こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日の主役さんは 8歳のWちゃん。ピアノレッスン歴はもうすぐ3年になります。
最後には、Wちゃん自身が作曲した曲を、次々と転調させながら演奏している、大変貴重な動画もご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに♬
Wちゃんのピアノレッスンは妹ちゃんのMちゃんとともに毎週土曜日の午前中です。
姉妹のお父さんでおられるYさんも、当ピアノ教室の、大人ピアノレッスン生。
ピアノ経験があり、ショパン、ラフマニノフなどを弾きこなす、上級クラスの腕前のYさんは、現在、隔週で1時間ずつのレッスンを受講されています。
レッスンが進むにつれ、どんどんピアノ熱が上昇しているYさん。
最近ではポピュラーピアノの世界に開眼され、スケール、カデンツ、コードなど【音楽の解剖学】にも強い興味を持たれ、本気モードで【楽典】を学んでおられます。目標は
ジャズのスタンダードナンバーを”サラッ”と弾いて、かっこいいアドリブを”バシッと”決める
こと。いいですねー✨
このあたりの領域は、ちょっと踏み込んだマニアックな内容になるため、プロの中でも得手不得手、好き嫌いがはっきりと分かれるジャンルなのですが、当ピアノ教室では不思議と、音楽の仕組みついて
もっと知りたい
できるようになりたい
と、身を乗り出すようにして質問をしてくる生徒さんが多く、Yさんの娘さんのWちゃんも、そんなお子さんの1人。
親子なので、音に対しての感受性に共通の部分があるのかもしれません。
実は則子先生は、ちょうど今のWちゃんと同じくらいの年齢の、小学校3年生、9歳のときから現役のプロの作曲家に師事して和声法や楽典を本格的に学び、当時から演奏活動も始めていたため
興味があるとわかると、かつての自分と重なり嬉しくなって、ついつい「そこまでピアノの先生は教えないでしょ?!ふつう…」という、どんどん先の先の方まで踏み込み
ついてこれることがわかると、前のめり気味になってしまいます。(汗)
Wちゃんは、楽譜に書いてあることをそのまま弾くことだけでは物足りず、自由にピアノを弾くことも好きで、オクターブ上げてみたり、メジャーからマイナーに曲調を変えて比較してみたりと研究に余念がありません。
頭を使って考えることが楽しくて仕方ないのでしょうね。
音を探しながらお気に入りの「嵐」の曲を伴奏付きで弾いたり、オリジナルの曲を作ることもあります。
昨年の発表会では、自作の「みずたまり」という曲を披露しましたよ。音域を広く使い、スタッカートで水しぶきを表現しました。
Wちゃんの最新作は「ねこ」。
「この次のレッスンでは、きちんと楽譜に書いて、和音のことも覚えましょうね」
「わかっていると楽しいよ」
そんな話をすると、笑顔を浮かべて何度もうなづいていたWちゃん。
レッスンを終えたその日の夜、Yさんから、夕食を済ませてたあとにピアノに向かうWちゃん、Mちゃん姉妹の様子を撮影した動画が届きました。
妹のMちゃん(5歳)は、最近、テキストの中の連弾の曲が上手に弾けるようになり、この日はパパと連弾。安定の出来栄え✨
一方Wちゃんは、驚くべきことに、立ってピアノを弾きながら少しずつ移動して、7つの調に順番に転調しながら「ねこ」を弾いているではありませんか!!!!!
どうやら自分から進んで「予習」をしたようです。Wちゃんに、その自覚は全くないようですが(笑)
みなさんの周りにも、Wちゃんのように、音をひとつひとつ探りながら、自分の感じたことを音にしようと果敢にチャレンジしたり、自分だけのピアノの楽しみ方を独自に研究しているアーティスト気質のお子さんがいらっしゃるのではないでしょうか。
自作の曲を聞かせてもらったとき
「わー、とてもよくできましたー(拍手)」
「すごいですねー」
で満足して、そこで完結してしまったら、それは単なる音遊び。
子どもの才能の芽を開花させるまでには至らず、その場限りの「楽しい経験」だけで終わってしまいます。
もちろん、それはそれでいいのかもしれませんが…….
真のピアノ指導のプロは、子どもが興味を持って自発的に取り組んだことを敏感にすくい上げ、そこに価値を見出し、さらに深い知識を与えて好奇心を刺激し、学びを加速させて、弾くことの楽しみの幅を無限に広げていくための具体的な方法を熟知しています。
調号に強くなって、音感が身につくと、リトルピアニストたちにとって、こんな良いことがありますよ。
❤︎シャープやフラットがたくさんついた曲の譜読みにも抵抗がなくなり、より早く曲が仕上がるようになります。
❤︎曲に対してのイメージがしやすくなり、豊かな表現力が身につきます。
Wちゃんによると、「ねこ」は、CメジャーからDメージャーを経てCマイナーに移行させることが決まり、さらに先を作ることも決定したようです。その高さの音の響きが気に入ったそうです。
作曲指導をする時、当ピアノ教室が目指しているのは「音楽的な自立」です。
生徒さんが自分の力で考え、自分のアイデアを活かして、ひとつの作品としてまとめ上げることにこそ最高の価値があると考えているため
必要なことには手間を惜しまない一方で、余計な手出しはせず、一人一人の感性を尊重する指導を徹底しています。
華やかな伴奏をつけたり、手を加えて「いい感じ」に仕上げてまとめちゃうことは、すごく簡単で楽チンだけれど
それでは「お仕着せ」になってしまい、子ども自身が自分で作ることの楽しさを、指導者自ら奪ってしまうことになりますからね。
良い作品を生み出そうと、日々試行錯誤を繰り返しているWちゃんを、みなさんも、どうぞ応援してあげてくださいね!
手厚くきめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて30年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。