こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
小学5年生のRちゃんは現在、自分で選んだ曲をレッスンで習っています。
曲は
「ハートの主張」
作曲は、HoneyWorks。ボカロでオリジナル曲を発表しているユニットですが、「ハートの主張」は、歌い手CHiCOの歌唱版です。
この歌のテーマは「いじめ」。いじめが起きたクラスで自己保身のためにいったん知らないふりをした少女・高見沢アリサが、自分の「心(ハート)の主張」に従い、無茶ともいえる正しさを貫くといったストーリーです。
ダウンロード購入した楽譜をざっと見たRちゃんから
「これって何ですか?」
と質問をもらいました。
指を指しているところを確かめてみると….
あ、「グリッサンド」と「トレモロ」ですね。
❤︎「グリッサンド」は、楽譜上の波線の部分。高さの違う音から音へ指をすべらせて連続的に弾く音楽記号です。
❤︎「トレモロ」は楽譜上の、太い横線が3本並んでいる部分。同じ音、または同じ和音を、決まった長さの音符で連続して弾く音楽記号です。
「トレモロ」はクラッシックの楽曲でも使われることがありますが、「グリッサンド」は、楽譜上に登場すること自体稀なので、ピアノ経験者で、ショパンのソナタやワルツを弾かれる腕前のお母さんも
「実は私も経験がないです」
とおっしゃって、練習のポイントを興味津々で聴いておられました。
グリッサンドは、一見指を滑らせているだけのように見えるのですが、実際はとても繊細で細かな技術が必要になります。また
見様見真似で試すと指を切ってしまう恐れもあるので、練習には注意が必要です。力んでしまうのはNG。
「グリッサンド」も「トレモロ」も簡単そうに見えて、実はコツ・技術が必要な難しい奏法ですが
マスターするためには、とにかく練習しかありません。
根気よく努力を重ねることが苦にならず、元来粘り強い性格を持つRちゃんですから、新しいピアノ奏法を覚えて、表現力にさらに幅が広がる日も近いことでしょう。
「ハートの主張」のヒロイン、高見沢アリサは、自分の気持ちに嘘をつかず、勇気を出して、いじめに立ち向かうために行動を起こしました。
前半の切なさや悔しさが、後半にいくにつれ前向きな描写や言葉に変わっていきます。
それに比例するように最後のパートで曲のテンポが上がり、曲の雰囲気が変わるのは、前向きな気持ちや勇気を音で表現しているのだと思いました。
聴いていると勇気や元気がもらえる曲想にRちゃんも魅力を感じて、ピアノで弾いてみたくなったのかな?
ボカロの曲はアップテンポが多いことも特徴ですが、「ハートの主張」もオリジナルはかなり速いです。
でも、ピアノでそのテンポだと「早弾き大会」みたいになってしまい情緒に欠けた雑な演奏に聞こえてしまうので、ちょうど良い速さを見極めるのは、年明けからのレッスンの楽しみの一つとなりそうです。
ちなみに、Rちゃんは大のすとぷりファンで
先日開催されたAFA(アニメフェスティバルアジア)のイベントもお母さんと一緒に参加し、ライブ会場ではチラッとお会いしましたよ♬
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。