こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。

 

 

1992年来星。シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。

 

プロフィール

 

 

当ピアノ教室は、シンガポール政府のお稽古ごと教室ガイドラインに沿った出張ピアノ教室です。

 

 

シンガポールは、ピアノ教室事情が日本とは大きく異なり、政府は、シンガポール人、外国人に限らず賃貸、分譲全ての高層集団住宅において、講師の住まいの一室をスタジオ利用した個人のピアノ教室の運営を法律で認めていません。

 

シンガポールのピアノ教室事情。

 

 

ヤマハシンガポール本店の歴史

 

昨日は、新しい生徒さんのご両親の楽器購入に同行して、久しぶりにヤマハシンガポール本店を訪れました。

 

 

MRT Dhoby Ghaut(ドビーゴート)駅に直結したショッピングセンター「Plaza Singapura」の6階にあります。

 

 

 

 

ヤマハ本店の歴史は大変古く、ヤマハがシンガポールで開業して以来、ずっとこの場所に変わらずにあります。

 

 

このビルには、かつて日系スーパー「ヤオハン」が入っていて、在星日本人の憩いの場所の一つでもありました。

 

 

2020年の現在、日本人御用達の日系スーパーといえば「DON DON DONKI」「MEIDI-YA」「ISETAN 」ですが、1990年代初頭といえば「ヤオハン」「そごう」「KIMISAWA」が中心です。ローカルスーパーには現在のような日本食材コーナーはありませんでした。

 

 

 

当時は日本語の文字が恋しくなると、よく訪れ、たとえ購入しなくても見慣れた商品や季節の果物を眺めているだけで満ち足りた気分になったものです。

 

 

 

そんな話ができる人は周りにめっきり少なくなりましたが、当ピアノ教室の大人ピアノコース生徒さんには、在星歴29年の私をさらに上回るシンガポール大先輩のPR仲間がおられるので、時々「シンガポール今昔話」に花を咲かせることもありますよ。

 

 

大人レッスンの生徒さんに見る、ピアノ時間を「愉しむ」チカラ

 

 

ヤマハシンガポールは、まだ来星前のヤマハのデモンストレーターだった1980年代から新製品発表会のプレゼンテーション演奏や、ピアノ講師、社員さんたちへの研修講師として何度もヤマハシンガポールに訪れていたため、ヤマハ店内のフロアには、ことさら深い思い入れがあります。

 

 

 

シンガポールに住み始めてからもヤマハスタッフ達とは交流があり、東日本大震災の時チャリティイベントを主催してリクエスト100曲ノンストップ演奏をした時は、シンガポールヤマハがイベントのメインスポンサーとして、クラビノーバCVP最高機種の限定ステージモデルを提供して下さいました。

 

 

ヤマハデモンストレーター時代

 

 

 

現在はお店のレイアウトは変わりましたが、360度、どこを見渡しても鍵盤が並んでいるフロアに身を置くと、一気にテンションが上がるのは昔も今も全く変わりません。

 

 

 

 

 

昨日は、開店時間までに余裕を持ってお待ち合わせをしたので、生徒さんのご両親と一緒に一階のMUJI CAFEでお茶しました。ここは日本の無印良品のカフェのように、デリを選んでお食事ができますよ。

 

 

生徒さんのご両親は、来星間もないこともあってPlaza Singapuraは初めて。

 

 

楽器に関してやピアノレッスンについてのご質問が一通り落ち着くと、会話の内容は自然と日常生活に関するご質問へとシフトしていきました。ざっくばらんに打ち解けて、ゆっくりとお話ができて嬉しかったです。

 

 

お蕎麦屋さんのご質問をいただいたので、早速、ちょうど仕入れたばかりのホットな話題も伝授しましたよ。在星日本人の間で今注目の十割そばのお店です。

 

 

電子ピアノ業界シェアトップのヤマハクラビノーバCLPシリーズの新製品。さて評判は?

 

 

今回のお目当ては、先月発売されたクラビノーバCLPシリーズの新モデル700番台のシリーズです。

 

 

『目指したのは“奏者の感性に応えるピアノ”
電子ピアノでありながら限りなくグランドピアノに近い高い表現力を実現』

ヤマハ公式ホームページより。

 

 

この生徒さんのお父さんは、ご自身もピアノを演奏され、コンピュータを使って作曲もなさるため、ご自宅にはすでに88鍵盤の電子ピアノをお持ちです。

 

 

 

今回3歳の息子さんがピアノレッスンを開始することになったので、これを機会に、より良い音やタッチの楽器に新調しよう、と決意されて、今日のビューイングになりました。

 

 

 

お父さんがクラビノーバの前に立つと、さらさらーっと弾き始めたのは「My favorite things 」。ミュージカル「Sound of Music」の中の一曲で、ジャズのスタンダードナンバーとしでも知られています。「そうだ、京都行こう」のCMとしても馴染みがある、あの曲です。

 

 

 

 

色々な音域の響きを確かめたり、違う曲調の曲を弾きながらタッチやスピーカーも慎重に調べておられます。

 

 

 

ご自身で演奏しながら感触を確かめている様子に安心した私は、一旦その場を離れ、少し離れた場所で様子を伺っていたヤマハスタッフに声を掛けてスペックの詳細の確認を始めることにしました。

 

 

 

息子さんのピアノレッスン用としてだけではなく、お父さんご自身も使用されることを想定していらっしゃるとの事でしたので、MIDI端子の有無や同時発音数など、コンピュータでの作曲に楽器を使う際必要な機能をチェックするためです。

 

 

 

同時に各モデルの在庫も確認。普段から人気のアッシュベージュやダークウォールナットなど人気色は在庫切れのことが多く、納品まで時間がかかることもあります。

 

 

 

今年はいつもと出荷状況が異なるだろうと想像して念のため、数日前に日本のヤマハデモンストレーター時代の同僚で現在、ヤマハが日本全国で展開しているストリートピアノプロジェクト「LovePiano」のディレクターとして活躍している仲間に国内外の動きを確認したことろ、「コロナの影響で巣篭もり需要が増えて、供給とのバランスもいつもと違うから、気に入ったモデルがあったら即決された方がいいよ、そうお伝えしてね」との情報をもらっていました。

 

 

 

案の定在庫を調べてもらうと、エントリーモデル(人気モデル)を含む全ての新商品モデルの商品が次に届くのは来月、それらもすでに予約で完売しそうな勢いで、人気色に至っては船便到着は年末なのだそうです。あらかじめ想定していたので当然と言えば当然なのですが、やはり凄まじいほどの勢いですね。

 

 

 

 

毎回新機種が出るたびに話題となる、グランドビアノのデザインをした海外限定モデルに至っては、入荷予定日未定とのこと。昨今の状況を加味したとしても、やはり人気のクラビノーバ!電子ピアノ業界トップの座に長年君臨するだけあって圧倒的な人気です。

 

 

 

 

 

 

ご両親にそれを伝えると2人揃って何度も頷き合ったあと、しばらくすると、お父さんから
「先生、ホンモノのピアノも弾いてみていいですか?」とリクエストがありました。

 

 

 

参考までに、ピアノも弾いてみたいとのこと。お気持ち、よくわかります。こんな機会、滅多にないですからね。本店だけあってアップライトピアノだけでも10台以上がフロアに所狭しと並んでいて、中には最新のテクノロジーを使った「サイレントピアノ」や「ハイブリッドピアノ」などもあります。

 

 

 

 

ハイブリッドって、まるで車みたいだと思いませんか?!アコースティックピアノの世界も、時代に合わせて進化しているのですよ。

 

 

ピアノ試弾からの、まさかの急展開!

 

 

私も時間を忘れて一緒に次から次へと色々な種類のアップライトピアノの試弾を繰り返し、3人でヤマハ店内をジャックしたかのように縦横無尽に楽しむこと2時間半。

 

 

 

気がつくとお父さんは、一台のアップライトピアノの前を離れられなくなっている模様。

静かに対話しているようにも見えます。あぁ、どうやら運命の出会いを果たしてしまったようですね♡

 

 

 

 

苦笑いしながら決断に思い悩むお父さん。その横でお母さんは「私はこのピアノじゃないとイヤだわ、私は本物志向なの」(笑)とすでに心を決めたらしく一歩も譲りません。

 

 

 

お父さんの「先生、何か弾いて下さい」の声が「先生、私の背中を押して下さい」にしか聞こえなかった私は、ヤマハスタッフが持ってきてくれる椅子を待つ間ももどかしく、立ったまま思いつくフレーズをランダムに演奏。

 

 

 

結果的に、座ってきっちり弾くよりも立って弾いたことが功を奏したようで「先生が立ったままさらさらさらっと弾くだけで、ほら、こんなに綺麗な音なんだから、やっぱりこのピアノがいい、これに決めます!」とお母さんの口調は更に力を増して、お父さんも「やっぱり本物のピアノはいいですねぇ」と何度も何度も頷いては、落ち着かない様子で、あこちうろうろ。

 

 

 

そんなまさか!の勢いが時間を追うごとに加速していく中、私は気がついたら「私も頑張ります、絶対に後悔はさせません!」と頭を下げていました!!

 

 

お母さんも、息子さんに、これから始めさせようかと検討中だったお稽古をやめて、ピアノと現在通っている幼児教室だけに今後も絞って集中させていくと高らかに宣言して下さいました!! 

 

 

 

いつかは本物のピアノが欲しい。そう思っていらしたそうです。だけどそれがまさか今日だとは思っていなかったこのこと。そうですよね、だけどいつだって出会いは突然にやってくるもの。

 

 

楽器との出会いも人の出会いと同じく、まさに人知を超えた「ご縁」ですね。

 

 

 

 

 

待望の楽器配送日は明後日。来週のレッスンからはアップライトピアノでのレッスン開始です。もう今から楽しみで楽しみで仕方ありません。

 

 

 

当ピアノ教室は、楽器がご自宅になくても体験レッスンの受講ができます。私は現在もヤマハ時代に築いた様々なネットワークを通じ、国内外の電子ピアノの新機種の情報をリアルタイムで入手、研鑽を続けています。

 

 

楽器のご用意について。

 

 

ご要望に応じて、楽器選びにも同行致しますので、体験レッスンの際に、お気軽にお申し付け下さい。