こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。
シンガポールは日本とはピアノ教室の事情が異なり、講師の自宅でお教室を開講することは法律で認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。
Q&Aシリーズ⑩
先生のお宅でのレッスンはありますか?
ハイブリッド発表会迫る!緊張感が高まってきました。
当ピアノ教室では、現在、年に一度の発表会に向けて、生徒さん達の練習が佳境に入っています。
今年もシンガポールの日本人ピアノ教室の発表会開催数を更新します!
2020も開催!/シンガポールの日本人ピアノ教室発表会の最多回数更新へ
第24回目の開催となる、2020年の今年の発表会は、史上初のスタイルの「ハイブリッドピアノ発表会」に挑みます。
【注目】シンガポールのピアノ教室/2020はオンライン+自宅の「ハイブリッドピアノ発表会を開催します!
シンガポールのピアノ教室「ハイブリッドピアノ発表会」決定。保護者の方々からのお声を紹介!
シンガポールのピアノ教室/史上初の発表会目前! 少し早いけれど2020年を振り返って。
発表会間近のこの時期になると、熱心に練習しているにもかかわらず、今まで弾けていたところが急に弾けなくなって間違いが増えてしまう生徒さんを、時々見受けます。
これは、本番を強く意識し始めて緊張してきたことによって起こるミスで、練習不足が理由ではありません。
え!
一体どうしたの?
本番は大丈夫なのかしら?
そばで音を聴いているお家の方は、びっくりして、急に不安になってしまうかも知れません。
この「現象」が起きるのは、「人前で演奏すること」をはっきりと自覚することができる意識が、演奏者の心に出来上がったことを意味しています。本番までに必要な心構えが整い、順調なステップを踏んでいる証でもあります。
状況を見極めながらその状況に、自分で上手く対処できるように指導します。何も心配は、いりませんよ。
【ママからのママからご質問1】ピアノの発表会の緊張への対処法
弾いている本人の精神状態は、今までの練習の時とは、まるで違い、実際には目に見えないけれど、頭の中では、たくさんの観客や、発表会の舞台を鮮明にイメージしながら弾いているため、とてもナーバスになっています。
【発表会エアリハーサル、絶賛開催中!】といったところでしょうか。
さぁ、いよいよ練習は最終段階を迎えました!
『緊張したら、こんな演奏になる、こんな精神状態になる』ということを、あらかじめリアルにシミュレーションできているのですから、今の、この時期にしか味わえないチャンスを存分に活かしましょう、妄想族バンザイ(笑)
私は、この時期、緊張感が増して、普段ではありえないようなミスをして、落ち込む生徒さんたちに対して
どんどん緊張して
今のうちに、たくさん緊張して
緊張を全部使い果たしちゃうつもりで、たっぷり緊張してねー
本番では、もう緊張はなくなっちゃってるよー
というふうに、声を掛けます。
(実体験に基づく本心)
同じ思いを数え切れないほど経験しています。手綱さばきは心得ていますので、どうぞ安心して下さいね。
ここから先の領域は、曲の「技術面」を磨くことに加えて、「芸術性」を高めていくことが重要になります。
「間違えないで弾くこと」のみに強くこだわって、そこにばかりフォーカスしていませんか?
一つもミスのない演奏が、いい演奏でしょうか?
最高のパフォーマンスとは、ミスを絶対にしないことでしょうか?
もしそうであるならば
どうしてジャンプに失敗して転倒するフィギュアスケートの選手が、オリンピックで金メダルを取ることができるのでしょう。不思議に思いませんか?
一人一人の輝きをピアノを奏でて表現することが発表会です。
間違えないように一生懸命に練習をして
間違えないように丁寧に演奏をする
それはとても大切なことですが、一つもミスをしない完璧な演奏は、人前で演奏をする時に限らず、そもそも良い演奏をするために1番大切に扱って、目標に掲げる内容ではありません。
聴いている人が演奏者の音に込められた心を感じ、魂が揺さぶられ、お互いに共鳴し合うことで感動は生まれます。発信する側の演奏者に、届けたいメッセージがなければ、感情の波を起こすことができません。
ミスをしないことに囚われていると、感情が置き去りになり、ロボットのように無機質になって、冷たい音になり、萎縮した表現になり、ピアノの音に命が宿ることはありません。
温もりを感じることもなく、心の交流も生まれません。また不思議なことに、ミスしないようにと思えば思うほど、さらなるミスを誘発します。
幼い子どもであれば、何かを、ただ無心に、誰の力も借りずに一生懸命に頑張っている姿だけで、健気な様子に涙が溢れてくるような感動があります。「初めてのお使いシリーズ」などが、まさにそうですよね? しかしある程度の年齢になってくると、そうはいきません。
人前で演奏する時に一番大切なことは
聴いている人に、何を伝えたいと思ってピアノを演奏するのか
どうやったらそれが伝わるのかを考えて、それを演奏で表現することです。
その答えは、演奏する人の心の中だけにあります。
自分で見つけ出すことに価値があります。
静かに心落ち着けて考え、自分だけの唯一の答えを見つける。
決して簡単なことではありませんが、当ピアノ教室で発表会デビューを飾り、3回、4回と、発表会の経験を積んできた生徒さん達は、さらなる飛躍のために、まさに今、これらの課題に真剣に向き合う時期に差し掛かっています。
自分だけが持つ輝きを、ピアノを奏でて表現できることは、奏でる喜びを実感することに結びついています。
答えを求めてさまよい、戸惑い、悩み、不安でたまらなく、思うようにいかないジレンマやもどかしさの中で、心細い時間を過ごしている生徒さんに対して指導者として今、できることは、一人一人の力を信じて、静かに寄り添って、温かい光を絶え間なく注ぎ続けること。
大丈夫。ピアノの前にいる時、ピアノを弾く時、則子せんせーは、あなたといつも一緒にいます。