シンガポールの出張ピアノ教室/指を切る?ピアニスト都市伝説の真相。

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こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
講師の塚越 則子です。

 

昨日のレッスンでのこと。

 

小3のAちゃんが、オクターブのための準備で、指を開く練習をしていると

 

「ピアニストになる人は、手が小さいと、指の間を切る手術をするんでしょう?」

 

と尋ねてきました。

 

うわぁー

 

でましたー‼️

 

これぞ、まことしやかに語り継がれている、ピアニストにまつわる

 

都市伝説‼️

 

その1、です。

 

昭和生まれならいざ知らず、令和の時代の子どもたちも、まだ、そのような噂を信じていることに驚いてしまいました。

 

結論から申し上げましょう。

 

わたしは、音楽業界に身を置き、かれこれ50年以上経ちますが、これまで知っているかぎり、そのようなことをしている人を周りに知りませんし、そのような噂を耳にしたことも一度もありません。

 

手を広げるために手術をするピアニストは、現代にはいない

 

と断言します。

 

※1800年代にはいたとの文献が残っているとネットにはありますが、真偽のほどは確かめようがないので、ここでは言及を避けます。

 

そもそもピアノ曲は、歴史上、ピアニストたちが自分のヴィルトゥオジィ(名人芸)を誇示するために作られた作品が多く、特に古典クラッシックを弾く場合は、大抵、幅の広い音程をつかむテクニックが要求される傾向にあります。

 

そして、そのような曲に限って、世間での認知度が高く、大変魅力的なものが揃っていることも確か。

 

ラ・カンパネラなどがよい例です。

 

ピアニストでもある作曲家が自分の手の大きさに合わせて書いているのですから、それを手が小さい人が弾こうとすれば困難なことになってしまうわけです。

 

弾きたい曲が思うように弾けない…

 

スタート地点で、すでにハンディがあるというのは実に悔しいものです。

 

手が小さいからピアノを諦めたという方も、わたしは少なからず知っています。

 

そいう背景もあってか、小柄ながらも手の大きい、身体的に恵まれているピアニストに対して

 

「実はね、あの人は切ったんだよ。」

 

という噂が、まことしやかに流れてしまうのも、ある意味仕方がないのかも知れません。いわゆる

 

やっかみ…

 

というもの。

 

イヤですねー😩

 

では、もし、手を広げようとして指の間を切る手術をすると、どうなるのでしょうか?

 

指の間(水かきのような部分)を切ったとしても、残念ながら

 

指は広がるようになりません。

 

指が広がらないのは、中手骨(ちゅうしゅこつ/手の平のところにある指とつながっている5本の骨)を連結している中手横靭帯があるからです。

 

ですので、この靭帯を切り離せば手は容易に広がります。

 

しかし、もう2度と、以前のようにピアノを弾くことはできなくなるでしょう。

 

靭帯が切れるというこは、ピアノを弾くときに必要な細やかな動きや、手の支えなどの機能をほとんど失うことになるからです。

 

手の大きさは、一般的に身長に比例すると言われますので、理屈から言えば大柄な人の方が手が大きいということになりますが、そうとも限りません。

 

もともと持っている手の大きさは、残念ながら、身長を伸ばせないのとほぼ同じような理由で変わりませんが

 

手が小さくとも、練習と技術によって克服することは十分可能です。

 

当ピアノ教室は、始めたばかりの導入期から、3年、5年先の成長を見据えたトレーニングを取り入れていることも大きな特徴です。

 

もちろん、そこには正しいオクターブの弾き方に繋がる、手の開き方、力の入れ方、抜き方の指導も含まれています。(取り立てて詳しい説明はしませんが)

 

こと、オクターブに関しては、必要になった時に取り組んだのでは遅いということを長年の指導経験から痛感しているからです。

 

時々、他のお教室から移られてきた生徒さんで、手の小ささをカバーするために、オクターブがある曲で、身体に余分な力が入った、不自然な演奏をしていることがあります。

 

本人も、スタミナが続かずに、すぐに疲れてしまうことを自覚しており、苦労しているはずなのですが、染みついたクセを直すのは本当にむずかしい。

 

その方法でうまく切り抜けてきたと錯覚していて、それにすっかり慣れきっているからです。

 

ムリは演奏の出来栄えにも影響します。

 

力みがあると優しい曲でも、無意識に攻撃的な音になってしまい、情緒に欠けた演奏になってしまうんですね。

 

昨日、オクターブのためにぎゅーっと指を広げるストレッチをしている途中、Aちゃんが

 

いたーい😆

 

とつぶやきました。

 

そうだよね、わかるよ。

 

私もそうでした。同じ道を通ってきました。

 

「指を伸ばす体操だからいたいよ」

 

「でもね、裂けたりしないから大丈夫、安心して」

 

というと、ゲラゲラ笑いながら

 

「うん、たしかに…」

 

と神妙な顔つきで頷いた、その口調が、普段より、やけに大人びていて、思わず吹き出してしまった、則子先生です。(オクターブの練習に入って、お姉さん気分になったみたい🥰)

 

いいぞ、その調子😃

 

 

 

どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。

 

頑張ることを楽しむ心を育てる 

 

当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上心と音楽を学ぶレッスンです。

 

ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。

 

当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。

プロフィール
 
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 1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
 
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