こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
2022年の最後の出張レッスンとなったこの日、念願のダンパーペダルの練習を開始したMくん(小学5年生)です。
お父さん、お母さんはピアノ未経験者さんです。Mくんは全て自分の力だけを頼りにこれまでの約5年間練習を進め、ようやくペダルを踏む曲に挑戦できる中級のレベルまで到達しました。ピアノの世界でも高学年のお仲間入りです。
幼稚園の年長から始めて、決して進みが早いとは言えないけれど、中身がみっちり詰まった骨太のリトルピアニストに成長したことがMくんの強みと言えるでしょう。
Mくんは、YouTubeでも活躍中のピアニスト、よみぃさんの熱心なファン。好きな曲にかける意気込みは目を見張るものがあります。年齢を増すごとに集中力も深まってきました。
現在練習している曲は「ジュピター」。
発表会で弾いたこの曲に、さらに磨きをかけるべく、ダンパーペダルの練習に打ち込んでいます。
ちなみに、この楽譜のアレンジは則子せんせー。子ども時代からピアノと並行して、プロから本格的な和声や作曲法を学び、数多くの仕事で経験を積んだので、アレンジは得意です。
「ジュピター」は電子ピアノ用の楽譜集を出版することが決まった音楽仲間からの申し出により書き下ろした、オリジナル譜のうちの1曲として、こちらの曲集に収められています。
クロスハンドや転調を使って映えを意識し、代理コードを多用してオシャレな仕上がりを追求した渾身のアレンジをMくんに演奏を聴いてもらったところ、その場ですぐに気に入ってくれて
発表会で絶対に弾きたい!
との言葉をもらって現在に至ります。嬉しい♡
さて、ダンパーペダルの練習をしてみるとわかるのことのひとつに
意外と力が必要
ということがあります。
特に慣れないうちは、手と足のコンビネーションがうまくいかず、余分な力も入ってしまいがちなので、当ピアノ教室では
ペダリングの練習に入るときには、新品の靴やルームシューズを履いたり、ソックスを2枚重ねて履いてもらいます。
右足だけで大丈夫です。暑いですからね(笑)
足が痛くなるまえに、最初からガードしておく
というわけです。その方が集中力がアップします。
時々
「どうして?」
「でも、わたしは(ぼくは)素足でも大丈夫!」
と頑なに拒む生徒さんもいますが、そんな時は無理強いせず、そのまま、生徒さんの意思を尊重して練習を続行します。なぜなら
しばらく練習してみて痛みを感じるのも、学びのうちの一つだから。
限界までやせ我慢をした挙句、そそくさと部屋からソックスを持ち出してきて
「やっぱりせんせーのゆったとーりだったね」
と興奮気味に語る姿もいじらしいものです。
実際にどうなるのか、自分で経験してみてから納得したい、その気持ち、よくわかります!
Mくんは「靴を履いておいで」と声をかけると素直にうなづき、急いでシューボーックスから新品の靴を取り出してきました。その大きさにびっくりしてサイズを訊くと、なんと
25㎝!
背を追い抜かれてしまうのもきっと時間の問題でしょう。子どもの成長ってホントに早いですね。
音を濁らせず、音を切らず、美しく響きくようにペダルを踏み替えることは、Mくんの想像以上に難しかったようで
「まじでむずい」
を連呼していましたが、レッスンが終わってお玄関を後にする時も、ごあいさつを終えるとまたすぐに練習を再開している音がリフトの中にも聞こえてきて、心が弾みました。いいよ、その調子!
Mくんは、来年の目標もすでに定まっており、弾きたい曲の楽譜はダウンロードして購入済みです。
早くペダルをマスターして「憧れの曲」の練習に進もうね。
将来の頑張りたいを叶える力をこの経験から
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。