こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子(つかごし のりこ)は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器のプロフェッショナルです。
今日は、発表会を間近に控えたお子さんの、ほぼ100%が口にするであろう、ある質問についての上手な答え方を、ピアノ指導者の視点からズバリ伝授します!
間違えちゃったらどうしよう。。。
どんなに小さな子どもでも、「はっぴょうかい」でピアノを弾くのは、いつもと違うんだなと、漠然と理解しています。
こわい
いやだ
これは、未知の物事を前にしたときの子ども特有の自衛本能からくる反応。程度の違いや表現の仕方の違いはあっても、どのお子さんにも必ず見られる自然なリアクションです。
不安がっているからといって悩んだり、心配していただく必要は全くありませんよ♡
こんな時、慎重にしたいのはYouTubeなどの動画を使ってのイメージからの誘導です。大人の感覚だと
わからないのならば、まず雰囲気をつかんでもらうのがいい
と思いがちですが、やり方によっては逆効果になることもあるので注意が必要です。
子どもは大人の様子をよく観察しています。動画から受けるインパクトも大人よりも強烈です。
楽しみだねぇ、どんなのかちょっと観てみようか!
場合によっては「ただならぬ気配」を感じて華やかな動画の雰囲気に怖気付いたり、プレッシャーに感じて萎縮してしまうこともありますよ。
繊細で、完璧を目指したい思考のお子さんによくありがちな傾向です。
レッスンでは、お子さんの年齢や性格に応じて、様子を見ながら不安を少しずつ取り除き、長年の指導経験を活かしながら様々なテクニックを使い、発表会へのワクワク指数を、時間をかけて上昇させていきます。
どうぞご安心ください。
お子さんよりも、おうちの方の方が緊張してしまうのが発表会の常ですよね。
そんなとき、追い打ちをかけるように、お子さんから
間違えたらどうしよう??
と聞かれたなら、軽くパニックになってしまいそうになりませんか? 慌ててつい
大丈夫!
間違えても大丈夫!
と、力強く宣言してしまいがちですが、実はこれってNGだということ、ご存知ですか?理由は
大丈夫と言われても、子どもの心に芽生えた不安は全く払拭されていないからです。
「どうしよう」
と聞かれたら
「こうするんだよ」
と具体的に教えてあげないと、子どもは心から安心感を得ることはできません。
そうは言ってもお父さん、お母さんだって、どうしたらいいのか実際わからない
だけど、目の前で不安を抱えている我が子をとにかく一刻も早く安心させたいから
大丈夫
となだめるしかない。私だって不安・・・これが偽らざる心の叫びではないでしょうか?
では、こんなとき、どう声をかけたらよいのでしょう?
まずは不安な気持ちを受け止めて、同じ目線に一緒に立つことから。
間違えたらどうしよう?
そう聞かれても深刻にとらえる必要はありません。不安な気持ちを否定せずに受け止めて、同じ気持ちになって共感してあげて下さい。それだけでかなり気持ちが楽になるはずです。
そして、最後にこう伝えてあげてください。
いっしょうけんめいに弾いたら、それでいいんだよ♡
間違えたらどうしよう
この質問には、「メンタル」「テクニカル」の両面から答えていく必要があります。
そこで重要になってくるのが、おうちの方と指導者の連携プレー。
「メンタル」のパートは、おうちの方、「テクニカル」のパートは、指導者が責任を持って取り組む領域です。
具体的な解決方法は、プロフェッショナルを信頼して、全てお任せ下さい。
おうちの方は、ピアノ指導者ではありませんので、わからなくて当たり前。
だから、質問に対して、そのままを、サラッとお子さんに伝えたらいいのです。たとえばこんなふうに。
❤︎間違えたら、どうしたらいいんだろうね?
❤︎ママも小さいとき、発表会にでたけど、どうしたか、もうすっかり忘れちゃった!
❤︎パパは、ピアノ習ってなかったから発表会でたことないよ。〇〇ちゃん(〇〇くん)は、ラッキーだね!
❤︎ママもパパも、発表会のことよくわからないから、〇〇ちゃん(〇〇くん)が、いろいろ見てきてくれる?どんなだったか、あとで教えてね!
❤︎あ、間違えたらどうしたらいいかも、次のレッスンで則子先生に聞いておいたらいいんじゃない?
子どもを守るだけが親の役割ではありません。時には上手に頼ることも大切。
お手伝いをお願いすると、子どもは、俄然張り切ってくれますよね? それが何よりの証拠。
子どもたちは、いつもお父さん、お母さんを喜ばせたいと思っています。役に立ちたいとチャンスを狙ってますよ。「自分はこんなにできるんだ」と認めてもらいたいのです。
全てのお父さん、お母さんは、ピアノの発表会で我が子に最高の演奏をしてもらいたいと願っています。
それは”シンガポールのピアノのお母さん”の立場の私も同じ。では最高の演奏とはなんでしょう? 私は、
最高の演奏とは、本人が満足できる演奏をすること
だと思っています。音楽のプロは、ちょっとやそっとの間違いよりも、全体の音楽性を重要視します。間違ったと気づいたときに、動揺せずにすぐに心を立て直し、前に進めるかという度胸も見ています。
「ピアノの発表会」は、非日常の特殊な状況です。そこで実力を出し切るためには、練習で上手に弾けるようになっておくことはもちろん、本番に向けて精神力を強化すること(メンタルトレーニング)も重要なポイントです。
どのような気持ちで本番に挑むのか、どのような演奏をしたいというイメージを持つか、たとえミスをしてもすぐに切り替えて後の演奏に集中できるかなど、メンタル面を強化することは演奏の成果を大きく左右します。
ピアノの発表会では、たった1人でステージに上がり、多くの観客がいっせいに見つめる緊張感の中で、最後まで演奏しなければなりません。
しかし、そのような経験を良い形で積み上げれば度胸もついて、今後、入試などの一発勝負の場で、本来の実力を発揮するためにも確実に役立ち、一人一人の生きる力に繋がると私は信じています。
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。