シンガポールの出張ピアノ教室/レッスン2年目、7歳Aちゃんの不満。

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こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
講師の塚越 則子です。

 

昨日は、小学1年生、Aちゃんの年明け最初のレッスンでした。

 

「練習できたかな?」

 

 

と尋ねると

 

 

「練習はしたんだけど…」

 

 

と、珍しく歯切れが悪いお返事が返ってきました。

 

 

あれれ?

 

 

少し離れた場所から見守っていたお母さんからは

 

 

「納得いかない音のこと、則子先生にお話してみたら?」

 

 

とフォローも入り…

 

 

疑問は増すばかり。

 

 

どうやら、冬休み中のご家庭での練習の際に「何か」が発生したようです。

 

 

納得いかないってどういうことかしら???

 

 

とても気になりましたが、答えは音が教えてくれると確信したので

 

 

「まず、どんなふうに弾いたか聴かせてもらってもいい?」

 

 

と、お声をかけて弾いてもらうと…

 

 

最後まで間違いなく弾けているのにもかかわらず、不満そうな表情を浮かべているAちゃんから、驚くべき言葉が飛び出しました!

 

 

「ここの左手は、どうしてこの音なの?」

 

 

「わたしは、この音の方がいい!」

 

 

指を指している部分の譜面の和音は、sus4。

 

 

Aちゃんは、その響きに違和感を覚え、素直に属7の和音にしたいというのです。

 

 

つい専門用語を使ってしまいましたが💦

 

 

それには理由があります。

 

 

どちらも、作曲法として間違いはなく、両方とも問題なく使えるから。

 

 

たとえば塗り絵をするとしましょう。

 

 

太陽は赤にしないと間違いでしょうか?

 

 

そんなことないですよね。

 

 

オレンジ色にしたり、黄色にしたり、ときには銀色だってありですよね。

 

 

真夏の晴れた日の太陽は、肉眼では見えないくらい、とっても眩しく光っているじゃないですか😃

 

 

曲を作るときには文法のように法則があり、それに従っていくのが基本ですが、本来芸術には、これが正解という答えなど存在しません。

 

 

ただ…

 

 

「この曲を作った人は、この音がいいなって思ったから、この音を選んだんだね」

 

 

「Aちゃんは、別の音のほうがいいって思ったんでしょう?」

 

 

「どっちも合ってるよ」

 

 

「でもね、ご本は教科書だから。書いてある通りに弾かないと”この通りにできないのかな?”って勘違いされちゃうの、そんなのイヤでしょう?」

 

 

「先生も合格をあげられないの」

 

 

「次の曲に進めないのよ」

 

 

そう説明をすると、Aちゃんは大きく頷き、得意げにまた最初から弾いて

 

 

「ちゃんと間違えずに弾けるよ」

 

 

と口を尖らせたあと

 

 

「わたしも曲を書く人になりたいな」

 

 

と呟くではありませんか😃

 

 

ピアノレッスンを始めて、ちょうど1年。

 

 

こんな豊かな感性や広い視点が育っていることに私はとても感動し、胸がいっぱいになりました。

 

 

これからも、この瑞々しさを大切に守って、お育てしていかなくては✨

 

 

早速お母さんに、レッスンでのやり取りを伝え

 

 

Aちゃんは「物事を掘り下げて深く考える洞察力や、自分のアイデアで物を創り出していくクリエイティブ能力がありますね」

 

 

「自分で曲を作ることにも興味がありそうだと感じたので、様子を見ながら、簡単な作曲もレッスンに組み入れていけるといいなと思いました」

 

 

とお話をすると、ハッとしたような表情で、こうおっしゃいました。

 

 

「そうなんですか???」

 

 

「書いてあることと違うよ、そこ間違ってるよ、と、頭ごなしに指摘しちゃってました」

 

 

「則子先生、ありがとうございます!」

 

 

さぁ、これからのAちゃんの成長が、ますます楽しみになってきましたよ🥰

 

 

 

なぜそう弾くのか、その背景を知ること。

 

 

なぜ間違えるのか、その理由を知ること。

 

 

より良い指導をするために、私はこの2つに着目するように常に意識しています。これは経験から学んで身につけたスキルのひとつ。

 

 

同時に、一人一人の心の動きを注視することも忘れません。

 

 

でもね、気持ちに寄り添うピアノ指導って、よく見聞きする、使い古された言葉だけれど実は奥が深いんですよね。

 

 

ただ同意している、共感しているだけでは足踏み状態で前に進めず、指導のプロとして失格だからです。

 

 

一人一人の才能を開花させ

 

 

より高みへと導いていくために

 

 

より前に引き出していくために

 

 

より大きく伸ばしていくために

 

 

則子先生も日々勉強しています。

 

 

詳しくはヒミツだけどね(笑)

 

 

 

 

どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。

 

 

頑張ることを楽しむ心を育てる 

 

当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上心と音楽を学ぶレッスンです。

 

ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。

 

当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。

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 1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
 
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