こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子(つかごし のりこ)です。
本日は、当ピアノ教室の公式ブログ連続投稿1500日達成を前に先頃実施した生徒さん、保護者の方々へのアンケートに寄せられたお言葉をご紹介する6日目です。
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6日目の今日ご紹介するのは、大人ピアノのレッスン生、Sさん(女性)からいただいたメッセージです。
Sさんは、当ピアノ教室でピアノレッスンを再開され、足掛け8年のキャリアです。
バッハがお得意で、インベーション、シンフォニアは、ほぼ制覇されました。
Sさんのレパートリーはクラッシックにとどまりません。第一線でご活躍中のビジネスパーソンでありながら、ご自身のペースで興味の赴くままポピュラーピアノやジャズピアノなどにも果敢に挑戦されており、レッスンを再開された2017年から現在まで、幅広いジャンルでピアノを奏でることを進行形で愉しんでおられます。
公式ブログ連日投稿1500記念アンケート
🌼則子先生にピアノを習ってよかったと思うこと。
褒めてやる気を引き出して下さる事。
聴く人の耳に心地よい弾き方を教えてくださる事。
背中を押して頂いて、ストリートピアノ演奏など、思ってもみなかった事にチャレンジ出来たこと
🌼則子先生って、どんな人?
好奇心と探究心、向上心に溢れた方。
🌼これまでのレッスン、発表会で印象に残っていること。
発表会の前のセッションで、大好きなキャロルキングの曲の弾き語りをしたこと。
(注釈: Sさんは、昨年の発表会で当ピアノ教室が上級者向に特別に設けた《会場貸し切りセッション》に申し込まれた4人の生徒さんのうちのお1人です。)
🌼則子先生に質問(音楽以外でも、もちろん🆗)
(※後ほどお答えいたしますね)
一番好きなミュージシャンは?
🌼これからのピアノレッスンで挑戦してみたいこと、弾いてみたい曲
則子先生と連弾をさせて頂く機会があれば、嬉しいです。
🌼その他、ご自由にメッセージをどうぞ。
公式ブログ1500日目、お祝い申し上げます!
毎回共感する所が多い内容の濃い記事ばかり。
これからも楽しみにしています!
先生ご自身の事に加えて、生徒さん達の様子も紹介してくださっているので、皆さんと一緒に学んでいるという気持ちになれます。
コミュニティという感覚、とても貴重だと思います。
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Sさん、とても丁寧なご回答を寄せていただき、どうもありがとうございます。
お言葉の一つ一つが胸に染みましたが、特にグッと響いたのが最後の「コミュニティという感覚、とても貴重だと思います。」の一文です。
Sさんらしい謙虚さがにじみ出ており納得する一方で、さすが、お仕事を通じて数々の緊張の現場で「本番」を踏み、キャリアを積んでおられるだけあり、時流を鋭くつかんでいらっしゃる!と感服いたしました。
今どきの子どもたちは人との競い合いにつながる「ガツガツ」「我先に」といった感覚を本能的に嫌い、避ける傾向にあります。
またその一方で、ピアノの伴奏者を選ぶオーディションなどでは、自分が選ばれたいと練習に打ち込み、いざ強敵をしのいで栄光の座を射止めると、手放しで喜んで安心するのではなく、選ばれなかった側の心情にまで想いを寄せ
他の人の分までもっとがんばらないと
と健気に宣言し、本番という最終ゴールに向けて、オーディション以上に一心不乱に弾き込む生徒さんの様子などを目の当たりにしてきました。
「自分が選ばれたんだから、もう勝負はついた。だから大丈夫」ではないのですね。
大人が思う以上に奥の奥まで洞察し、物事の本質を冷静に見抜く眼を持っていることが窺われます。
昭和時代の競争社会を「根性頼みで」(笑) 生き抜いてきた身としてはハッとさせられ、学ぶことも多々あります。
令和のこどもたちを「ハングリー精神がない」「頼りない」と心配する向きもありますが、私は決してそう思いません。なぜなら、ピアノ指導を通じて、日々多くの子どもたちと接している中で
新たな時代では、このような心根を持った人たちが必ずや世の中をリードし、中心となって盛り立てていくと確信しているから
これはもう理屈ではなく、いち指導者として肌で感じる感覚というしかありません。
コロナが蔓延していた頃の、シンガポール教育省による衛生教育のスローガンの一つで心を打たれた一節があったことをふと思い出しました。
「トイレで手を洗った後、水を止める前に蛇口を水で洗い流してきれいにして、シンクの周りの水滴も拭きあげておきましょう。次に使う人たちの健康を守るために」
これも、シンガポールの住民同士で団結して、未曾有の困難を乗り越えていこうというコミニュニティ意識を育てる取り組みの一環ですよね。
世の中は新時代へと動いているのです。
そういえば、Sさんの子ども時代も、学校のクラスの人数が40人以上いるのが普通ではありませんでしたか?
私は横浜の新興住宅地で育ち、中学校は、ひとクラス45人、学年は14クラスずつある「マンモス校」でした。運動会は学校の校庭では人数が多くて収容しきれず、地域の競技場を借り切って実施したほどの規模でした😅
成人した頃の流行語は「勝ち組」「負け組」という言葉です。人口が右肩上がりでグイグイ上昇していく時代では、どんなことにせよ意識する、しないにかかわらず、競い合ったり、打ち負かすことが生活の中のあちこちに散らばっていたのです。しかしこれからは違います。
少子高齢化の波は世界中でどんどん加速していきます。AIロボットの普及により、温かな温もりを介した人の手によるサービスの提供も、ますます希少かつ貴重なものとなっていくでしょう。
いちいち競い合っていては、やがて共倒れを招いてしまいます。
人と人とがお互いに助け合い、高め合うなかで最も重要視されるのは、その人に「何ができるか」という能力の部分ではなく「どのようにするか」といった心の部分なのではないでしょうか。なぜなら
どんなに優秀であっても、引き立てていただくことができなければ、能力を発揮できるチャンスに巡り合うことはできず、単なる独りよがりで人生が過ぎてしまうからです。
人としてどうあるべきか、どのように心を磨いていくかが、より大切に扱われる時代になり、豊かな心を育てる担い手として音楽の力がますます注目されるようになれば、指導者としての責任はますます重大。ピアノを「専門家から」「じかに」手ほどきを受けることの価値が高まることも必至です。
もうすでに、ただ単にピアノの技術を習得する目的ならば、わざわざ人に頼む必要などなく、アプリで簡単に事足りてしまう時代になっていますしね😃
💌Sさんへ。
ピアノを通じてお互いに高め合えることに心より感謝いたします。
日頃より温かいお心を寄せていただき、また、たくさんの気づきや学びを与えてくださり、どうもありがとうございます。
Sさんとの出会いは、フリーペーパー「ASIA X」の記事に目を止めてくださったことがきっかけでしたね。たまたま知り合いから依頼を受け、ちょうどシンガポールでの指導25周年の節目だからと記念にお引き受けした取材でした。
生徒さん募集、宣伝文句は一切掲載しないことを条件にさせていただいたのですが、思いもかけず、Sさんからお問い合わせのメールを頂戴し、とても嬉しかったことを覚えています。
今回の連弾のお申し出により、また新たな歴史の一ページを共に刻むことができることに心が弾んでおります。
初ステージ(笑)に向けて、しっかり練習にはげみますね💪
最後になりましたが、ご質問にお答えします。
一番好きなミュージシャンは?
これは正直、とてもとてもとても難しーいご質問です(笑) なぜなら
私は普段からなるべく偏らず、いろいろな楽器の、様々なジャンルの音楽を聴くことを心がけているからです。
お気に入りのミュージシャンは常に複数おり、その時々の心境でメンバーも変わるので、順位をつけることはできず「一番好き」は決められないのですけれど
ここ最近、自分の心の中で大きな存在を放っているミュージシャンを1人挙げるならば、かつての恩師だったジャズピアニストの「本田竹広」先生です。
フュージョン好きの方ならば「ネイティブサン」というグループをよくご存知のことでしょう。日本のジャズ界を牽引してきたことで有名な本田先生のことは以前、記事にもしました。
シンガポールの出張ピアノ教室/ジャズピアノの恩師「本田竹広」氏を偲ぶ。
なぜ本田先生のことを思い出し、サウンドや魅力を再認識しているかというと
やはり音楽には、その人の心が素直に現れるなぁ✨
と改めて感じているからです。
余談になりますが…私の誕生日は本田先生と同じなんですよ🎶
私の心の中心にはいつも音楽があり、育ててくださった、たくさんの恩師への感謝やこれまで出会ってきた生徒さんや保護者の方々への想いがあります。
音楽で身を立てている1人としてのプライドを常に持ち、より良いレッスンの実現のため、さらなる研鑽を積み、努力してまいります。
Sさん、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて33年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
指導方針