シャイな頑張りやさん〜レッスン歴7か月。6歳Nちゃんとのシンガポールピアノレッスンの思い出〜

こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越則子（つかごしのりこ）です。

1992年来星。シンガポールPR（永住権）保持者。
シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。

昨日は、Nちゃんとのシンガポールでの最後のピアノレッスンでした。

本帰国決定のお知らせを受けたのは7月。当ピアノ教室が3ヶ月間のオンラインレッスン実施を経て出張レッスンを再開した直後でした。

当初ピアノレッスンは8月初旬までとのご依頼でしたが、船便の出発日の変更に伴い2回最終日の延長があり、度重なる突然の番狂わせに喜んでいたのですが、一縷の望みも虚しくさすがに3回目、とはいかずに昨日が最終レッスン日となりました。

一緒にピアノを習っていたお姉ちゃんのKちゃんとは、どうしても今月のスケジュールが合わずに先に最終レッスンを終えていましたが、Nちゃんのレッスンの途中で学校から帰宅するため、昨日も、ほんの数分ですが顔を合わせることができました！日本でもピアノを続けると、しっかりお約束してくれましたよ♡

初めて会った時のNちゃんは、まだ2歳。毎週お姉ちゃんのKちゃんのレッスンに伺うと、恥ずかしそうにしながらお母さんの後ろにさっと隠れてしまうようなSuper Shy Girlで、時々お母さんの姿が見えなくなると不安そうに泣いていることもありました。

昨年あたりから、ようやく慣れてきたようで、レッスン最後の時間のお歌が始まると音を聞きつけそばに走り寄ってきて一緒に参加したり、はじっこの方の鍵盤を押して私の様子をそっと伺ったり、抱きついてくるようになりました。

お母さんからNちゃんがピアノを習いたいと思っていると伺ったのは、ちょうど昨年の発表会の練習が佳境に入ってきた頃です。他のお稽古事とのスケジュール調整をして、年明けからを目処にレッスンを受講させたいとの事でした。

その頃は、はっきりとした日程はまだ未定なものの、今年の夏頃には本帰国が決定しているとの事でしたので、当ピアノ教室でレッスンができるのは約半年ほど。限られた短い期間のレッスンになることは承知の上で毎年晩秋に実施の発表会も一緒に参加は叶いません。

さびしい気持ちはもちろんありましたが、レッスンができる期間がたとえ半年ほどとわかっていても、ピアノを習いたいと思ってくれるNちゃんの気持ち、そしてその気持ちを尊重してくださるご両親の心意気にしっかりと応えていくことが、シンガポールのピアノ指導者の私の務め。駐在員ご家族の生徒さんは、いつか必ず私の元を巣立つ時が来るのです。

本帰国されるまでの数ヶ月、日本に帰ってからのピアノレッスンに焦点を合わせて、日本のピアノの先生にスムーズに引き継ぎができて、日本のピアノの先生にも可愛がって育てていただけるように、そのことだけを考えて全力を尽くしていこうと決意して、レッスン最終日までの日々を夢中で駆け抜けてきました。

2月にレッスンを開始して2か月経過ののち、シンガポールは外出制限が敷かれ出張レッスンができない状況になりましたが、当ピアノ教室は4月、5月、6月とオンラインレッスンを継続していましたので、超初心者のNちゃんに対しても、他の本帰国を控えた生徒さん達同様にデバイス複数使用やアプリ使用による画面共有など様々なデジタル技術を活用しながら、効率よくレッスンを進めていくことができたことは、大変ラッキーでした。

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5歳の卒業生無事本帰国。お母様からお便りが届きました。

週1回のオンラインレッスンでのNちゃんの笑顔からは毎回のピアノレッスンを大変楽しみにしてくれている様子が画面から直に伝わってきました。オンラインレッスンの特別課題で渡したKちゃんとの連弾を2人で仲良く練習している動画が毎週欠かさず届くたびに、その画面からは着実な上達の証を見ることができて、私自身も喜びの中、オンラインレッスンの手応えを実感する充実した毎日を過ごせたことは大変幸せでした。

もし休講にしたり、自習に任せていたならば今のNちゃんの目覚ましい上達は望めないばかりか、ピアノを弾くこと自体のモチベーションの維持も大変だったことでしょう。お子さんの数ヶ月は大人の数ヶ月と重みが全く違います。