シンガポールの出張ピアノ教室/則子先生の子ども時代のことを、お話します①〜ピアノを習い始めたころ〜

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こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の塚越則子です。

 

今日からはシリーズで、私の子ども時代の「音楽史」を、ざっと振り返ってみたいと思います。

 

音楽を習い始めたのは5歳のとき。

 

私にとって初めての「おけいこごと」でした。

 

個人レッスンでエレクトーンを習い始め、程なくしてピアノも、同じ先生に師事することになりました。

 

先生が毎週、自宅に来てくださるのが嬉しくて嬉しくて、仕方なかったです。恥ずかしいので態度に現すことはできませんでしたが…

 

「きちんと弾けるようになるには、両方習ったほうがいい」

 

「タッチがしっかりするから」

 

と先生からアドバイスをいただき、ピアノも習い始めてから、私の生活の中心は「けんばん」になりました。

 

そもそも、エレクトーンから始めたのは、私が、ヤマハ音楽教室のCMを観て

 

「習うならエレクトーンがいい」

 

と、強く主張をしたからなんです。

 

周りのお友達みんながやっている「足踏みオルガン」ではイヤだったんですね。

 

だって一緒じゃ、つまらないじゃないですか😃

 

幼稚園での集団生活を通じて、子どもなりの感覚で一人一人、人は違う感性を持つのだと、漠然と理解していたので、横並びで音楽を教わるのは、なんか私には合わないなと感じていたし

 

グルーブレッスンで「競うような環境」に身を置くことへの抵抗もありました。

 

のびのびと振る舞えない気がしたんです。

 

決して「できる子」ではなかったんですけれど

 

心に秘めた「やる気」だけは、人一倍、自信があり、習う前から「こうしたい」という「こだわり」もありました。

 

「上手くなりたい」というよりも「自由自在に弾けるようになりたい」と思いました。

 

「音楽のことばを、わたしも使えるようになりたい」

 

って思ったんです。

 

誰かよりも優れた存在になりたいとか、目立ちたいとか、そういうことではありません。

 

習い始めたとき、嬉しさよりも勝っていたのは安堵感です。

 

「ああ、やっとほんとうの自分になれた」「これからいよいよ始まる」と心が震えました。この感覚、わかりますか?

 

自分のペースで物事を進めたい。

 

今もその性格は変わっていません。

 

すばしっこく見られがちですが、決して、要領よく、テキパキと「こなせる」タイプではありません。だから、大切なことは事前に時間をかけて準備をして「念を入れ」「確認する」ことが身についています。

 

エレクトーンという楽器そのものを全く知らなかった両親は、私の話を受けて早速、週末に楽器屋さんに「エレクトーンの実物」を見に行ったのですが

 

こんなにたくさんボタンがついていて、それに足元にも鍵盤がついているなんて

 

これは絶対に無理だ〜😩

 

と、ショックを受け、すっかり怖気づいてしまいました。

 

でも私には「エレクトーンを買ってくるからね」

 

と宣言をし、お留守番をさせていた手間、引っ込みがつかなかったようで、散々迷った挙句

 

1番安い機種を購入する決断をしてきました。

 

もし、途中で挫折することがあっても仕方ない、と腹をくくって。

 

というような話を、それから何年もして聞き、両親の苦悩が透けて見える気がして、思わず苦笑した則子先生です。

 

一番安いとっても、新品の楽器ですから、当時から結構なお値段だったと思います。

 

サラリーマン家庭にとって、そうそう簡単に手が出る品ではなかったと想像できますが、日頃から、百科事典や伝記のシリーズの一括購入など、教育に関して潔いというか、ここぞ!という時に必要な投資を惜しまない育児方針を貫いていました。

 

とえいえ、小児喘息持ちの弟がいて病院通いが欠かせず、老齢の父方の祖母とも暮らしていましたので、生活は慎ましく、月末になると、そろばんをはじきながら家計簿をつけ、考え事をしていた母の後ろ姿を覚えています。

 

エレクトーンがうちに来ると知って、私は、その日を指折り数え、すっかり有頂天でした。

 

自分専用の持ち物で、こんな大きなものを買い与えてもらうのは、生まれて初めてでしたから。

 

もう、夢ごごちでしたよ。

 

だからね、すご〜くよくわかるんです。

 

ピアノがおうちに届いて、とっても嬉しくて、飛び上がらんばかりに、はしゃいでいる生徒さんたちの気持ちが。

 

その尊い瞬間を、ずっとずっとずーっと胸に留めて、一生懸命、練習に打ち込めば、きっと上手になりますよ。

 

楽器はあなたの心に必ず応えてくれる

 

これは則子先生の経験に基づく

 

「上達の極意」

 

のひとつです。

 

最後になりますが。

 

私の両親は共に音楽に無縁で、何も知識がありませんでしたので

 

先生が、そうおっしゃるのであれば

 

と、とにかく「よい」と言われたことは、たとえ、些細な小さなことでも書き留め、音楽に直接関係ないと思われることでも、プロのアドバイスなのだから絶対だ!とばかり、すぐに行動に移し、律儀に実践していました。

 

両親の、この実直で真摯な姿勢こそが、私に先生への畏敬の念、そして音へのリスペクトを植え付ける土台になったと、大人になった今、はっきりとわかります。もし

 

「ちょっと考えます」

 

だったり

 

「則子ちゃんはどうなの?」

 

みたいなスタンスだったら、全く違う未来が広がっていた

 

そう断言できます。

 

両親の振る舞いを通じて、幼いころから先生を信頼し、心から尊敬する気持ちを自然に育み、安心の中で成長できたことは、私の強みだと痛感しています。

 

どんなときも先生の愛情を信じて、ひとつひとつの助言を前向きに、ありがたく受け止めることができたし、謙虚な気持ちで音楽に向き合う姿勢を保ち続けることができた。

 

だから、素直に、真っ直ぐ伸ばしていただけた。

 

そう思うのです。

 

ピアノの心得のある保護者の方の中には、体験レッスンの際

 

「疑いの目を向けることも大切」

 

言われるがままで「なめられちゃいけない」

 

と、まるで「戦闘態勢」のような雰囲気をまとい、緊張の面持ちでレッスンに臨む方がおられます。(表面は笑顔だけれど)

 

その心理も分からなくもありません。今は情報が溢れ、嘘もホントも見分けがつきにくい世の中です。

 

ホームページだって真偽の程は怪しかったりします。平然とプロフィールを盛ってあったりしますからね。

 

みなさん、冷静に考えてみてください。

 

たとえば、優秀で売れっ子の演奏家だったら、リサイタルの準備で慌ただしく、練習、練習の日々で、指導に時間を割く暇なんてないと思いませんか?

 

ネットを使って集客をしたり、広く生徒募集をすることなどあり得ません。

 

「そうせざるを得ない事情があるから、そうしている」わけで、その背景を、一般の方は、とかく見過ごしがちです。

 

こんな現状ですから、損をしたくない、失敗したくないと慎重になるのも親として当然です。

 

しかし、真のプロの立場から、失礼を承知で、あえて一言申し上げるならば

 

「目の前の人を疑ったり、極端な思考や思い込みに囚われて、自らや我が子を追い込んだりするよりも、いかにして我が子を伸ばすかに意識を向けて、そちらに時間と情熱を注いだほうがずっと健全であり、建設的で、価値がありますよ」

 

ということ。素人と専門家では

 

視点を置いている次元が全く違います。

 

さらに、音楽には言葉では説明できない領域も存在します。

 

私の場合に限ってお話するならば、音楽の知識が全くなかった両親だから、間違いがあってはいけないと、それこそ血まなこになって心の目を見開き、時間を割いて、真剣に「我が子にふさわしい教室」を選び抜いた。

 

だから、選択を信じることにプライドが持てたし、信念を貫くことができたと言えるかもしれません。余計なことを考えずにすんだし、後から判断を迷うこともなかった。

 

選んだのは、紛れもない自分たちだから。

 

決めたのであれば

 

自分を信じて前に進む。

 

それだけです。

 

両親は、その時々で、常に私に最高と思われる環境を与えてくれて、生涯にわたり、力の限りを尽くしてくれました。決して簡単なことではなかったと思います。

 

愛情深く、常に寄り添ってくれた両親は、もうこの世にはいません。でも、2人の心意気は私の中で生き続けています。

 

だから私は

 

生半可な気持ちで弾くたくないし、教えたくない。

 

その一心で日々鍵盤に向かい続け、今に至ります。

 

でもね。

 

【深刻になるのはNG】

 

深刻と真剣は違います。そして

 

真剣だからこそ、本気で取り組むからこそ

 

楽しい✨

 

この真実を忘れてはいけません。

 

ではいったい

 

何がきっかけで、則子先生は音楽を習い始めたのか?????

 

明日は、そのことについてお話しますね。

 

どうぞお楽しみに😃

 

 

 

 

どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。

 

頑張ることを楽しむ心を育てる 

 

当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上心と音楽を学ぶレッスンです。

 

ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。

 

当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。

プロフィール
 
 当ピアノ教室の指導コンセプト(教育理念)について

 1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
 
 指導方針

ピアノレッスン

 

 

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