こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、楽器のピッチについてのお話をしたいと思います。
長い付き合いの音楽仲間とのメッセージのやり取りの中で「ふと思いだしたこと」があったからです。
仲間が、以前から感じていたという違和感に対して「えー、全く同じこと、私もずっと前から思ってたよ」と伝えると
「20年来の孤独から解放された!」
とのこと。何とも大げさな表現だと思わず笑ってしまいましたが
私たちのように、幼い頃から音楽と共に生きてきた人たちの中には、プロ、アマ問わず、他の人と違う【音に対するアンテナ】というか【嗅覚?】を持っている人もいると感じることは、実はたまにあります。
音に対して真剣に向き合っているうちに感覚が次第に研ぎ澄まされて敏感になっていくといった感じといえば何となくご理解いただけるでしょうか。
そういえば以前、知り合いと絶対音感に関しての話になったとき「有名女優さんが、生活の中の全ての音がドレミに聞こえると話していた」と、テレビのバラエティ番組での、ウケ狙いの一コマを真剣に鵜呑みにしていたようだったので
「それは違うよ、ありえないよ」
と、即座に否定をして、理由を説明したけれど「でもその人は音大卒だし」と全く取り合ってくれず、ガッカリした経験があります。
視聴者に演出だと気がつかせないのは、さすが女優さんとも言えますが。。。(笑)
このような事って、絶対音感に限ったことではないでしょうね。
真実が歪められたまま世間に認知されたり、「誰かが言ってた→みんなが言ってた」に変換された一般論が広まることなども、きっとたくさんあるんだろうなと驚愕した覚えがあります。
絶対音感について書いたシリーズはこちら。
絶対音感と相対音感の双方から回答します。鉄道マニアで話題となった、京急vvvfインバータの「ド、レ、ミ」①
絶対音感と相対音感の双方から回答します。鉄道マニアで話題となった、京急vvvfインバータの「ド、レ、ミ」②
絶対音感と相対音感の双方から回答します。鉄道マニアで話題となった、京急vvvfインバータの「ド、レ、ミ」③
今回、ピッチに関して思いを馳せるに至った、音楽仲間からの発言は、こんな内容でした。
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このことは20年くらい前、泳いだ後の更衣室で気がついたこと。エアコンなとのファンの音と音楽が混じって聴こえているとピッチがめちゃくちゃになって聴いていられなくなる。
部屋に戻り音楽の作業に戻ると、やはりピッチがおかしい。
音楽する前にはプール行くのはやめとこうと思ったほどだった。
しかし、最近、エアコンや強扇風機をつけて練習を始めるとピッチが気になる日がちらほら。
本日試しに440から441、442.443にあげてためしたところ441、442.443だとその不快感がなくなった。
これはファンを回しているモーターと電力の周波数に何か関係があるの?などと夜のミステリーゾーン。
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私も普段、電子ピアノでレッスンを受けている生徒さんの音のピッチが一瞬「揺れ動く」のを感じることがたまにあります。
口に出した事は今まで一度もありませんが、言葉にすると
「見えない何かがサッと通り過ぎて、その時だけ周波数が乱れる」
と言った感じの不快感です….と言ってしまうと、オカルトチックに聞こえてしまいそうですが、私は霊感もありませんし、スピリチュアル系でもありません、念のため(笑)
エアコンや扇風機のモーター音に人の動きが加わり、それらに連動して空気の流れが変わるタイミングで何かしらの影響が音にでるのではないか?という仮説は以前から密かに立てていたので、今回、仲間のカミングアウトで、私と同じように感じていた人がいるとわかって嬉しくなりました。
電子ピアノだけに、この現象が起こるのは440Hzなのだからだということもわかってスッキリ納得がいきました。
しかし、依然として原因が気になります。メカニズムについては、いずれ開発部門の専門スタッフに直接尋ねて真相を究明したいと思っています。結果はまた、こちらでご報告しますね。
ピッチとは、音の高さのことを表しています。
音はそもそも空気の振動です。1秒間に何回振動するかをHz(ヘルツ)という単位で表します。
この数値が大きいと音は高くなり、小さいと低い音になります。
電子ピアノは、どのメーカーの機種も、真ん中のラの音を440Hzのピッチに統一された状態で工場から出荷されます。
なぜ440Hzかというと、かつて楽器の調律の世界基準は、440Hzだったからです。
ちなみに、最近のオーケストラではピアノを含め、442、443Hzに合わせることが主流となっているので、そのことを熟知しているレベルのピアノの調律師さんは、特別な指定がない限り440Hzでピアノを調律する事は、まずありません、しかしこの違いは、気づかない程度の極差です。
電子ピアノと弦楽器や菅楽器でアンサンブルをするときには、チューナを使ってピッチの微調整をして、お互いの音の高さをきちんと揃えるようにしてから演奏することをお勧めします。音のブレがなくなり、調和が取れた響きになりますよ。
電子ピアノは調律が不要でメンテナンスが簡単であることも特徴の一つですが、楽器であることに加え、精密機器でもあるため、思わぬトラブルが発生していることもあります。
うちの楽器のピッチは大丈夫かしら・・・???
不安になっておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。心配であればチューナーアプリを使って確認してみるのも一つの手です。無料のアプリがいろいろありますよ。
電子ピアノのトラブルはピッチのズレだけではありません。通常、長年使い続けても何もないことがほとんどですが、もし、ペダルの不具合や鍵盤の不調など、メカニカル的な事の対処は、その道の専門家に任せるようにして、ご自身で分解したりする事はお控えください。
思わぬ事故につながる危険性もあるからです。
どうにもならなくなった挙句、最終的にサポートをお願いすると、トラブルが、より深刻化して、かえって高くつくこともあります。楽器と家電製品は部品の種類や数、精密度合いなどが全く違うからです。
当ピアノ教室では、電子ピアノのピッチのズレに関しては、出張レッスンに伺った際、気がついた時点ですぐに対応し、責任を持って直します。そのまま放置しておく事はありません。というよりも、気持ち悪いので放って置けません。
楽器ごとの対操作法も心得ておりますので、どうぞご安心ください。
シンガポールの出張ピアノ教室/電子ピアノなのに調律がズレた?!
ピッチの調整とは違いますが、数ヶ月前はこんなハプニングもあり、即対応して事なきを得ましたよ。
シンガポールの出張ピアノ教室/中古の電子ピアノを購入したら忘れずら〇〇してくださいね。
話は少しそれますが
空気の振動がピッチに影響することがよくわかるのが「ドップラー効果」と呼ばれている現象です。
救急車のサイレンの音が有名ですよね。通り過ぎていくときに音がズレていくのを聞いた経験が、誰しも必ず一回はあるのではないでしょうか。
明日は、その「ドップラー効果」について、驚きの最新情報をお伝えします。どうぞお楽しみに。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。