シンガポールの出張ピアノ教室/角野隼斗さん（かてぃんさん）のリサイタルを【最前列真正面】で観て。

こんにちは。

シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation

講師の 塚越則子（つかごしのりこ）です。

昨夜、行ってまいりました。

角野隼斗さん（かてぃんさん）の、シンガポール2回目、初のエスプラネード公演です✨

いよいよ本日！角野隼斗さんシンガポールリサイタル。

まだ感動に浸っており、うまく文章にまとめられるかどうか自信がないのですが、早速、最前列の真正面の席で鑑賞してきて感じたことをお伝えしましょう。

磨き抜かれた技術と感性

といった表現がまさにピッタリな、一糸乱れぬ

職人技

のオンパレードに、ただ、ただ圧倒されまくった約2時間でした。

今回は、かてぃんさん自ら英語のMCもこなし、日本からお母様も来星されていたそうで「会場にいます」とのくだりでは拍手がわいて大いに盛り上がり

「しかし母は英語を話さないので、何が起こっているのか（自分について話されていること）は理解していないと思いますが…」

とのオチに、一同爆笑の渦に包まれた一幕も。

もって生まれたご本人の資質はさることながら、日頃のたゆまぬ努力こそ、かてぃんさんが、成長とともにメキメキと頭角を現してきた大きな勝因であることを、指が如実に物語っていました。

舞台裏のエピソードの数々が想像できるだけに、私の感想を端的に表現するならば

人って、ここまで、できるんだ！

といった、感動よりも驚き、そして畏れにも似た感情です。

今回は、ソロリサイタルでありながら、グランドピアノとアップライトピアノの2台を同時に1人で操るという特別な企画にも挑み、またひとつ、新たな世界を開拓されました。

💎アップライトピアノよりグランドピアノが上だなんて、いつ、誰が決めたんだろう？

💎なぜ音に優劣をつけるの?

💎アップライトにはアップライトならではの良さがあるのに…

日頃から、そう感じている私にとって、世界を股にかけて大活躍しているアーティストのお一人である、かてぃんさんが、アップライトピアノをグランドピアノと並べてエスプラネードの大ホールのステージに上げ、2つの異なる種類のアコースティックピアノを同時に共演させることで、アップライトビアノの魅力にスポットライトを当てたアプローチを試みたことは、とても意義深いことです。

メロウでおだやかな音質の持ち味が、より活きるようにと、微細にタッチを変化させ続け、一音ずつ慎重に鳴らしていた様子にも目が釘付けになりました。

さまざまな色合いの音を自由自在に紡ぎ出していた、かてぃんさんの素晴らしい演奏でしたが、最も惹かれたのは、繊細かつ、芯の通った、透明度の高い、ピアニッシモの響きです。

どんなパッセージのときも神経を研ぎ澄まし、鍵盤ひとつひとつを、まるで真綿でくるむように、最大級の慈みをもって扱っていたのが、大変印象的でした。

最前列、真正面の席でしたので、手元を下から見上げるようなアングルだったこともよかったです。

なかなかこの位置から、プロの演奏家の手さばきを、つぶさに観察できるチャンスはありませんからね。

チケット購入のとき、終演後にご本人と会話ができる特典の付いた、少し遠目のVIPシートと散々迷いましたが、かぶりつき、最前列の真正面を選んで大正解でした。