こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、ピアノ練習に関係する「脳の仕組み」についてお話してみたいと思います。
作業興奮とは、脳の仕組みのひとつです。
勉強はもちろん、日々のピアノ練習にも活かすことができるので、少し深掘りしてみることにします。
人は「動き出したとき」に指先、視覚から刺激を受けます。
すると脳の「側坐核」という部分が反応し、アセチルコリンという物質(神経伝達物質)を多く分泌しますが
このアセチルコリンにはやる気を引き出し、集中力をアップさせる効果がわかっています。
とりあえず始めただけで、やる気が湧いてくる
これを「作業興奮」と呼びます。
作業興奮は作業を始めてから5~10分ほどで起こると言われています。
また「ドレミが読めた」「右手が弾けた」など、ピアノの練習の過程で達成感を覚えると、脳は「ドーパミン」を分泌します。
ドーパミンによって快感を感じると、さらなるやる気につながる……というふうに、脳の中では良いサイクルが生まれるのです。
とはいっても、どうしても疲れてしまってやる気が出ないときもありますよね?
そんなときは、とりあえず、ピアノの前に座り、得意な曲のワンフレーズだけでも弾いて、まずは音を出してみましょう。
気持ちよりも先に、まずは手や体を動かすのです。数秒でも構いません。
人間の脳は“現状維持”を好む傾向があり、難しいことをする際にも脳の中の「感情を司る部位」が優位に働きがちです。
練習を始める=面倒くさい」と感じやすいのは理屈よりも感情が優位になりやすい“脳の仕組み”によるものなのです。
そんなときこそ、筋肉を動かしてやる気を引き出す「アセチルコリン」の分泌を積極的に促しましょう。
気が進まないときであっても、動き始めれば「さあやるか」という気持ちになれることも多いものです。
考えるよりも即行動
ですね。
5~10分の短い目標時間から、練習をスタートする。
「とりあえず動きだす」が達成できたら、「5~10分だけ」と短い目標時間を設定し、練習をしてみましょう。
個人差があるものの、作業興奮は5~10分くらいで発生し始めます。
ハードルを下げることで始めやすくなる効果を生み出し、作業興奮が現れるころには「もう少し進めてみようかな」という気持ちが湧いてくるでしょう。
また、やる気が起こりにくいときは「10分練習をして5分休憩する」というサイクルを繰り返すのもおすすめです。
練習を途中でやめたとき、脳は「続きが気になる」と感じます。
これをツァイガルニク効果といいますが、ピアノ練習のモチベーションを保ちやすくするのに有効です。
とは言っても
そんなにうまくいけば苦労しません
と言ったお声が聞こえてきそうです。
ご安心ください!
当ピアノ教室のレッスンでは、普段の練習をご家庭に丸投げするのではなく、問題が生じた時は「どうしたら練習に積極的に取り組むことができるのか」、その最適な方法を、一人一人の年齢や特性に合わせ、ご提案しています。
そのために日頃から大切にしているのは、保護者の方々との密なコミニュケーション。
すぐに効果が現れる時ばかりではないけれど、則子先生を信頼してついてきてください。
トライ&エラーを繰り返しながら、一歩ずつ歩んでいく先で、必ず手応えを感じる至福の瞬間に出会うことができますよ。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。