こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
今日は出張レッスンの移動についてのお話です。
新しい生徒さんから時々、このようなご質問を受けることがあります。
先生、移動は自家用車ですか ? タクシーですか ? 公共交通機関ですか ?
当ピアノ教室は、レッスン間の移動にタクシーをメインで使用しています。
「則子先生、こんにちは。今日は風邪気味なのでマスクをしてレッスンを受けます。どうぞよろしくお願いします」
「則子先生、こんにちは。今日は用事があって出掛けており、お迎えの時間までに帰宅できませんが、子どもたちと一緒に上がっていただけますか? 夫が在宅しております。よろしくお願いいたします」
「則子先生、こんにちは。今日幼稚園で何かあったらしく、思い出したのか今も泣いています。レッスンのとき、少し元気がないかもしれません。事前に状況をお伝えしておきます」
「則子先生、お世話になります。先週お話ししていますが、海外滞在の為、本日レッスンをお休みさせてくださいませ。来週月曜日にまたどうぞよろしくお願いいたします」
レッスンとレッスンの移動の間、私のもとには、このようなメッセージが、実は結構な頻度で届きます。
不思議なことにメッセージをいただくタイミングは、なぜか重なることも多いのですが、保護者の方々からのメッセージへのご返信は、出来る限り迅速にお返しすることを心がけています。 当日レッスンを控えているならば尚更。メッセージをお返しするのはもっぱら
移動中のタクシーの中から
です。
当ピアノ教室は、レッスン間の移動には、タクシーをメインで使用しています。理由は2つ。
①時間を有効に活用するため
②レッスンの質を保つため
です。
さて、ここからが本題です。
移動時間は、保護者の方々との貴重なコミニュケーションタイム。
保護者の方から届くメッセージは
「はい、承知いたしました」
と、シンプルにお返しすればよい、業務連絡的な内容ばかりとは限りません。
時には、たった数行の文章にまとめるだけでも数分かける必要のある、シリアスな内容もあります。
技術的なことに対してのご質問も、言葉だけでわかりやすくお伝えするのは、とても難しいです。ですので、たとえ10分、15分でも
◉落ち着いて
◉メッセージを打つことだけに専念できて
◉集中できる環境
を、日常的に確保できることは、レッスン、そして保有者の方々とのコミニュケーションに大きなメリットをもたらすのです。
自分で車を運転しての移動では、きめ細やかなメッセージでのケアは、なかなか難しいですよね?!
10年以上前、私には親しくお付き合いをさせていただいている、Aさんという、ピアノの先生がいました。
現在は日本に帰国されましたが、私と同じようにシンガポールPR保有者で、出張個人レッスンをしていたこともあり、初対面から意気投合し、お互いに情報のやり取りをしたり、お食事に行くなど、懇意にさせていただいていました。
あるとき、Aさんから
「車を購入したので、これからは、レッスンも自家用車で行くことにしたわ」
と伺い
「それはいいね、便利だね」
と、一緒に喜びを分かち合ったことがありました。
タクシーを呼ぶ手間から解放されるし、費用も節約できそうだし、何より
自由がきく
と感じたからです。
しかし、実際はそう簡単にはいかなかったようで、Aさんは、1年ほど経ったころ、仕事に車を使うことを一切やめてしまいました。
詳細はここでは省きますが
いま、ここで車を乗り捨ててしまいたい
ようなトラブルに巻き込まれたことが引き金です。
その日の7人のレッスンは全てキャンセルせざるを得なくなったそうで、打ち明けてくれた時、目に涙をいっぱいためていました。
シンガポールと日本では、道路事情も違えば人の常識も違います。
日本では考えられないことが起きるのも、よくある話。とはいえ、プロ意識の高いAさんにとっては「こんなこともあるさ」と軽く受け流すことのできない、とても悔しく、辛い経験だったようです。
ここで、みなさんにぜひ心に留めておいていただきたいと思うのは
出張ピアノの先生は、物品を運ぶ、デリバリーのスタッフとは違う
ということ。理屈ではわかっていても、「待っていたら家に来てくれる」という点で、そのあたりの感覚が麻痺していることってありませんか?
出張レッスンのピアノの先生は、生徒さんのお宅に時間通りに到着すれば、それで成り立つ職業ではありません。
指導のプロとして、心を整えて、万全の状態で生徒さんにお会いする責任があるのです。
あちこち時間に追われての移動でパワーを使い果たし、疲労困憊で到着したのでは、質の良いレッスンができるはずもありません。
ですので、結局のところ
レッスン前は、他のことに煩わされず、心身ともに、なるべく省エネで過ごしたい
これが偽らざる本音でもあります。
シンガポールで出張ピアノレッスンを初めてから32年目に入り、これまで様々なことがあり、たくさんの経験を積んできた今だからこそ、移動手段のメインはタクシーでよかったなと改めて実感することが、最近度々あります。
ナビが教えてくれるルートが必ずしも最適ではないことも、シンガポール「あるある」。経験は宝ですね。知らないうちに最速ルートを探り当てるのが得意になっていました。
お茶目な親日家のドライバーさんとの何気ない会話も、心を和ませてくれるエッセンスです。
「君は、何かの先生?」
と、突然質問されでビックリすることも。。。
無意識に何かを「醸し出して」いるのでしょうか…(笑)
今日の出張ピアノレッスンのルートはファラーロードから始まってリバーバリーを徒歩で数件回り、最終レッスンはノベナです。
◆東京特派員だより◆
季節の風物詩が届きました。
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて32年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。