こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、当ピアノ教室の30年のあゆみを振り返る特別企画として、歴代の生徒さん、保護者の方々から届いたメッセージをご紹介するシリーズの6日目です。
【シンガポールで出張ピアノレッスン/30年のあゆみ】アニバーサリーイヤーに頂戴したメッセージより①
【シンガポールで出張ピアノレッスン/30年のあゆみ】アニバーサリーイヤーに頂戴したメッセージより②
【シンガポールで出張ピアノレッスン/30年のあゆみ】アニバーサリーイヤーに頂戴したメッセージより③
【シンガポールで出張ピアノレッスン/30年のあゆみ】アニバーサリーイヤーに頂戴したメッセージより④
【シンガポールの出張ピアノレッスン/30年のあゆみ】アニバーサリーイヤーに頂戴したメッセージより⑤
今日ご紹介するのは、Hちゃんのお母さんからいただいたメッセージです。
Hちゃんは2018年に本帰国され、現在、私立中学に通う2年生です。
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(以下、お母さんからいただいたメッセージより)
◉2010年から8年間、主人の仕事で家族で駐在していました。
◉子供は2歳半頃に来まして、塚越先生との出会いは4歳頃でした。
〜現在、ピアノを習っている生徒さん、保護者の方々へ〜
シンガポールでは、先生がレッスンに来ていただけるシステムで、とてもありがたく助かりました。
子供も学校から帰ってきて疲れていても、自宅でレッスンがゆったりできるのは、心にも体にも負担なくできたのは本当に有り難かったと思っています。
日本には無い自由なシンガポールでの塚越先生のレッスンは本当に人生で素晴らしい経験&思い出になります。
〜お教室の思い出、発表会エピソード〜
お友達からの紹介でレッスンを習い始めました。
当時娘はまだ幼稚園生で、時々気がそれてしまったり…
でも塚越先生の優しく見守りながら状況に合わせたレッスンで子供も無理なくでき
ト音記号を書く練習では可愛く下の部分が💗にして好きな色で描いていたり楽しそうでした。
小学生高学年の頃は、学校の音楽発表会の時の伴奏者を決めるオーディションに向けて、練習の日々。
塚越先生もとても熱心に、子供も毎日一生懸命に練習して、見事合格。
子供も初めて自信を持てたと思います。
これまでの塚越先生と子供の信頼が更に増した瞬間だったと思います。
中学生の今でもあの練習のお陰で
頑張ればできる!
と自信がついたと時々家族で話しています。
発表会での思い出は特に親子で連弾した時と、生徒さんみんなでリレー連弾をした時で、会場の方々の手拍子と楽しく盛り上がってできたのが素晴らしく、楽しかったです。
〜現在のお子さんの状況、ピアノとの関わり方〜
現在は中学生ですが、毎年の合唱祭があり、その伴奏も選抜テストがあり、今では楽譜を見ながら独学で練習をし、お陰様で2年連続で伴奏をする事になりました。(唯一、グランドピアノで弾けるのも楽しみの一つだそうです)
これも、塚越先生とのレッスンのお陰と感謝しております。
家では時々、勉強の合間の気分転換に弾きたい曲の楽譜を用意して弾いています。
子供がピアノを弾いている姿を見ると、塚越先生とのレッスン、シンガポールの綺麗な風景、青い空、素晴らしい思い出が甦ります。
塚越先生、これからもシンガポールでのピアノの先生としてお教室やイベント盛り上げて頑張って下さい!
親子共々応援しています!
生徒の皆さんもシンガポールで素敵な思い出をつくって下さい!
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Hちゃんのように、将来、自分のペースでピアノを楽しめる人になってほしい
これは、子どもにピアノを習わせる全ての親御さんの共通した願いではないでしょうか。
Hちゃんのお宅に伺い、初めてレッスンをしたときのお母さんの様子を、私は今でもよく覚えています。初対面で開口一番に
「ピアノの先生をお招きするのは初めてなので、私の方が何だかソワソワしてしまって」
そうおっしゃりながら差し出してくださった濃紺色のスリッパは、ピカピカしたサテン生地で、可愛らしいフリルがついていました。
私専用のスリッパを準備して、親娘で楽しみに待っていてくださったとのこと。
とても嬉しく、感動したと同時に、お子さんの将来を預かる1人としての責任感が沸き起こりました。あのスリッパも、Hちゃんのシンガポールでのピアノレッスンを、ご両親とともにサポートしてくれた、心強いメンバーの1人だったなぁと、懐かしく思い出しています。
ピアノレッスンを楽しむことはいけないこと?
レッスンに伺うたびに、数えきれないほど耳にした、お母さんの言葉があります。
娘がピアノを習えて、すごく嬉しいです!
そして、レッスンが終わった解放感に浸り、早速遊び始めるHちゃんの背中に向かって
ピアノが上手に弾けると、きっと楽しいよ!
と、弾んだ声で話しかけるのでした。我関せずと言った素振りで、ひたすら自分の世界に没頭していたHちゃんでしたが、きっと「ダンボの耳」だったはず(笑)。
「私はピアノが弾けないけれど、ピアノの音が、とにかく大好きなんです!」
気負わず
自然体で
幼稚園から小学校高学年時代の大切な学びの時期の約6年間、どんなときも一貫して我が子を信じ抜き、指導に全幅の信頼を寄せてくださいました。
子どもがピアノを習っていることを、ただひたすら純粋に喜び、レッスンを心から楽しんでいらした姿が、とても印象に残っています。
◉レッスンはお勉強、お勉強だから、常に真顔で取り組むべきで、楽しむものではない
◉ピアノレッスンは〇〇であるべき
もし、お家の方が、そんな先入観を持ってレッスンに臨み、偏った考えや狭い価値観に囚われていたならば、今のHちゃんの姿はなかったと私は強く断言できます。
親の緊張は確実に子どもに伝わり萎縮させ、警戒感を生みます。音楽の恩恵を受けられるチャンスも逃してしまっていたことでしょう。
【自分の夢を子どもに託す】というと”押しつけのようだ”と拒否感を示す方がおられます。
しかし私は、長いピアノ指導の経験から、そうひとくくりに決めつけるのはどうなのかしらと肌で感じています。
大切なのは、託す「方法」なのではないでしょうか。
親がピアノの音が生活の中にあることを楽しんで、心を弾ませている様子を見て、子どもは必ず何かを感じます。そこに「計算」が含まれていないのが条件ですが….
例えば「ピアノを習ってるんだから、上手になりたかったらもっと練習しなさい!」と、ことあるごとに叱り飛ばしていると、子どもは親からの圧力を感じて、やる気を削がれてしまいます。親子関係もギクシャクしますね。
たとえそれが正論であっても、子どもを親の期待で縛り付け、あれこれ指図する方法はよくありません。これはピアノ以外のことにも言えることです。なぜなら、自ら考え行動すると言った「自立心」を育てることを妨害してしまうからです。
しかし、普段から音楽を流したり、一緒に歌を口ずさんだり、カジュアルなコンサートやライブに連れて行ったりしながら音楽を身近に感じて親しみを持つ土壌を作り、音への感性をゆっくりと熟成させながら育て上げていくならどうでしょう。
子どもが興味を示して「ピアノをもっと頑張る」とやる気になったらしめたもの。親は縁の下で最適な環境を整えて全力サポートをする一方で、精神的な支えとなって、一番近くで、ただ黙って見守ってあげればよいのです。
親が喜んでいる姿を見るのは、子どもも嬉しくてやりがいを感じる。
楽しそう、面白そうと感じる方に心がなびき、気持ちが吸い寄せられるのは、大人も子どもも一緒です。
Hちゃんのご家庭から感じるのは
楽しさを味方につけたら最強
だということ。
ピアノを習っていると「できない」が「できた」になる瞬間が必ずあります。簡単にスッとできる時もあれば、何回も練習して、努力してやっとできる時もありますが
どんな小さな成長であっても、見逃さずに敏感にキャッチして、喜びを表現していたご両親の姿を、Hちゃんは、心の目にしっかりと焼きつけていたことでしょう。
喜びは心の栄養となり、現在の物事に勇気を持って取り組み、成功をつかみとる、Hちゃんの生きる力を育みました。
レッスンの最後には、季節のおうたを3人で歌ったり、お母さんのリクエストに応えて、J-POPを弾いたりしました。そのたびに大きな拍手とともに歓声が上がり、ピアノの周りにはいつも明るい笑いが溢れていました。楽しかったですね♬
「瑠璃色の地球」
「赤いスイトピー」
「卒業写真」
あの頃の一瞬、一瞬の思い出たちの積み重ねが、今のHちゃんとピアノとのベストな関係につながったのだと改めて振り返りながら、静かな達成感に浸っています。
Hちゃん!
ピアノを弾くとき、音の中に先生を感じてくれたら嬉しいです。
これからも、いつも一緒にいるよ。
1人でピアノに向かうとき、もしも迷うことがあったらいつでも連絡してね。
今年の合唱祭でのピアノ演奏でも、Hちゃんの実力が存分に発揮されて、気持ちよく弾けますように。
いい思い出を作ってね。力いっぱいエールを送っています。
※お母さん、貴重なお写真をご提供いただき、どうもありがとうございました。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。