こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation陳
塚越 則子(つかごし のりこ)です。

 

 

1992年来星。シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。

 

 

プロフィール

 

 

当ピアノ教室は、シンガポールのお教室ガイドラインを遵守した、講師が生徒さんのお宅に伺う、出張レッスンです。

 

 

シンガポールのピアノ教室事情

 

 

Q&Aシリーズ⑩
先生のお宅でのレッスンはありますか?

 

 

今日は、現在のコロナ禍での人々の心理を音楽用語や音楽記号で表現している、ユニークなLINEスタンプのシリーズをご紹介して、その一つ一つの解説をしてみたいと思います。

 

 

LINEスタンプの名称は

 

 

「音楽記号で絶妙な気持ち」

 

 

スタンプショップで検索すると、以下のように5種類出てきます。英語バージョンもありますね。

 

 

 

 

 

クリエイターの方は、ホルンを吹く方のようです。スタンプで取り上げている音楽記号は、オーケストラのスコア譜で使われている記号が多いのも、その理由を知って納得です。

 

 

 

中には、ピアノの楽譜にはない音楽用語もありますが、一般的によく使われる音楽表記や記号なので、音楽全般への知識や理解をより深めていくために知っておくと便利ですよ。

 

 

 

 

私は年少時代から、ピアノの先生とは別に、現役の作曲家の先生から作曲も学んでいたので、授業でオーケストラのスコア譜を使ってオーケストレーションを教わっていた時に目にしていた用語を久しぶりに見て、懐かしく思うと同時に、クリエイターの方の斬新なアイデアに思わず笑ってしまいました。

 

 

 

 

では早速、説明に入りましょう。

 

♦︎密です

 

これは見ての通り、ソラシドレの隣り合う5つの音ですので、完全なる密の状態です。(笑)

 

 

 

音を出すとわかりますが、隣り合う音同士を同時に弾くと濁った響きになります。なので実際の譜面の中では、このような音符を目にすることは、ほぼないでしょう。

 

 

 

♦︎自粛中

tacet(タセット、またはタチェット)は「音を出さない」という意味の音楽用語です。

 

 

 

長い休みの時に使われることが多く、譜面に「16」とあったら、「そのパートの演奏者は16小節休み」という意味です。

 

 

♦︎ソーシャルディスタンス

譜面上の音は、ト音記号でしょうか?真ん中のドと2オクターブ上のド。この2音ならば、お互いに充分な距離があり、ソーシャルディスタンスをしっかりと守っていますね。

 

 

 

div.は、divisi(ディヴィジ)の略で、奏法表示記号の一つで、イタリア語で「分けて」の意味です。

 

 

 

オーケストラスコアなどで、1つのパートを2つ以上のグループに分けて、別々の声部を担当させるための指定で、重音ではない事を示しています。

 

 

 

ピアノの楽譜で、この記号は使われることはありませんが、もしあったとしたら、「この2音を上の音、下の音に分けて、2人の人が一音ずつ、それぞれ別のピアノで弾いて下さい」という意味になります。なんだか仰々しい感じですね(笑)

 

 

 

♦︎終わりが見えない

確かに。。。リピート記号しかなく、下の写真にあるような、曲の終わりを示す、左が細く右が太い、一対の線からなる「終止線」がないので、これだけでは曲の終わりが見えません。

 

 

 

 

 

 

♦︎みんなで演奏したい

Tutti(トゥッティ)は、イタリア語で「全部」の意味で、演奏している全ての奏者が演奏する「合奏」を表します。
対義語はSolo(ソロ)です。

 

 

 

 

♦︎今こんな気持ち

con sord.はcon sordino(コン ソルディーノ)の略で、「ミュート(弱音器)をつけて下さい」の意味で、吹奏楽の楽譜で使用される記号です。ちなみに、senza sord.(センツァ・ソルディーノ)は、「ミュートを外して下さい」の意味です。

 

 

 

pppは、「ピアニッシシモ」と読み
「できるだけ弱く、できるだけ優しく」の意味のイタリア語です。

 

 

 

ミュートして、さらにピアニッシシモで演奏は、、、演奏の前に、まず腹筋を鍛える必要がありそうです(汗)

 

 

 

♦︎自宅待機

楽譜上の記号は「フェルマータ」といい、「その音符や休符を充分伸ばす」という意味です。充分、の目安は実際の音符や休符の2倍から3倍です。

 

 

 

 

♦︎時を戻そう

D.Sは「ダル・セーニョ」と読みます。下の写真にある「セーニョ記号まで戻って繰り返して演奏して下さい」の意味です。ピアノの楽譜でもよく使われる、おなじみの記号です。

 

 

 

 

 

 

この記号の仲間にD.Cがあります。
「ダ・カーポ」と読み、こちらは「曲の最初に戻って演奏して下さい」の意味です。似ていてますが意味が違うので、楽譜の中で見つけた時は間違えないように気をつけて下さいね。

 

 

 

 

スタンプの中には、ピアノを演奏する人にとって、あまり馴染みのない音楽記号もあり、少々マニアックですが、シュールな面白さがあって、使い方次第では、いろいろ楽しめそうです。

 

 

 

 

 

音楽に親しんでいる人同士のメッセージのやり取りで使うと、「え?この意味は一体何?」と興味が生まれて、LINEスタンプをきっかけに音楽談話に花が咲くかも知れませんね♬

 

 

 

 

最後に私の好きな音楽表現用語を一つ。

 

 

 

 

 

 

brillante(ブリッランテ)

 

 

輝かしく、美しく、華やかに、という意味のイタリア語です。

 

 

ピアノを弾いてbrillanteな毎日を♡

ピアノを奏でる喜びのパワーで、憂いも一気にパァ〜っと明るく華麗に吹き飛ばしちゃいましょう♪♪♪