こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室の今年の発表会まで、あと1ヶ月あまりとなりました。
発表会前になると、時々保護者の方から
「うちの子の出番は、だいたい何時ですか?」
といったご質問を受けることがあります。
お友達をお招きすると尋ねられることがあるようですね。
また、ご家族の方に別の用事があり、両方かけもちするケースもあるようです。
私の答えはいつも決まっています。
💎時間は、そのときの状況によって変動するため責任を持ってお答えすることは難しいです。当日は、できるだけ余裕を持ってお越しください。
💎プログラム番号はあらかじめお伝えするので、各自、だいたいの目安をつけていらしていただければと思います。
今日は、この機会に、みなさんにぜひ知っていただきたいことがあります。
発表会は式典ではありません。
はじまりの時間、終わりの時間がきっちり決められており、それを守らなければいけないこと、プログラムがあることは共通ですが
たとえば卒業式のように、一人一人名前を呼ばれて舞台に向かい、言われた通りに卒業証書を受け取るといった流れ作業とは、根本的に異なります。
発表会は、たった1人でステージに上がり、演奏をするのです
この視点がスッポリ抜け落ちている、もしくは、このことをきちんと理解できていない方が結構おられるのではないでしょうか。
当ピアノ教室の発表会は、今年28回目の開催ですが
いつもおおまかな流れやタイムスケジュールを把握しつつも、それに縛られることなく
あえて柔軟性を持たせ、その都度臨機応変に対応しています。なぜなら
演奏者たちが主役のイベントだから。
んー
おっしゃる意味がわかりません💦
と思った方へ。少し深く話を進めますね。
当ピアノ教室の発表会では、最年少の4歳さんを含め
今年も全ての出演者が、自分でマイクを持ち、名前と曲名を言ってからお辞儀をし、ピアノに向かいます。
ステージでは
一人一人歩く速さも
しゃべる速さも
弾き始めるタイミングも
全て違います。
ステージでは機敏な動きを促しますが、無理強いをしたり急かすことはしません。
特に小さい子どもの場合は、つまづいて転んだりする危険を何よりも避けなければなりませんし、一人一人のペースに配慮し、出来る限り尊重することが、よい演奏につながることを経験から学んで知っているからです。
演奏が始まってからも
何回も繰り返しをして同じ場所をループしたり
反対に、途中ポンと抜け落ちて、別のフレーズに飛んだりなど
想定外のハプニングが起こり、ヒヤッとすることもありますが
一人一人が手を止める瞬間まで手助けにいかずに、舞台袖でじっと成り行きを見守ります。
私にとって、責任を持って果たすべき最優先事項は会を決めた通り、寸分の狂いもなく進行させることではなく
一人一人のやり遂げる意思を貫いてもらうこと
だからです。
(注) 目指すものはピアノ講師によってまちまちなので、あくまで「私にとって」です。
発表会直前のレッスンでは
「ステージでは1人だよ」
「先生はとなりにいないよ、わかる?」
と、何回も口を酸っぱくして説明をし、自覚を促す指導を徹底しています。
訳がわからずに最初はふざけている子も、粘り強く諭しているうちにこちらの真剣さを肌で感じ、真面目に取り組むようになります。
たとえ、途中思うようにいかなくても、ミスをしても、そんなことは関係ありません。
注目すべきはそこではないのです。
最後まで自分の力だけでやり切った
それこそが宝。その経験は、かけがえのない糧となり、将来困難にぶつかった時も、自分の支えとなってくれると固く信じています。
本番で、想定外のハプニングが起こるのは、これらだけにとどまりません。
これは実際にホントにあったこと。
数年前、当ピアノ教室と同じく日本人会のホールで開催されていたピアノの発表会の本番では、落雷の影響を受けて
停電
になり
ホール全体の灯りが全て消えてしまったため、会が一旦中止となったのだそうです。
生徒さん親娘が、たまたま観に行っていたとのことで、主催者をおもんばかり
かわいそう….
と同情されていましたが、私がその話を聞いて真っ先に感じたのは
うそ、いいなー😃
だって、誰かが怪我をしたわけではないし
ピアノは、そこにあるんですよね?
真っ暗だったとしても
ステージが破損して立ち入れなくなったわけでもありません。
それならば…
できることっていっぱいあるから
いわば
新たなる
\則子先生伝説/
を創る絶好のチャンスではないですか⁉️(笑)
ステージは生物。もしも、パニックになったり思考停止状態に陥ってしまったとしたら、その時点でプロ失格ですね。
そう。
ピアノ発表会の進行のよしあしって結局のところ、どれだけ主催者がステージ演奏や発表会開催の場数を踏んだかで勝負は決まるのですが、こと、ここ海外シンガポールの場合は
📌想定を超えた、予期せぬアクシデントがあることを常に頭に置きつつ、対応力を磨き、万が一に備える
📌アイデアの引き出しを日頃からできるだけたくさん確保しておき、フレキシブルに動ける精神力と、ピンチをチャンスに変えるリカバリー力、加えて的確な判断力、グループ全体をまとめあげ、前進させるリーダーシップを養っておく
これに尽きると実感しています。さらにいうならば
音楽の力を信じ抜き、その瞬間、瞬間に全力でぶつかる✨
異国の地シンガポールで、初めて生徒さんの自宅に出向く《出張ピアノレッスン》のシステムを導入した日本人ピアノ指導者のパイオニアとして、この道一筋で歩んできた則子先生だからこそわかること、できること、知っている世界があります。
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて33年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
指導方針