こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している、出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
講師 塚越 則子(つかごし のりこ)は、ヤマハ認定グレードにおいて、ピアノ、エレクトーンの演奏、指導共に最高位のグレードを保持する指導者であり、鍵盤楽器のプロフェッショナルです。
おとといの夜遅く、一時帰国のため羽田入りしました。
年末年始に一時帰国を済ませた生徒さんご家族の情報から到着後の検疫手続きに時間を要することは覚悟していましたが
3月1日からの水際対策の緩和と同時に、少しずつ、管理システムも改善されつつあるようです。
対応はめまぐるしく変化しているので、何よりも重要なことは、信頼のおける最新の正確な情報を仕入れること。
厚生労働省や大使館のサイトをこまめにチェックすることが鍵となります。
あれこれ調べているうちに、日本入国に必須のアプリがあることがわかったので、渡航数日前にあらかじめスマホにダウンロードしておきました。
◉入国者健康居住所確認アプリMy SOS
◉接触確認アプリCOCOA
の2種類です。これらのアプリへの入力と必要事項の記入をフライト前に全て済ませて、空港検疫手続きの事前登録をしておくと、検疫での検査がスームズになって所要時間が大幅に短縮できます。私は全行程を1時間半で済ませることができました。
それでも今回の一時帰国では、羽田に着いた瞬間から、今まで一度も経験したことのない緊張感をひしひしと感じたのは確かです。その象徴とも言えるのが
まるで「空港ツアー」のような長い道のり
到着後は、様々な書類審査をするのですが、それぞれ一つ一つのカウンターの距離が、とても離れています。
手続きを踏むためには矢印に沿って進んでいくのですが、とにかくたくさん歩きました。
要所要所では係官の方々が待機しており、颯爽と業務をこなしておられた姿が印象に残っています。
20代と見られるお若い方々も多く、どの方もにこやかに出迎えて下さり、もの腰も柔らか。
中には流暢に日本語を話す外国人の方もおられました。
どの係官の方も親切で温かで、落ち着いた対応に安心感があり、不慣れな手続きも慌てることなく済ませることができました。
こんな遅くまで、私たちのために働いてくださって本当にありがとう。
誰もいないにもかかわらず、目の前に並んでいる、たくさんの椅子には目もくれずに、ずっと薄暗い空間の端っこにあるエレベーターの前に1人立ちっぱなしの係官の背中に、心の中で静かにお礼を告げ
やっと見覚えのある場所にまでたどり着き、扉が開いた目の前で待っていてくれたのは、我らがキティちゃんです!
今回、東京に到着後の1週間は、海外から日本に入国して一時待機をする人達を受け入れている、羽田近くのビジネスホテルに滞在します。
シンガポールからの入国の場合、現在は到着3日後に指定の医療機関でのPCRまたは抗原定量検査で陰性が認められればその時点で待機が免除されますが、検査場所への移動に公共交通機関は使えません。
家族や友人のところに身を寄せていれば車で送ってもらうこともできますが、私は身寄りがないため検査期間に行く手立てがありません。
どうしてもというのならば特別なハイヤーを自分で手配する方法もありますが、私は潔く諦めることにしました。
どうして?
7日間の自主隔離を3日で済ませることができるチャンスなのにもったいなーい!
そんな意見がきっと大半を占めるでしょう。貴重な一時帰国の限られた時間です。
あれもしたい、これもしたい
あそこもいきたい、ここもいきたい
あの人に会いたい、この人にも会いたい
いくら時間があっても足りないような
全てやり尽くしても、まだもっとあるような
それが海外に住む人たちにとっての一時帰国の時間です。
しかし私は、母、父を相次いで見送ったとき、久しぶりの日本を満喫するどころか、思うように物事が運ばない辛さや悔しさをイヤというほど味わったので、今回、たった数日自主隔離が延びたからといって何も不都合を感じることはありません。
母、父を見送った時の一時帰国は、それぞれ日本に帰っていた3ヶ月、1ヶ月の間、誰にも会わずどこにも出かけず、毎日病院に通いつめ、最後の数日はパイプ椅子に座ったまま仮眠をとりました。
食事は自炊ができない日はコンビニのお弁当か病院の食堂。ささやかな望みが叶うこともなく、我慢や努力が報われることもありませんでした。
家族同然の付き合いの親友が、仕事を早く切り上げて成田空港に駆けつけてくれて、フライト前の数時間一緒に過ごせたことが唯一なごやかな思い出でしたけれど、私は自分の過ごした時間を後悔していません。
何事も欲を言い出せばキリがありません。
長く海外に住んでいれば「そんなとき」だってきっとあるのだと納得しているからです。
今回の一時帰国には、今まで経験したことのない緊張感や窮屈さがあるけれど、自由だってあります。
私は日本到着後の自主隔離の間の1週間に、シンガポールの生徒さん達にオンラインレッスンを実施することにしました。
シンガポールの自宅からのオンラインレッスンは何度も経験ずみだけれど、日本のビジネスホテルからレッスンをするのは初めての試み。
勝手が違うので、最終日まで果たしてうまくできるのかドキドキするけれど、生徒さんたちにとって楽しいイベントの一つになればしめたものです。
昨日は、日本からシンガポールの生徒さんに向けての、記念すべきオンラインレッスン第1日目でした。
❤︎「姿勢もちゃーんと見ているよ」
の掛け声に、ピーンと背中を伸ばして張り切っているAくん。
❤︎せっかくなので「はじめてのこと」にもチャレンジしてもらいました。
真剣に「音とり」をしているEちゃん、Kちゃん♬
ネット環境が心配でたまらず、ホテルにチェックインした後の深夜、ひたすら動作確認を繰り返していましたが、幸いWi-Fiも問題なくMacbook、iPad、iphoneの3台併用でも通信が安定しているのでホッとしています。
さぁ、来週も頑張りますよ。
P.S
本帰国が決まって先日シンガポールで最後のレッスンを終えたRちゃんのお母さんからお写真が届きました♡