました。
昨年、初のCDを発売したハラミちゃんも音大でピアノを専攻したものの、挫折して一般企業に就職。その後、休職中に気分転換に演奏したストリートピアノ動画をYouTubeに投稿したことから人気者になっていったお一人です。
もちろんストピチューバーとして「音楽で身をを立てられる」のは、ほんのひと握りです。
それでもコンクールで競い合うのとは異なり、演奏する音楽もクラシックからジャズ、J-POPやアニソンと、心からピアノを楽しむストピチューバー達の姿に触れて、一度は離れたピアノを再び始めようと、ピアノの世界に帰ってくる大人たちも最近急激に増えているといいます。
当ピアノ教室でも、この数年
◉自習で継続していたピアノを、きちんと指導を受けたい
◉長年遠ざかっていたピアノを再開したい
などの様々な理由から、大人ピアノレッスン受講へのお問い合わせが後を断ちません。
シンガポールのピアノ教室/ピアノ独学7年の女性から体験レッスンのお申し込みがありました。
シンガポールのピアノ教室/大人ピアノレッスン開始3月目の生徒さん(40代男性)ショパンバラード練習中♬
「SNSの普及により自分の欲しい情報や好きなものだけに触れ、それ以外の情報や知識を得る機会が少なくなりました。
ストリートピアノでは、ジャズやJ-POPなどジャンルに関係なくさまざまな音楽に触れられます。
これまで触れて来なかった世界を体験し、興味を持ってもらう。そうした新たな体験を提供するのも『Love Piano』の役割です」(山下氏)
素晴らしい!!!
まさに「LovePiano」プロジェクトは、現在の日本のピアノ界の最新トレンドを牽引している、トップリーダーと言えますね♬
ピアノをもっともっと身近に感じてほしい、そして楽しんでほしい。
ストリートピアノに託している山下氏の思いは、私がシンガポールで、この30年の間のピアノ指導を通して常に変わらずに心に抱いている思いと全く同じです。
同士の活躍のニュースは、いつ聞いても心が弾み、とても嬉しい気持ちになりますね。
私たちは、「ピアノ愛」で繋がり、日本、シンガポールと海を隔てたお互いの持ち場で、ピアノを奏でたい人たちの夢を叶えるという共通の志を胸に、今日も共に全力で生きています。