こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今回、一時帰国の日本からシンガポールへのフライトの機内映画で「おくりびと」を観て感じたことがありました。
「おくりびと」は、モッくんこと本木雅弘さん主演の2008年に上映されたアカデミー賞受賞作品です。
大変話題になった秀作だと知っていたのですが
上映時期がちょうど母の一周忌の頃だったこともあり、「あの瞬間」をリアルに思い出して辛くなりそうで観る勇気が出せず、これまで意識的に避けていました。
20年くらい経つし、もう平気かしら…
と思って、リストを眺めて観ることに決めたものの、実際は予想に反して泣いて、泣いて、泣いて…結局、恥ずかしいほどにグジョグジョになってしまいました😆
あぁ…
近しい人を見送った経験のある人にとって、この映画は、いろいろな感情が内側からこみ上げてくるのを抑えられなくなる作品のようですね。
内容に触れるとネタバレになるので避けますが、主人公がプロのチェロ奏者だったという設定を今回初めて知り、音楽家の1人として、より深く感情移入をして、あれこれ想像してしまいました。
みなさんはあまりご存知ないかも知れませんが
小さな頃から血のにじむような努力をして
数々のことを犠牲にして
音楽一筋で生きてきて
ようやく音大に入り、無事卒業して
それでも、プロとして生きていける人は、ほんの一握り。
それが現実です。
音楽大学を卒業しても、思い描いたような職に恵まれず、やむなく別の分野の仕事で細々と生計を立てながら
なんとかピアノを続けてきた
実は、世の中にはそんな人たちがいっぱいいます。
音楽大学、音楽大学院を卒業して立派な学歴があっても、仕事に直結しないんですね。
時々頼まれて伴奏をしたり、演奏ができれば、まだいい方です。
昨今は、そんな人たちにも陽が当たるようになり
ピアノの指導に携わる人たちの中にも、さまざまな職業経験やバックグランドを持っておられる方が参入してくるようになりました。
音楽の仕事の経験がなかったり充分でなくても、ピアノを教えることで自己実現をし「夢を叶えたい人」をサポートするビジネスが世に生まれたことが、その背景にあります。
時代は変わりましたねー😆
私は、これまで音楽の業界で働いたことしかない、いわば「叩き上げの音楽漬けの人間」で、音楽以外のことに関して疎いところがあることを自覚しています。
そんなこともあり、音楽以外のフィールドに身を置いて活躍された経験がおありだったり、現在進行形で第一線で現場に立ち続け、ふとした瞬間に垣間見せる、一流の方だけが持つ緊張した空気を漂わせる方の考え方や物事への取り組み方、もっと言えば「生き様そのもの」に憧憬があり、学ばせていただくことが大いにあるのですが、その一方で
あ、同じなんだ‼️
と共通点の糸口を見つけると俄然、心が浮き立ちます。例えば
一つ一つを【ていねいに扱う】ように心がける
ことなどがそうです。
音は目に見えません。
そして、すぐに消えてしまう、とてももろく、はかない存在です。
だからこそ、普段から、生活に密着した身の周りの物などを邪険にせず、愛情を持って丁寧に扱う、そんな習慣を持つことに心を配ることは、音への感性を養うことと密接につながっていると考えます。
ピアノを弾いていない時にも「あ、これってピアノを弾くのと一緒だなぁ」と実感する
こんな視点って、実は上達のために、とても大切なのですよ。
特別な音感トレーニングよりも、普段の「心のもちよう」が音に一番影響するからです。
楽器を弾いているわけではないけれど、奏でる姿がオーバーラップする
物の扱い方の一つ一つに、その人の素の姿が透けて見える
「おくりびと」を観て、そんなことを感じて心が震えた、則子先生です。
さて、今日は木曜日の当ピアノ教室の出張レッスンは、イーストエリアのパシルリスからスタートして(特別リクエストによりレッスンに伺っている、ローカル校に通う生徒さんです。おばあちゃまも当ピアノ教室のレッスン生)
そのあとタクシーで南下し、ハーバーフロント、テロックブランガを回るルートです。
夏休み明け初日。今日も暑くなりそうですね。
それでは、いってまいります✨
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて33年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
指導方針