こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子(つかごし のりこ)は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器のプロフェッショナルです。
今日は、以前の投稿の続編です。
今日は、母の話を少しだけさせてください。私の母は2007年に空に旅立ち、もうこの世にはいません。
2月25日は、母の誕生日でもあり、私がシンガポールで初めての発表会を開催した記念日すべき日でもあります。
私がシンガポールに住み始めたのは1992年。今年でちょうど30年目です。
あの頃とは街の様子も、私自身の生活もすっかり変わったけれど
先日、レッスンの移動中に通りがかったMRT の駅で、変わらないものを発見して懐かしくなり、思わず立ち止まってしまいました。
ここはかつて、銀色の公衆電話が置いてあったところです。
当時住んでいた場所からかなり離れた場所にあるこの駅ですが
来星してしばらくの間、家に自由に使える電話がなかった私は(当時、知り合いのお宅の一部屋を間借りさせてもらっていました)
さびしくなるとMRTに乗り、ここで、わざわざこの電話から、日本に電話をかけ、母の声を聞きにきたものでした。
家のそばにも国際電話ができる公衆電話がありましたが、電話をするのは絶対にここからと決めていました。
あえて遠くにしていたのは、近所から手軽にかけられることに慣れてしまいたくなかったから。
怖いほどの勢いで減っていく、テレフォンカードの数字を見ながら、余裕のあるフリをしてできるだけゆっくりと、気まぐれのようにして、たわいのない話題だけを選ぶのは、ささやかなプライドでした。
伝えたいことはいっぱいあったはずなのに、いつも言い出せなくて・・・たくさんの言葉を飲み込みました。
心配をかけたくない、ただ、その一心でしたね。
おそらく母は色々と察していたのだと思いますが
「則子ちゃんならば大丈夫よ」
そう明るく言ったあと
「いつでも帰ってきていいからね」
と決まって付け足すのでした。
その言葉を聞くと、夜も眠れないほどに思い詰めていたはずなのにすっかり安心して
「まだまだ、全てを投げ捨てて帰るほどの限界じゃない、もっと頑張れる!」
と、身体の底から勇気がみなぎるように活力がわいたものです。
母がこの世を去って孤独感を募らせた父は体調を崩しがちになり、3年後に呆気なく後を追うようにいってしまいました。
私には、日本で私の帰りを待ち、「おかえりなさい」と温かく迎え入れてくれる両親や家族はいません。
もちろん、さびしくないと言ったらウソになるけれど、血を分けた肉親のように、離れていてもいつも私を気にかけて、一緒に寄り添ってくれる人たちへの感謝を噛み締めることができたり
ピアノを通じて出会う、たくさんの生徒さんやおうちの方々との触れ合いの中で、たくさんの優しさや元気をもらえることに至福の喜びを感じることができるのは
これまでの私の経験があったからこそだと信じています。
ピアノ指導者として生徒さん一人一人の成長に関わることは大きな責任を伴いますが、その役割を担うことは、大変光栄で幸せなことです。
未知のウィルスの出現によって世界は激変し、いまだ私たちは長く暗いトンネルの中にいますが、だからこそ、一条の光を求めて、必要としている方たちのもとに音楽の力を届けたい!
日本人として、シンガポールで個人のピアノ教室を始めた最初のピアノの先生として、私の飽くなき挑戦は、これからも続きます。
当ピアノ教室でピアノを始めて一年半のTくんが、昨日のレッスンで、力作のお寿司を見せてくれましたよ。
超リアルだと思いませんか?!
美しい演奏で、課題曲もバッチリ合格。曲は母が一番好きな「星に願いを」です。お空にも届いていたかな。
頑張ることを楽しむ力を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
令和時代の子供達のピアノ指導とは。
シンガポールのピアノ教室/私たちのソーシャルディスタンス。
シンガポールのピアノ教室/新時代に必要な「ライフスキル」を育成するピアノレッスンとは。
シンガポールの出張ピアノ教室/体験レッスンへのお問い合わせの最近の傾向についてお話しします。
シンガポールの出張ピアノ教室/私がピアノ指導者として「ごあいさつ」を大切にする理由。