こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、昨日の続編です。
昨日の記事はこちら。
では、早速本題に入りましょう。
今日は、八神純子さんの「パープルタウン」の音楽分析(アナリーゼ)をします。
今回は、ピアノを弾いたことがあっても音楽理論を専門に学んだ経験がないという方にもわかりやすい、ベーシックな内容で解説していきたいと思います。
「パープルタウン」の曲づくりのヒミツを、ちょっぴり知ることができますよ。
曲を聴いたことがない方、どんな曲だか思い出せない方は、昨日の投稿からご覧いただくとわかりやすいです。(最後に動画を貼っています。)
この曲の大きな特徴は、最初のメロディとサビの部分の調が違っていること。
そう、途中で転調をしているのです。
◉最初が「ト短調」
◉サビが「ト長調」
という構成になっています。
どちらも同じ「ト」の音、つまり「ソ」から始まる音階(音の階段)を使っているメロディですが、「ト短調」「ト長調」は、それぞれの音階を構成する音が違います。
スタートは同じでも、「ト短調」「ト長調」は、それぞれ途中が違う形の階段で成り立っているというわけです。だから響きが違うのですね。
この2つの音階の関係を、音楽用語で
同主調
といいます。
歌を聴いて、途中の変化を感じましたか?
◉最初の「ト短調」の部分は、哀愁が漂うイメージ
◉錆の「ト長調」の部分は、明るく伸びやかなイメージ
同主調での転調は、実際に音を聴いてみると、転調のポイントで曲の持つイメージがガラッと大きく変わることを体感できます。
同主調転調の特徴の一つが、この『マイナーキーの暗い雰囲気』から『メジャーキーの明るい雰囲気』への切り替わり(またはその逆)なのです。
同主調転調は、数ある他の転調と比べて転調しやすく、かつ、インパクトも大きいため、個性を演出できます。
聴いていて、サビからの盛り上がりに違和感なく、心地よく溶け込んでいくことができますよね?
その理由は、カナメとなっている和音が共通しているから。
だから、お互いの調をスムーズに行き来できるというわけなのです。
この、カナメの和音を、ドミナントセブンス(V7)と呼びます。
通常、転調は、キーを変えることそのものが大変で、かつ、それを違和感なく元のキーに戻すことは、より大変なのですが
同じドミナントセブンスコードを持つことで、簡単に転調ができてしまうというところに、同主調の転調の扱いやすさがあります。
同主調は、途中が違っていても、始まりが同じ音からの音階同士なので音域が同じことも特徴。だから歌いやすいという利点もあります。

同主調の転調は、J-POPではお馴染みの手法で、米津玄師さんの「lemon 」でも同主調の転調を取り入れています。
しかし「lemon」は、つなぎ目の転調部分で「セカンダリードミナントIII」という代理コードを使って、ドラマティック感を演出して「引っ掛かり」を作り、転調を「オシャレに強調」しているのが特徴です。
これは高度なテクニックの一つで、思い付きでは使いこなすことができません。作曲法の知識がないと思いつかない発想でもあるので、初めて聴いたときは
できるな!
と、思わずハッとしましたよ。
話を戻しましょう。
昨日の投稿を見た、東京特派員から、こんなお写真が送られてきました。
八神純子さんのデビューアルバムのジャケットです。
殿堂入り前ということもあり、帯付きで、シミもない美品ですが。なんと300円でゲットしていたとのこと。
これは、何とも貴重なお宝ではありませんか!!!!!
デビュー当時の初々しい澄んだ歌声が懐かしいです。
メロディを思い浮かべると、あの頃の情景も鮮やかに蘇ってくるようです。
そう、思い出は、どこまでも美しい♬
当ピアノ教室では、講師の音楽歴を活かし、生徒さんの能力や興味に合わせ、曲の音楽分析や楽典などの指導も行っています。
既製の曲を弾くだけでは物足りなくなって、オリジナルの曲を作曲して、ピアノの音で自分を表現して、楽しみを広げていく生徒さんもおられますよ。
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頑張ることを楽しむ心を育てる
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1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。