こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
先日のRちゃんのレッスンに続き、昨日は、お姉さんのAちゃんの、シンガポールで最後のピアノレッスンの日でした。
Rちゃんのラストレッスンの様子はこちら。
Aちゃん、Rちゃんは3年ほど前、2年通っていた日系ピアノ教室から当ピアノ教室に転入されました。
以前のレッスンでは、お年頃の女の子特有のデリケートさも相まって、色々思うところがあったようです。
お話を聞いてみると
褒められたことが一度もない
そう話していたことが私には衝撃的でした。なぜなら
Aちゃんは、どこまでも自分に厳しく、上を目指して努力を続ける
真面目を絵に描いたような生徒さんだから。
ですので、褒められるべき点は、いーっぱいあり、不思議でたまりませんでした。
昭和の時代のような、スパルタ式のレッスン法で、厳しいダメ出しを連発し、負けん気を引き出して功を奏する生徒さんも中にはおられるのでしょうが
Aちゃんは、すっかり自己肯定感が低くなってしまい
最初の頃は、ミスをするたびに
ごめんなさい、ごめんなさい
を繰り返し、恐縮したような表情をしていて思わず切なくなることが何度もありました。そのたびに
「大丈夫、間違えることは悪いことじゃないよ」
「できないから習ってるんだもん」
「すぐにラクラクできちゃったら、則子せんせーの出番がないでしょう?!」
そう言うと笑いながら
「言われてみればそうでした」
と答えたあと、決まって目にいっぱい涙を溜めるのでした。
抱きしめたい気持ちを何度もこらえたことを覚えています。(あぁ…コロナさえなければ。。。)
完璧主義ゆえ、人前で演奏する勇気が出せず、発表会への参加も2回見送りました。
レッスンを重ね、やっと少し自信が持てるようになり
「今年は合唱コンクールのピアノ伴奏のオーディションに立候補しようかなと思います」
とのお申し出を受け
ついに!!
と、小躍りしたいような喜びを噛み締めていた矢先の、予期せぬ突然の本帰国のお知らせ。
Aちゃんの無念さを思うと胸が張り裂けそうでしたが
お母さんによると、ご両親はもっと何倍もつらいだろうと気を使い、本帰国した後、日本の中学校で伴奏のオーディションを受けることに夢を繋いで、自ら気持ちを立て直したとのことです。なんとも健気だと思いませんか?
「その時は、ぜひ則子先生にオンラインで教えていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
もちろん、”喜んでお引き受けいたします!”と即答しましたよ。
サーキットブレイカーの頃のレッスンを思い出すね。
シンガポール最後のレッスンでも、いつもと同じように、なかなか出来栄えに納得せず、練習の手を休めようとしなかったAちゃん。
いい加減な大人の言動や、欺瞞が許せない潔癖で実直な性格ゆえに、自分を不必要に追い詰めてしまうことがあります。
学校の話、塾の話….ピアノ以外のことでも、いろいろな会話をしました。
見てる人は必ず見ている
わかってくれる人は絶対いる
そんな話をしながら私は、Aちゃんの置かれた状況と自分の中学、高校時代のエピソードを重ね合わせたこともありました。
スイスイと世の中を軽やかに渡り歩くことができず、何事も真正面から受け止めて、だから人一倍傷ついて…でも、そんな不器用で一生懸命で、繊細で、どこまでも純粋なところこそ、Aちゃんの魅力なのです。
則子せんせーは、音を聴けばわかるよ。
これから様々なことを経験しながら少しずつ大人になってゆくけれど
どこにいても何をしていても、ずっと則子先生はAちゃんの味方だからね、忘れないで♡
今までありがとう、そしてこれからもよろしくね♬
大切に使います。
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて32年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。