こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。

 

 

1992来星。シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。

 

プロフィール

 

 

毎週土曜日は朝8:15からレッスンがスタートです。他のお稽古ごとがあったり、補習校があったり、週末といえども生徒さん逹は多忙です。

 

 

シンガポールは日本に比べて夜明けが極端に遅いため家を出る7:00頃はまだ薄暗いのですが、朝の空気は清々しく、時には日本では見かけないような生き物に遭遇することもあり、移動時間はいつも様々な楽しみに満ちているのですが、昨日の私の目に映る景色は違っていました。

 

 

 

 

早朝からいくつかの番狂わせが偶然重なって発生。レッスンとレッスンの間の移動時間に連絡を済ませて順番に問題解決、これでOK、といくはずが、なかなか思うように進まず。

 

 

 

隙間時間にせわしないやり取りを繰り返しながらようやくあと一歩まで来たかと思われたお昼前、オンコール(電話予約)したタクシーが指定場所とは違う場所に勘違いして行ったためにドライバーさんがかけてきた電話の喧嘩腰の怒鳴り口調に、かろうじて温存していた私の「元気パワー」を奪うに余りあるほどの破壊力があり、私のハートは次のレッスンへの立ち直りに想定外のエネルギーチャージを必要とする結果になってしまいました。

 

 

 

レッスンが終わった夕方には楽しい時間なのに上手く切り替えができず親しい人とのメッセージのやり取りで朝からのマイナス気分が尾を引いてしまい後悔。反省ばかりの1日の幕切れでした。あぁ、、、残念、自分。。。

 

 

 

シンガポールタクシーあるある、の一つで、ごくまれに感じのよくないドライバーさんに当たることがありますが、そんな時私は、どんなに嫌なことを言われても「仕事での移動中は一切反応しないで受け流す」ことを自分に課しています。埓が明かない時は乗車中でも途中で降りて乗り換えます。レッスン前に嫌なことを我慢することで余分なエネルギーを浪費したくないからです。

 

 

 

 

 

 

 

プライベートでも、レッスン前に感情を上下させたくないので、友人の本帰国などの特別な理由がない限りは、ランチやお茶の予定を組むことも極力避けています。

 

 

 

お子さんは先生の感情の変化に大変敏感です。レッスンの前に気持ちに波風を立てずに心を穏やかに整えておくことは、ピアノの先生として大切な心構えの一つだと考えているので、特に初めてのレッスンの生徒さんのお宅に伺う前は決まって同じ曲を聴いて「初レッスンモード」に切り替えてからレッスンに臨むことを長年の習慣としています。

 

Another Sky

 

 

 

もともと私は普段から口論や意見の違う人を言い負かすようなやりとり自体を好まず、けしかけてきてるなとわかっても挑発に応じることはないので、勝ち気なタイプの人はきっと物足りなく感じることでしょう。

 

 

昨日は、反省の1日でした。
もし第一線で働くビジネスパーソンであれば、予期せぬ事態にも落ち着いて迅速に対処することなど日常茶飯事でしょうから恥ずかしい限りです。シンガポールで働いて29年目にして、こんな余裕のないことではいけません。普段から生徒さん逹にピアノ演奏のとき

 

戻らないで

 

止まらないで

 

同じところを繰り返さないで

 

 

そう言っている自分を振り返って、これは思考にも当てはまるなと痛感しています。反省しても後悔はしないで前へ進む。音楽は時間の芸術なので逆戻りはなく前に進んでいくだけです。それを真に実感して日々の時間も同様の心持ちで生きているかと問われたとき、いつも自信を持ってYesと胸を張れる自分でありたいです。

 

 

 

 

言うまでもなく、その音は一度だけ。時間は一度限りなのと同じように。今改めてそのことを噛みしめています。