こんにちは。
シンガポールの出張専門ピアノ教室
fairy wish creation
講師の 塚越 則子 です。
Nくん(小4)、Iちゃん(小1)の出張レッスンをお引き受けしてから、半年が過ぎました。
昨日のレッスンでは、お母様から
✅楽譜がスラスラ読めるようになって、びっくりしています。
✅以前だったら絶対に無理だった左手の動きが、スムーズにできるようになりました。
✅こんな難しい曲が弾けるなんて!
✅自分から進んでピアノに向かうようになり、昔の楽譜を引っ張り出して弾いたりもしています。
✅弾くことの楽しさに目覚めたのかもしれません。
✅波はあるけれど、なるべく毎日ピアノに向かう習慣ができつつあります。
そんな嬉しいご報告をいただき、「立て直しレッスン」が少しずつ軌道に乗ってきたことに、私自身もホッと胸を撫で下ろしています。
指のフォームも決まるようになりました。
しっかりと「芯のある音」が出せるようになったね。

これまでのレッスンの様子を伺い、実際に音を聴かせてもらうと、細かな部分まで掘り下げる機会はあまり多くなく、比較的大きな流れで進んできたことが伝わってきました。
でも、さらに上を目指そうと思ったときには、
知っておいた方がいいこと。
直しておいた方がいいこと。
今のうちに身につけておくと、将来大きな武器になること。
そんな小さな積み重ねが、成長の節目ごとにたくさん存在します。
ピアノ経験者のお母様は、そのことに気がついていたようです。
現在は、それらを一つひとつ丁寧にあぶり出し、時間をかけて身につけながら、新しい課題へと進んでいます。

うまくいかないことも含めて、順調。
なぜなら、「直す」ということは、今まで慣れ親しんできたやり方を「修正」することだからです。
当然、負荷もかかるし、時間も必要になります。
でも、2人とも、それをちゃんと理解した上で、
「もっと上手になりたい。」
「もっと弾けるようになりたい。」
そんな思いを持って、本気で頑張っています。
本当に立派です。
そして、その姿は、とても尊いものだと感じています。
こんなふうに書くと、少し身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
でも、教える側からすると、
「いいよ、いいよ。」
と、何でも受け入れて、甘く、ゆるく進めることほど楽なことはありません。
もしできなかったとしても、
「その子の個性ですね。」
「向き不向きもありますから。」
そうやんわり伝えれば、角も立たず、その場は収まります。
実際、世の中には、そういう考え方もたくさんあります。
ピアノ指導者向けのコンサルティングなどでも、経営を優先するあまり、そのような方向性を勧めることもあるようです。
でも、私はプロとして、あえてこの「ことなかれ主義」の風潮に異論を唱えます。
なぜなら、私には、それがとても無責任に思えるからです。
音楽人生を預かる立場としての使命を、放棄してしまっているように感じるのです。
そもそも、できないから習う。
そして、できるように導くことが、先生の仕事。
私はそう考えています。
だからこそ
能力を最大限に引き出すための努力を惜しみたくない。
伸びるために必要なことから目を背けたくない。
たくさん頭を使い、たくさん身体を使って、
一人ひとりと、誠実に向き合っていきたい。
そうやって、これまで生きてきました。
とはいえ、
どんなに努力を重ねても、思いが通じないこともあります。
長く関わる中で、少しずつ価値観が変わっていくご家庭もあります。
慣れって、おそろしいものですね。
でも、それでいいと思っています。
この境地にたどり着くまで、たくさん涙も流しました。
けれど今なら、はっきりわかるのです。
万人に好かれ、万人に受け入れてもらえると思うことは、幻想なのだと。だからこそ、
自分が納得できる仕事をして、
自分の信念を貫き、
自分が思い描く世界を、胸を張って歩いていけばいい。
そんなふうに思っています。
誰にとっても、人生は一度きりですからね。
さて、話を戻しましょう(笑)。
実は、Nくん、Iちゃんのレッスンをお引き受けするとき、私にはひとつ迷いがありました。
身体が持つだろうか…。
実際、帰宅して疲労困憊で、食事が喉を通らないことも珍しくありません。
どんなに急いでも、毎日仕事を終え家に着くのは夜10時を過ぎます。
想定外の出来事で精神的なダメージを受けた日は、神経が張り詰めて、明け方まで眠れないこともあります。
意外ですか?(笑)
舞台裏は限界ギリギリ。
出張専門の個人レッスンは、みなさんが思っている以上に、身体も心も使う仕事です。
私も「いい歳」ですから、同じような働き方を10年先まで続けることは不可能だと自覚しています。
だからこそ、多少無理してでも、やりたいことはやるけれど、気の進まないことはしないと律しているのです。
2人のお宅へ向かうには、ラッシュのMRTを乗り継ぎ、駅構内を移動し、さらにバスに乗り、毎回セキュリティチェックを受け、コンドミニアムの広い敷地の一番奥まで歩いて向かいます。
できるだけ早く着き、できれば前倒しでスタートしたいので、小走りで急ぎます。
どんな状況でも「遅れる」という選択を自分に許すことをしたくありません。
終わりの時間が遅くなれば、ご家庭の翌日の生活に影響が出てしまうからです。
雷雨の日には、びしょ濡れになりながら向かったことも、この半年で何度もありました。
スカートからはしずくが垂れ、サンダルもぐっしょり。寒気がして何ともみじめな気持ち。
それでも、そんなこともあるだろうと覚悟を決めて、お2人をお預かりする決意をしました。
則子先生の出張レッスンは「効率」なんて度外視です。
その一方で、一日の動線を細かく計算し、無駄なエネルギーを使わずないように行動することは、長年の間に習慣として自然と身につきました。レッスンの質を保つためです。
信号ひとつ違うだけでも、その後のスケジュールが狂ってしまう。
でも、そんな現実を、生徒さんやご家族には、できるだけ感じさせたくない。
それは、私の美学の一つです。
シンガポールにはタイマーをかけてピアノレッスンをするお教室もあるようですが。
体験レッスンの際、「ちょうど良い時間帯」をご用意できないことをお詫びした時、ご両親からいただいた言葉を、私は今でも忘れません。
「いいえ、うちはラッキーでした。」
「実力のある先生にご指導いただける機会をいただいたのだから、しっかりついていけるように頑張ります。」
本当に、ありがたいお言葉でした。
そのお気持ちに、これからも誠実に応えていきたい。
そう思いながらレッスンに臨んでいます。
最後に。
Nくん、Iちゃんには、妹ちゃんがいます。
1歳のAちゃんです。
満面の笑みで玄関を開けてくれて、
「こんにちは」
「さようなら」
と、小さな手を振ってくれたり、お辞儀をする仕草に、毎週たくさんの元気をもらっています。
もちろん、私が教えているのは、お兄ちゃんとお姉ちゃんのピアノです。
でも実際には、その向こうにある、ご家族の日常や空気や想いも、一緒にお預かりしているような気がしています。
ご家族のご理解とご協力があってこそ、出張レッスンは成立します。
NくんとIちゃんのレッスンが始まるのは夜7時。終わるのは8時半。
長年たくさんのご家庭を訪問してきた経験から、この時間帯に、小さなお子さんのご機嫌を保つことは、決して簡単ではないことを、私はよく知っています。
子どもが笑顔でピアノに向かうこと。
おうちの方が安心して見守れること。
そして何年か先に、
「あの時、則子先生のお教室を選んで良かったね。」
そう実感していただけること。
それが、私にとって何よりの喜びです。
Nくん、Iちゃん。
そして、いつも温かく迎えてくださるご家族のみなさま。
これからも、一歩ずつ、
一緒に成長していきましょう。
私は、2人の可能性を信じています。
だからこそ、これからも
全力で、伴走してまいります✨

どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。





