こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
当ピアノ教室は、シンガポール政府のお教室開講ガイドラインに沿った出張レッスンです。
今日は以前ご紹介した当ピアノ教室の生徒さんの記事の【続編】です。
当ピアノ教室でレッスンを始めて半年ほどの4歳の男の子さん。出張レッスンを2回終えた後、シンガポールの外出制限によって当ピアノ教室のレッスンをオンライン対応に切り替えて継続していた4月、5月、6月の間、ピアノへの興味が急上昇し、レッスンでは毎回満面の笑顔でピアノを奏で、グングンと成長を続けていました。
ようやく出張レッスンが再開になった7月、当ピアノ教室がニューノーマルピアノレッスンを始動してからも、毎回宿題の曲をきちんと練習するのはもちろんのこと、まだ習っていない音符について質問したり、三拍子の弾き方を研究したりなど学ぶ意欲に満ちて、前に進んでいきたい気持ちが急速に増しているようでした。
当ピアノ教室は、生徒さんのご自宅に講師が伺う出張レッスンのため、保護者の方々に対してレッスンの間こうして下さい、という厳密な決まり事を設けていません。
生徒さんの心地よさを最優先し、保護者の方のご意向を汲んで、指導者としてお一人お一人の最適なレッスンへの関わり方を見極めています。
この生徒さんのお母さんは、ピアノを弾いたことがなく、レッスンを始めるにあたり、お子さんの宿題を見てあげることができないかも知れないことを心配しておられましたが、体験レッスンの際、当ピアノ教室の特徴をご説明したところ、安心して下さって、現在は毎回のレッスンで、お子さんの成長を見守りながら、お母さん自身も生徒さんとなって一緒にレッスンを受講していただくことに喜びを感じておられるようです。お子さんのピアノレッスンをきっかけにしてピアノの世界へのお仲間入り、素晴らしいですね!
そんな折、レッスンの中でお母様との会話の中に私の「指導者アンテナ」がピーンと反応するキーワードを発見しました!
今月末、弟の1歳の「誕生日」なんです。
アニバーサリーにピアノを弾きましょう
このチャンスを見逃す手はありません。
すぐさまお母さんにご提案です。
「それならばハッピーバースデーを弾きましょう!」
間髪を開けずノートにハッピーバースデーの楽譜を書きました。カレンダーを確認すると、お誕生日パーティーの日までのレッスンは、あと3回です。
テキストでは、まだまだ先に出てくる「高いド」があるだけではなく
♦︎黒い鍵盤
♦︎指かぶせ
など未知のテクニックもあるため、お母さんにご説明したところ、のけぞるように驚かれていましたが、生徒さんはさらっと
「やってみる、弾きたい」
と一言。
それならば話は早いです。早速お母さんに私のお手本動画を撮っていただき、その週の宿題は「ハッピーバースデー」になりました。数日後、送られてきた練習動画には、ほぼ完璧に弾きこなし、自信たっぷりな生徒さんの姿がありました。
そして次のレッスンの日、お母さんは再び私の言葉にのけぞることになります。
「それでは左手も使って両手で弾きましょう」
成長グラフが伸びる絶好のタイミングです。
実は驚かせてはいけないと、お母さんには伏せていましたが、私には最初から目論見があり(笑)お誕生日までの日数から逆算して、生徒さんの伸び代を考えて、最初から両手で弾くことを想定した楽譜を書いていたのです。
レッスン開始から半年ほどの超初心者用であれば本来、メロディを左右の手で分担して弾くバージョンがよいのですが、きっとそれでは当日までに生徒さん自身が弾いていて物足りなくなるだろうと、指導者のカンで予測済みでした。
レッスンで使用しているテキストでは、1番最初のページから左右の手をバランスよく使用していくのですが、左右の手で同時に弾いたり、両手が別の動きをする曲は少し先まで出てきません。
しかし、普段のレッスンの中で遊び弾きをした時の手の使い方からメロディ、伴奏の、いわゆる「ピアノ演奏の基本形」がすぐにできそうだと感じていた通り、お母さんの心配をよそに、その日のレッスンの中で「ハッピーバースデー両手バージョン」がすんなりと弾けるようになりました。
ピアノを弾く人誰もがピアノを奏でる喜びを実感できるのは、大切な人たちの笑顔に触れた瞬間です。
弟くんのお誕生日パーティーで華々しくピアニストデビューを果たした生徒さん。後日、立派な演奏の動画と共にお母様からのメッセージをいただきました。
今週の練習動画の中では、ピアニストデビューでピアノ熱に更に拍車がかかったようで、誰に教わるでもなく自ら先の曲に進んでるいる様子が送られてきてびっくり!シールも貼っています。アクセル全開ですね。
ピアノレッスンはマラソンです。もうしばらくしたら更に力強く前進していくために給油の「のんびりタイム」も挟みましょうね。さぁ、則子せんせーも一緒に走り続けますよ!
当ピアノ教室では、レッスンの中で季節の曲や流行の曲を積極的に取り入れています。生活の中でピアノを身近に楽しんでもらいたいとの願いから、様々なジャンルの曲にチャレンジしたり季節ごとのプロジェクトを通じて、ピアノを奏でる喜びを実感できる毎日の実現を目指していきます。