こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、先日、自身のFacebookページに投稿した記事をもとに、加筆をしてお届けします。
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旧正月を前に、久しぶりに会食をした。
たまたま隣りあった知らない人たちが誕生日会をしていた。そして
たまたま、そこにピアノがあったから
楽器に駆け寄ってHappy Birthday を弾いた。
即興で、ちょっと派手目にアレンジをして。
音でお祝いの気持ちを表したいのが、どうしても抑えきれなかった。
わたしたち音楽家のサガかしらね(笑)
目立ちたいわけじゃない。
注目してほしいわけでもない。
私は、弾くことで自己顕示欲を満たしたいタイプとは違う。
そのあたり、言葉で説明して理解してもらうのって、難しいんだけど。
しばらくして
「ピアノを弾いてくれてありがとう」
そう言って差し出されたケーキをみて、もしや!と思った。
お腹がいっぱいだったので持ち帰り、改めて調べてみたら、やっぱり。
このケーキは、創業1964年の老舗ケーキやさん、LANAのもの。
30年ぶりのLANA CAKEは、当時と全く変わっていない、素朴な手作りの、チョコレートケーキの味でした。
ああ、あの頃が懐かしくてたまらない!
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私のシンガポールでの仕事デビューは、Good Wood Parkホテルの専属ピアニストです。
演奏を聴いていただき、その場で採用が決まりました。
当時、誕生日をお祝いしているお客様の姿が視界に入ると、自らHappy Birthday を弾いたり、リクエストを受けて、流行っていたC-POPの演奏をすることがよくありました。
言葉を交わしていないのに、どうしてわかるのでしょうか?
「あなたは日本の方ですね」
帰り際に、サラッと笑顔で話しかけて来られる方々には、見覚えのある有名俳優さんや、気品に満ちたオーラを放つ要人などもおられましたよ。
規制に次ぐ規制で、親しい人同士で集い、食事を楽しむ娯楽から遠ざかって3年。
久しぶりの会食の場で、忘れていた遠い昔の記憶とともに、心の底から湧き起こる感覚がありました。
お誕生日をお祝いしている人がいて、そこにピアノがあったらHappy Birthdayを弾くのは、私にとって特別なことでもなんでもなく、ごく自然なことなのです。
ピアノの周りに笑顔が広がる歓びと感動こそが私の音楽生命の原点です。
この日、お誕生日をお祝いしていたのは10歳のシンガポール人の女の子でした。
緊張した面持ちで、私のもとにケーキを持ってきてくれた彼女に、話しかけてみました。
「あなたもピアノを弾くの?」
彼女は小さく
「NO」
と答えたけれど。
いつか遠い将来
そう言えば、10歳の誕生日に、ケーキのロウソクの火を消そうとしたら、ピアノに駆け寄ってHappy Birthday を弾いていたおばちゃまがいたっけ!
と、ふと思い出して、ほのかな記憶が心に明かりを灯したり、ピアノを弾くきっかけにつながったらいいな…..
などと、勝手な妄想に浸る、則子せんせーです。
バースデーガールちゃん、幸せのお裾分けを、どうもありがとう♡
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。