こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
みなさんは、ピアノ教室について調べているときに、こんな言葉を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
楽しいレッスンです。
楽しいお教室です。
今日は、よいピアノの先生との出会いを求めて有益情報を集めている親御さんたちへ向けての
本来、真っ先に注目すべきポイントを見落としてはいませんか?
といった内容です。
当公式ブログでは、講師の長年のピアノ指導、音楽経験から得た、業界内の知見をもとに、最新情報や日々の出張レッスンの様子に加え、ピアノレッスン、ピアノ教室の正しい知識などを毎日発信しています。
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シンガポールでピアノ指導30年のプロが自信を持ってお勧めする【4歳、5歳の幼児さん向けグループレッスン】をご紹介します。
旧知の間柄であり、人気テキスト「ぴあののアトリエ」の著作者である山本英子先生は、国内のピアノの先生の頂点に立ち、自らのお教室を運営なさる傍ら、全国各地でセミナーを開催するなど後進の指導にも積極的に活動されているお立場から、ご自身が執筆された、ピアノ講師向けの著者の中でも、このような意見を述べておられます。
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「もうひとつのピアノ指導法」より引用。
「楽しくなければ音楽じゃない」と、どこかのキャッチ・コピーをもじって多くの人がそう考えているようですが、それは音楽という文字に「楽」という漢字が使われているからにすぎません。
「music という外国語は『音学』と訳すべきだった。だから、みんな勘違いして違う方向へ走っている。」
そういう持論の先生もたくさんいらっしゃいます。
「楽しい」という意味をどう捉えるかによりますが、「楽しくなければ音楽じゃない」という表現では、大抵「気分がいい」「ワクワクする」という程度の、少しばかり幼稚な次元での「楽しい」をイメージしがちです。
確かに、レッスンが、子どもにとって「気分がいい+ワクワクする=楽しい」という時間にならなければ、子どもは次のレッスンに臨む気にはなれませんが。
だからと言って、先生もその次元での「楽しいレッスン」を目指していたのでは、厳しいですが、少しばかり情けないと言えます。
もし、どんなに幼児向けの「ワクワク・レッスン」を行っていたとしても、先生の頭の中では、それに溺れることなくしっかり大局観を持っているべきです。
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さて、みなさんは、ピアノ指導者の頂点に立つ山本先生が、街のピアノの先生たちに向けて書いた、この渾身の文章を読んで、子どもを持つ親としてどうお感じになりましたか?
そもそも、楽しいかどうかは生徒さん自身が判断すること。
楽しいレッスンをします
音楽の楽しさを….
と強調されればされるほど、なんとなく押し付けがましいような違和感を感じてしまうのは私だけでしょうか?
例えていえば、レストラン経営者やシェフ自ら
ここはおいしいレストランです。
おいしい料理と感じてもらえたら嬉しいです。
だから食べに来てくださいねー
と宣伝しているようなものだからです。
楽しさを前面に押し出したスローガンは、大袈裟なように聞こえるかもしれませんが、指導者としての責任を放棄しているようにさえ感じてしまいます。
そもそも、ピアノを習う子どもたちのすべてがピアニストになるわけでも、すべてがピアノの先生になるわけでもありません。
ピアノを習っている子どもの大半は、きっとそのうちに音楽とは関係のない分野にも興味を持つようになるでしょうし
将来もおそらく音楽とは関係のない仕事に就くことになるでしょう。
そして、音楽とは関係のない繋がりで自分の世界を広げていくのかもしれません。
世界に通用するピアニストになるような能力をもつ子どもには、本人も周囲もすぐに気付くでしょう。
しかしそれよりも、
その他の99%以上を占める普通の子どもたちに対してこそ、ものすごく慎重に育てなければならない。
私はそう思いながら日々教え子たちに接しています。なぜなら
その99%の中にも「ダイヤの原石」が混じっていることだってあるし、「ダイヤの原石」まででなくても、水晶か、小さな真珠か、微量の金粉が混じっていて、「はやく見つけて!」とサインを出しているかもしれない。
そう、それは音楽としての輝きだけではなく、大きな可能性を秘めた子どもたちの成長曲線に向けた輝きの場合もあるのです。
毎日ブログに刻んでいる「頑張ることを楽しむ心」
これこそが、音楽を学ぶ上で、お子さん自身も親御さんも楽しいと感じていただきたいポイントです。
もちろん、日々のレッスンにおいて楽しさを実感してもらえるための工夫は必要不可欠ですが
子どもたちが好物だからと、毎日フライドポテトを給食に主食に出す幼稚園があるとしたら、あなたは魅力を感じますか?
幼児を楽しませるために子どもが好んで食べるスナック菓子についての選別を第一に優先したり、それを方針に掲げて、保護者にアピーするナーサリーなんて聞いたことありません。
ピアノ教室も同じです。楽しさだけを提供しようとすれば教育という視点がゴソッっと抜け落ち、結果、生徒さんは栄養失調のまま育ち、数年後、必ず後悔を招くことになります。
子どもが健全に育つために食物の栄養が欠かせないのと同じように、ピアノ指導では、タイミングに合わせ、適切な音楽的な栄養素を与えていくことが不可欠なのです。音楽的栄養素とは
◆ピアノを弾くための基本
◆音楽についての知識
などです。
特にピアノを弾くための基本である指の形や身体の使い方は、習い始めの時期からの地道な訓練が必要で一朝一夕には身に付きません。
そのため、真面目に真剣に仕事に取り組んでいる先生ほど、日々指導法への研究や努力に余念がありません。そして、いい加減に扱ったり軽視することに激しく抵抗する傾向にあります。
可愛い愛弟子に苦労をさせたくない愛情ゆえです。
苦手を克服して欲しい
そう願いながら試行錯誤を繰り返すときの心情は「食べ物の好き嫌いを、できるだけなくして欲しい」一心でレシピを片っ端から試す親御さんたちの願いと通じると言えば、ご理解いただけるでしょうか。
音楽についての知識は、曲の内容や背景、そして作曲家や演奏家について、先生が生徒さんに直接言及することが最も効果的なのですが、そのためには、指導者自身の勉強が欠かせん。
それら諸々の「向き合うべき現実」から目を背け、臭いものにはフタをすべく
難しいことは抜きにして、さぁ、一緒に楽しみましょう!
と、なし崩し的に進んでいく方向の先に、果たして我が子の成長が、幸せがあるのでしょうか。。。
私には、どうしてもそう思えないのです。
現代は、様々な情報が簡単に入る大変便利な時代です。だからこそ「心の目」をしっかりと開くことが重要だと考えます。
少しでも「あれ?」と違和感を感じたら放置しないことも大事。それは、後々思い返すと「違うよ」のサインだったということがあるからです。
他のお教室からの生徒さんを多く受け入れ、数々のお悩みを解決してきた実績があるからこそわかる現実があります。
日々の暮らしを、より豊かで実りあるものにするために、音楽でみなさんのお役に立ちたい✨
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて32年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。