こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子（つかごし のりこ）です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR（永住権）保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子（つかごし のりこ）は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器のプロフェッショナルです。
当ピアノ教室は、ご兄弟、ご姉妹でピアノを習ってくださっているご家庭も多いのですが、小学校高学年以降になると、学習塾に通い始める生徒さんが多いため
ご兄弟同士でもスケジュールの都合上、それぞれ別の曜日にレッスンを実施している生徒さんが、現在7名おられます。
当ピアノ教室にご入会を希望されていたり、現在のレッスンから他の曜日や時間帯へ変更を希望される保護者の方に
「移動のスケジュールを組まないといけないので、少々お時間をいただけますか」
とお話をすると
「そうですよね。出張だから近い人でまとめた方が先生もラクですものね」
と理解を示していただくことが多く、大変ありがたいのですが、実際は、私がラクに移動できる方法でスケジュールを組むということはほぼなく、生徒さんの帰宅時間や他の習い事の都合を考慮しながら動きを決めています。
もちろん、身体は一つしかありませんので、行ける範囲には限りがあり、全てのご希望に添えることは「どこでもドア」を使うような【超人技】を駆使しない限り無理なのをご承知いただいた上でのお話なのですが
当ピアノ教室では、レッスンスケジュールは、あくまでも生徒さんの予定を主導にして決定することを開講当時から基本としています。
仮にレッスンを【時間の枠を埋める】という捉え方をするならば、もっと【うまいやり方】があり、ピアノ教室経営という視点から見れば、自分の方法は完全にアウトだと充分わかっていますが
たとえ非効率だと笑われようとも、私は、このやり方に満足し、心から感謝しています。だって
勉強が忙しくなってもピアノを続けたい、もっとうまくなりたいと思ってくれる生徒さんがいて
そんな我が子のピアノへの思いを尊重するために頑張るおうちの方がいて
私とのレッスンを熱望してくれている。
ほんのちょっと無理をするだけで願いを叶えることができる。
ピアノへの熱い情熱に応えることができるという、とても恵まれた立場にいるのですから
こんな喜ばしいことはないではありませんか！
毎週木曜日、金曜日の最終レッスンは、Aちゃん、Rちゃん姉妹のお宅です。
昨日、木曜日は、小学５年生のRちゃんのレッスンでした。
お住まいは超高層コンドミニアムで、リフトのシステムが複雑なのですが、お母さんのご好意で、いつも入り口エントランスまで迎えに来てくださるため、とても助かっています。
リフトの移動で思いのほか手間取って焦ってしまうことは、《シンガポールの出張ピアノレッスンあるある》の一つ。
些細なことのように感じられるかもしれませんが、時間で動いている身にとって、予期せぬ遅れへの恐怖から解放されることは、想像以上に大きな安心に繋がります。
そういえば過去にはこんなこともありましたしね。
シンガポールの出張ピアノ教室/出張レッスンハプニング編①リフトに閉じ込められちゃった!
お母さんと一緒にリフトに乗り、ご自宅に向かうまでの間、いつも雑談を交わすのが私の楽しみの一つでもあるのですが、昨日最初に話題にのぼったのは、翌日にレッスンを控えている中学２年生のAちゃんのことでした。
実は、則子せんせーにはヒミツにしてと言われたのですが。
開口一番、そう切り出したお母さん。一瞬
え・・・・・?????
と身構えてしまいました。
普段Aちゃんは、ピアノに関してはもちろんのこと、学校の勉強や宿題のことや、お友達とのエピソードなどをたくさんお話してくれるからです。
時には大好きなすみっコのコレクションを披露してくれたり。
お話が進むにつれ、ようやく内緒にしたい理由がわかり一安心。
超がつくほどの恥ずかしがり屋さんで、完璧主義のAちゃんらしいなとお母さんと顔を見合わせて、声を上げて笑ってしまいましたよ。
本日、A ちゃんは学校でピアノ演奏デビューをします♬
Aちゃんが通っているのはインターナショナル校。お昼休みに生徒が得意の楽器を披露したりと、本来パフォーマンスが盛んな、自由で解放的な校風です。
Aちゃんが、他の日系ピアノ教室から当ピアノ教室に転入してきたのは、ちょうどコロナ肺炎が猛威をふるい始めた矢先で、これらのイベントは全て中止されていました。
「せっかく学校でピアノを演奏するチャンスがあるんだから、規制がなくなって自由に弾けるようになったら、どんどん弾いて自信をつけた方がいいと思うよ」
レッスンを始めたばかりの頃、そう伝えると、ハッとしたような表情を浮かべていたAちゃん。
大人しくて控えめな性格なので、今までは自分が学校でピアノを演奏するなんて思ってもみなかったのだそうです。
「学校のお友達も先生も、Aちゃんがこんなにピアノが弾けるなんて知らないと思うよ」
「弾いてもいいですよって言われたら、気楽な気持ちでまず1回練習のつもりで弾いてみてごらんよ」
「世界が変わるよ」
「いつでもどこでも弾けるように、丸をした曲もずっと練習を続けておくといいよ」
ことあるごとに、しつこく言い続ける私に
「まあ、そのうち」
「機会がもしあれば」
と、小声でお返事を返すだけだったAちゃんですが、心の中では密かに、学校でのピアノ演奏デビューへの野望を徐々に膨らませていたと今回知って、驚きと同時に、深い感動を覚えている則子せんせーです。
Aちゃんが今回、勇気を出して一歩踏み出したのは、規制が解除された嬉しさもあるのでしょうね。
あともう少ししたら夏休み。久しぶりの一時帰国が楽しみで仕方ないAちゃんです。
お母さんによると、学校の宿題を終えるのだけでも連日深夜までかかっている忙しさなのに、学校での演奏にエントリーを決めた後のこの１週間あまり、暇さえあればピアノに向い、毎日少なくとも2時間は練習しているのだそうです。すごい熱意だと思いませんか?
やるかにらは完璧を目指したい
納得のいく演奏をしたい
そんなAちゃんの心の声が聞こえてくるようです。
ヒミツにしておいて欲しいといったAちゃんの気持ちを尊重する意味を込め、本日ここでは曲のタイトルには触れませんが
ランチタイムの休み時間に、学校でAちゃんが演奏するのは、世界的にヒットした、あの、超人気アニメの挿入歌です♬
あぁ・・・
たった5分だけでいいから・・・Aちゃんの学校に瞬間移動できたらいいのに・・・
どなたか、どこでもドアをくださいませんか？（笑）
今もブログを書きながら、そんな思いではち切れんばかりの私ですが、本日のAちゃんの学校でのピアノ演奏デビューを祝福し、心から精一杯のエールを届けたいと思います。
みなさんも、Aちゃんが、満足のいく、いい演奏ができるように、大きな応援を送ってあげてくださいね♡
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