こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
講師の塚越 則子です。
今日は、ベートーヴェンの名曲「エリーゼのために」に関する話題です。
最後に「エリーゼのために」のピアノ演奏を
\格上げする/
ポイント動画を特別に公開しちゃいます😃
特にピアノ経験者のお父さん、お母さんは必見です。
「え、子どものとき、ここまでやらなかった、教わった記憶がない」
と感じる方が一定数おられると思われますが
動画を活用して、この機会に演奏の格上げにチャレンジしていただけると嬉しいです。
当ピアノ教室のリトルピアニストたちに憧れの曲を尋ねると
「エリーゼのために😃」
と答えが返ってくることがよくあります。
則子先生の子どものころの昭和時代から令和の現在に至るまで、「エリーゼのために」は、ピアノを習っている子どもたちの間で常に絶大な人気なのです。
勝手な想像ですが、この曲には言葉では表現できない「何か」が宿っているのでしょう。
そして子どもたちは、それをキャッチできる。
さすが名曲と言われるだけあります。
「エリーゼのために」は、ピアノのレベルで言うと「中級の入り口」付近ですが
◉オクターブが届く「手の大きさ」
◉床に足がつく「背の高さ」
がないと、美しく、バランスよく、音楽的に弾きこなすことができません。
そう。身体が「それなりに」成長してからでないと、そもそも練習に取り組むのが無理なのです。
さらにいえば、この曲は「ラブレター」なので、心の成熟度というか、経験に基づいて身についていく感性の部分も無視できません。
どういうことかというと
年端のいかない子どもが、どんなにうまく弾いても、リアルに心に響かないというか、こまっしゃくれた、不自然さが伴う演奏になってしまうんですね。
たとえば幼い子どもが、想像力を駆使して情感たっぷりに、「お酒にまつわる演歌」を歌うようなものです。
どんなに才能に恵まれていても、どんなに努力を重ねても、たった数年しか生きていない子どもには、人生の悲哀を表現すること自体、そもそも不可能だと思いませんか?
「エリーゼのために」にも同じ道理が当てはまるのですが、そのあたりの背景を一切無視して、身体も心もまだまだ未熟なのに弾いてしまう、弾かせてしまうケースが往々にしてあります。
そこには本人の希望というよりも、進度に過度にこだわる親の「見栄」だったり、業界内にはびこる「悪しき風習」 (その子のためになるかどうかは無視して、とりあえず好きにさせて、教室の退会を防ぐ)だったりなど「大人の事情」が複雑に絡んでいるのが実情なのですが
どんな理由にせよ、する必要のない背伸びを、子どもに強いることには変わりないため (子ども自身は無自覚にせよ)
成長するに従い、遅かれ早かれ歪みが起こり、やがて上達に支障が生じてしまいます。ときには致命傷になることも…
余談ですが
則子先生は、長年の経験から、ピアノ経験者の新入生の弾く「エリーゼのために」の中間部を数小節聴いただけで
過去のピアノレッスンのヒストリー (率直に申し上げると問題点) が手にとるようにわかります。
中間部の左手の同音連打と和音が奏でる、険しいサウンドの部分はテクニック的にも最も難しいところ。
楽譜をそのまま弾いただけでは不十分で、素人には理解しづらい「アーティキュレーション」が存在します。
特にポイントとなるのは
スラー。
和音のどれかの音を持続させながら、その音を起点にして次へと指を移行させます。指の使い方が複雑なので誰でも最初は混乱したり、手こずるんですね。
右手の部分練習を、繰り返し、繰り返し何度も根気よく続けないと、きちんとできるようにはなりません。
10回、20回の世界ではありません。
もっともっともっと
さらにもっと!
です。
一方、左手の連打音は、リズム感がないと右手の和音とずれてしまいます。
ここも、うまく引くには一朝一夕では到底無理。
とてもややこしく、めんどうで、難しいですが、この部分のレガートが滑らかに弾けるかどうかは、「エリーゼのために」がドラマチックに弾けるかどうかの分かれ目ともいえるので、指導をおざなりにすることはできません。
最後になりましたが、これからご紹介するのは、現在「エリーゼのために」を練習中のNちゃん(小5)の最新レッスンでの様子です。
時間をかけ、コツコツと努力を重ねた結果
◉正しい音、リズム
◉正しい指使い
で弾けるようになりましたので、満を期して本格的にスラーの練習に入りました。
さぁ、いよいよ、ここからが勝負です。
憧れの「エリーゼのために」を、将来の価値ある自分の持ち曲に昇格できるかどうかが、これからの数週間にかかっていることを自覚しているので、練習も真剣そのもの。
すぐにできなくても決して途中で投げ出したり諦めることなく、一方で、感情に溺れることなく、粛々と取り組むことができるのはNちゃんの強みです。
ピアノを通してこの力が備わってくると、どんなことにも活きてきますね。
勉強にも、仕事にも。
全力で頑張ったあとのひとときは、いつだって最高です✨
「エリーゼ」を食べる「ために」がんばったNちゃん(笑)
でも、このあとにチアのレッスンが控えているので、すぐに出かけなければいけないのだー😆
どこよりも手厚く、きめ細やかなピアノ指導で、シンガポール在住日本人ご家族との信頼の絆を築いて34年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。