思春期の子どもに言わない方がいい、かもしれない?!「意外な」言葉。

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こんにちは。
シンガポールの出張専門ピアノ教室
fairy wish creation
講師の塚越 則子(つかごし のりこ)です。

 

私はこれまで、シンガポールで35年あまり400人以上の生徒さんを指導してきました。

 

その中には、もちろん、難しいお年頃を迎える子どもたちもいます。

 

幼い頃から成長を見てきて

 

少しずつ親との距離が変わっていく子。

言葉数が減る子。

以前なら素直に受け取っていた言葉に、敏感に反応するようになる子。

 

長年、そんな子どもたちと接してきた中で、私は、あるひとつの推察に至りました。

 

今日は、そんなお話です。

 

まず、結論から申し上げましょう。

 

ご家庭で、思春期の子どもに言わない方がいいかもしれない、と感じる意外な言葉

 

それは、

 

「〇〇(子どもの名前)の気持ち、お父さんはわかるよ」

 

あるいは、

 

「お母さん、〇〇の気持ち、わかるよ」

 

という言葉です。

 

もちろん、その言葉自体に悪意は当然ありません。

 

「あなたの味方だよ」

 

「あなたのことを理解しているよ」

 

「一人じゃないよ」

 

そんな、寄り添う気持ちがあるからこその、愛情に満ちた言葉なのですから。

 

ところが、

 

「わかるよ」=「あなたの気持ちを理解しているよ」

 

と伝えたつもりが、思春期の子どもは、その時期特有の感情で、別の方向で受け取ることがあるようなのです。

 

「私の気持ちを勝手に決めないで」

 

「私の気持ちは私にしかわからない」

 

そんな反応を呼ぶ。

 

これは私の個人的な感覚だけではないみたい…

 

ここで、専門家の知見を少し引用しましょう。

 

2025年に『International Journal of Behavioral Development』に掲載された研究があります。

 

研究対象となったのは、153組の親子。

 

思春期の子どもたちの平均年齢は約15.7歳です。

 

この研究では、親と子どもが7日間にわたって、それぞれ自分のその日の感情と、相手の感情について回答しました。

 

その結果、

 

親は、子どものポジティブな感情もネガティブな感情も、必ずしも正確には捉えていませんでした。

 

研究者たちは、全体として、親と子どもは「お互いの感情の変化を十分に把握しているわけではない」と結論づけています。(Sage Journals⁠)

 

何ともショッキングな結果ですよね。

 

親は、子どもと長い時間を一緒に過ごしています。

 

性格も知り尽くしている

 

好きなものも、嫌いなものも、もちろん。

 

だから、

 

「この子のことなら、私が、私たちが一番よくわかっている」

 

けれど研究から見えてくるのは、

 

「親だから、子どもの今の気持ちまで正確にわかる」とは限らない

 

という事実なのです。

 

「わかる」ことと「わかろうとする」ことは違います。

 

私は、長年子どもたちを見てきて、

 

「わかるよ」

 

と言い切るよりも

 

「あなたは、そう感じたんだね」

 

と受け止めるほうが、思春期の子どもの心に響くのではと感じるようになりました。

 

あくまで、これは私の肌感でしかないのですが

 

「わかる」

 

と言った瞬間に、大人が一方的に決めた、決めつけた、と思い、時に反射的に拒絶したくなるようなのです。

 

一方、

 

「そう感じたんだね」

 

なら、子どもの気持ちを子ども自身のものとして尊重できる。

 

これは、思春期の子どもの感情の揺らぎを理解するうえでも重要な違いなのかもしれない。

 

思春期は、親や周りの大人たちから少しずつ精神的に自立し、

 

「自分はどう考えるのか」

「自分はどうしたいのか」

 

を自分自身で考えていく年齢です。

 

そのため、大人が子どもの気持ちを先回りして決めるのではなく、子どもの視点を尊重しながら、自分で考える余地を残すことが、良いコミニュケーションの足がかりとなるのではないか。

 

実際、思春期の親子関係についての研究では、親が子どもの視点を尊重し、選択や意思決定を支える「自律性支援」が、思春期の子どもの日々の感情やウェルビーイングと関連することが示されています。(PubMed⁠)

 

つまり、家庭では

 

「親がわかってあげる」

 

だけのアプローチでは不十分であり

 

「本人が自分の気持ちを考えられるようにする」

 

という、いわば「引きの関わり」も、あわせて必要だというわけです。

 

「わかるよ」より、「そうだったんだね」

 

例えば、

 

「学校で嫌なことがあった」

 

と子どもが話したとします。

 

そこで、

 

「お母さんも昔、同じようなことがあったから、わかるよ」

 

「お父さんにも経験あるから、わかる」

 

と言いたくなる。

 

共感を示したい。

 

安心させたい。

 

でも、子どもが求めている「寄り添い」は、親の過去の経験と自分の経験を重ねることではないかもしれません。

 

「そうだったんだね」

「それは嫌だったね」

「あなたは、そう感じたんだね」

「もう少し聞かせて」

 

それくらいの距離感で、もしかしたらちょうどいいのかも。

(本音を言えば、物足りないなって思ってしまう則子先生ですが…)

 

すぐに解決しなくてもいい。

自分の経験を引き合いに出さなくていい。

正しい答えを教えなくてもいい。

まず、その子の言葉を、その子のものとして受け止める。

 

「わかったつもり」に注意する

 

思春期の子どもに対して、

 

「あなたのことはわかっている」

 

という姿勢は

 

「私のことを決めつけないで」

 

となることもあります。

 

しかし、これは、反発しているのでも

 

反抗しているのでもありません。

 

「自分のことは、自分で考えたい」

 

という心の悲鳴である場合も、往々にしてあるのではないでしょうか。

 

わからないからこそ、聞いてみる。

 

「あなたは、どう思ったの?」

「どうしてそう感じたの?」

「そうだったんだね」

 

子どもが自分の言葉で話す時間を残してあげる。

 

たとえ、返事がなかったとしても、子どもは感じているものがあるでしょう。

 

私が400人以上の子どもたちから学んだこと

 

400人以上の子どもたちを見てきて、私は知っています。

 

子どもは、私たち大人が思っている以上に、自分の世界を持っていると。

 

幼い頃は、親が世界の中心だった子も、年を重ねるにつれ、少しずつ変わっていきます。

 

親とは違う考え方を持つ。

親とは違う感じ方をする。

親には理解できないことも出てくる。

 

それは決してさびしいことではありません。

 

我が子が一人の人間として社会の眼を開き、ひとり立ちをし始めた証拠なのですから。

 

だからこそ、

 

急いで答えを出すのではなく、

 

まず、子どもの側に立ってみる。

 

わかったつもりにならない。

決めつけない。

先回りしない。

そして、必要な時には黙って聞く。

時間を置く。

距離を置く。

 

思春期の子どもが求めているのは

 

「何でもわかってくれる大人」

 

ではなく、

 

「自分の気持ちを、自分の言葉で話しても大丈夫だと思える大人」

 

なのではないでしょうか。

 

レッスンの現場では

 

子どもの気持ちを勝手に決めない。

子どもが自分で考える時間を残す。

 

その一方で

 

必要な時には、しっかり導く。

成長に必要なことは、曖昧にしない。

 

これらを心がけるように努めています。

 

日々精進、これからも学びは続きます。

 

私には、音楽を通じて子どもたちを導く責任があります。

 

400人以上の子どもたちと向き合ってきたからこそ、私は、

 

「わかってあげること」と「その子自身が考えられるようにすること」は、同じではない

 

と実感しています。

 

子どもを理解するということは、

 

子どもの心を先回りして言い当てることではなく

 

「あなたの気持ちは、あなたにしかわからない。だから、聞かせてください」

 

という、謙虚な姿勢を保ち続けること。

 

それが、思春期の子どもとのレッスンで、本当の信頼を育てるカギだと、私は感じています。

 

 

 

 

どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて35年。

 

頑張ることを楽しむ心を育てる 

 

当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。

 

ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。

 

当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。

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 1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
 
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