こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
先日、ある記事を投稿した、ちょうどその日の午後。
記事でご紹介したKちゃん(中学1年生)のお母さんから、こんなLINEをいただき、移動中のMRTの中で思わず吹き出してしまいました。ごめんなさい💦
違う次元
とお感じになったのですね😆
ピアノ経験者のお母さんですが、最近、我が子のピアノレッスンでビックリ仰天することが増えました。
でもこれって、嬉しいサプライズですよね😃
上達するにつれ、さらに高度なテクニックを学ぶ実力と理解力が備わってきたKちゃんです。
ピアノって深い。
譜面にf(フォルテ)がでてくると単純に音量を「強く」、そしてp(ピアノ)がでてくると「弱く」弾くという人が意外に多いものです。
その結果、何の曲を弾いてもフォルテは力任せに弾いた乱暴で大きな音、ピアノは痩せ細ってかすれたような小さな音で弾くことになってしまいがちです。
フォルテとピアノは、単に「強い」「弱い」という音量だけでなく、その曲が書かれた時代や作曲家、曲調、ジャンルなどによってふさわしい音や弾き方が違います。
たとえば、モーツァルトの「トルコ行進曲」とドビュッシーの「アラベスク」の冒頭部分には、どちらも同じ「p (ピアノ)」の表記がありますが、同じようにただ弱く弾けばいいというわけではありません。
モーツァルトは、ひとつずつの音の粒が小さな点としてはっきり聞こえる軽快な雰囲気、一方ドビュッシーは、音の粒のひとつずつよりも横の流れがなめらかに聞こえる少し丸みを帯びた柔らかい雰囲気が、作曲家のスタイル、時代、曲調にふさわしい弾き方です。
また、悲しげな音、躍動感のある音、怒りの音、歓喜の音など、音にはその時々に合ったニュアンスがあります。
音量だけではなく、どのような雰囲気の音が最もふさわしいかを常に意識しながら弾くことが、表現力豊かな演奏の第一歩となるのです。
音量のコントロールと言うと、どうしても力で調整するイメージがありますが、メロディーラインなど音を浮き立たせたい場合は指を立てて、やわらかい音色で弱く弾きたい場合は指を少し寝かせるようにするなど、また、指のどの部分で打鍵するか、打鍵のスピードによっても音量やニュアンスは変わります。
ですので、いろいろ試し、様々な考察をしながら、時間をかけて、丁寧に、その場面にふさわしい音作りをしていく必要があるのです。
どうでしょう。
ピアノって、なかなか奥が深いとお感じになりませんか?
「その時々に思った音を出せることが真のテクニック」です。
速い旋律が淀みなく避ければ、それで上手というわけではありません。なぜなら
演奏は曲芸とは違うからです。
音に対する印象や想いは人それぞれ。
自分の目指す音が出せるまでの最短距離を教え、そこまで責任を持って導いていくのがピアノの先生の務めだと私は考えます。
Kちゃんの異次元空間での探究は、まだまだ続きます。
日々の暮らしを、より豊かで実りあるものにするために、音楽でみなさんのお役に立ちたい✨
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて32年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。