こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
昨夜遅く、一時帰国を楽しんできたWちゃんのお母さんから誕生日のお祝いメッセージとともに届いたのは、Wちゃんが羽田空港国際線ターミナルで空港ピアノデビューした際の演奏動画とお写真です。
素敵なプレゼント、どうもありがとうございます♡
弾き終わりまで気を抜くことなく、大変丁寧な、いつも通りの落ち着いた演奏。
ピアノを離れるときは、満足そうな表情を浮かべています。いい笑顔✨
伸び伸びとした、とても素晴らしい出来栄えでしたよ。
Wちゃん、空港ピアノデビュー
おめでとう㊗️
お母さんによると、日本にご滞在中は、練習の時間があまりとれなかったとのことですが、シンガポールへ戻るフライトの前に、空港で偶然ピアノを見つけ、弾いてみる?と尋ねると、躊躇なく楽器に向かい、そのまま弾き始めたのだそうです。
構えることなく自然に
たまたま出先でピアノを見つけたから、気ままに思い浮かんだ曲をサラリと弾いてみる
ピアノの音の周りで、さりげない交流が生まれる
そんな、ゆるやかな、なごみ空間の創造こそが、私にとってのストリートピアノの醍醐味です。
昨今の日本では、若者を中心に、大勢の前で得意のピアノを演奏し
他の人よりどれだけ目立つか
を重視したパフォーマンスを意識した選曲やアレンジで、人々の注目を浴びることがストリートピアノの代名詞になっています。
それ自体に問題はないのですが、独特のスタイルの弾き方が、実は少し苦手。叩きつけるような強いタッチで最初から最後まで、まくし立てるように弾き続け、似たようなパターンでグリッサンドを多用すれば「どれも同じ」に聞こえてしまって、個性が感じられずに残念と思うのは私だけでしょうか。
時にはわざわざ被り物を準備して会場入りし、変装をして弾いたり、奇をてらったストーリー仕立ての演出で参戦する個性派も登場しましたが、演奏者と呼ぶには少々違和感を感じます。なぜなら
ピアノ演奏は曲芸ではない
と思うから。
ストリートピアノもYouTubeもそうですが、速弾きすることがピアノの力量!という風潮が最近、世間では強いですね。
「俺の技ってすごくない?」「わたし、こんなにできるのよ」とでも言わんばかりに、恍惚とした表情でアピールを繰り返されると、なんとなく冷めてしまいます。
腕に自信のある人しか弾いてはいけないのなら、事前にオーディションを実施して、時間を決めて実施すればいいのでは?
いつかはと憧れているけれど、今までは遠巻きに見ているだけだった
そんな人たちにこそ、ストリートピアノに触れて欲しいなぁ
とある空港にて。トランジットで疲れているときに、”やっと座れた、”ようやく休める”そう思っていたら、激しいピアノの音がして、正直”やめてほしい”と思ったという話を最近聞きました。
驚くなかれ。音楽愛好家のビジネスパーソンですら、こんなふうに感じることだってあるのですよ。
たとえどんなに素晴らしい演奏だとしても、状況によっては、相手によっては迷惑な騒音になってしまうということを私たち演奏者は常に頭に置いておかなくてはなりません。大切なのは「謙虚」な心。ストリートピアノ設置会場はコンサートホールではないのです。
ヤマハのデモンストレーターとして国内外での演奏の経験を持つ則子先生。「雑踏に負けないように弾く」のではなく「雑踏に溶け込むように弾いて」道ゆく人の心に留まる演奏って、実はとても難しいということをよーく知っています。
さて、明日も、ストリートピアノに関する話題が続きます。
お楽しみに。
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて32年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。