こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
シンガポールで1番長い指導歴の日本人ピアノ講師です。

 
 
 
ありがとうシリーズ第2弾

 

 

 
突然ですが、みなさんはカレーがお好きですか?
私にとって元気を出したいときに決まって食べたくなるメニューの一つがカレーです。
 
 

日本の友人からは三元豚のカツカレーのランチ写真が届きました!

 

 

 

具材の種類や切り方、調理の仕方やスパイスの種類、ルーの配合に至るまで、おいしいカレー作りへの飽くなき追求は止むことがありません。

 

 

昨日はピアノレッスンを終えた帰りに久しぶりに日系人気スーパーに立ち寄りました。入り口では巨峰やサングリアやデラウェアなど夏の果物がいらっしゃいませ!と賑やかに顔を揃えてお出迎え。色とりどりの華やかな存在を眺めた途端に日本の空気を感じ、一気に気分が上がりました。

 

 

シンガポールは「東京24区」と呼ばれるくらい諸外国と比較すると日本人にとって大変住みやすく、何不自由なく安全に暮らすことができる大変恵まれた国の一つです。

 

 

安全を保つためには多民族国家のシンガポールならではの独自の法律があり、うっかり知らずに法を侵すと厳罰で場合によってはシンガポールにいることができなくなるため注意が必要ですが、きちんと守ってさえいれば何も心配いりません。ピアノ教室も日本とは事情が異なりますよ。

シンガポールのピアノ教室事情

 

 

 

地元横浜の文字に惹かれ、カゴにいれました。

 

 

 

今回は薄切り肉と玉ねぎで。Simple is the Best !

 

、、、とそこまで考えたとき、ふと

あ、これはピアノレッスンだ!と
ひらめきました。

 

 

 

 

♣︎基本をきちんとマスターすることが第一目標

♣︎最終的に1人で全部できるようになることを目指します

 

 

ピアノ指導に照らし合わせながら頭の中でシミュレーションしてみました。

もし仮に外国人に日本のカレーの作り方を教えるとしたら最初に何から始めるかな?

 

 

最初は野菜や肉などの食材の切り方や、アク抜き、炒め方など下ごしらえを覚えてもらいます。

 

 

これはピアノレッスンでいうと、基本的な演奏フォーム(座り方、腕の位置、指の形など)や楽譜上の音符の高低を理解してドレミが読めて正確な音が出せるようになってもらうことです。

 

 

しかしここまででは、これから何ができるのかまだ不明です。

 

じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、肉。これらの材料はこの先ビーフシチューにもクリームシチューにもなることができるからです。
焼くのか、蒸すのか、炒めるのか、調理法もわかりません。

 

カレーになるにはルーが必要です。音楽になるにはリズムが必要です。

 

 

音は高さ、長さ(リズム)があって初めて音楽になります。

 

長さとは拍数。
音符は♩♪♬など形の違いで長さを表しています。
ドレミが読めるだけでは弾けません。
音楽はドレミの高さ+長さのワンセットで成り立っています。

 

調理法は演奏法です。

 

音楽の基本的ルールを知ることや楽器としてのピアノの特性を知り、それに見合うフォームを身につけた演奏をすることで初めて音楽に熱いエネルギーが注がれます。

 

ここまでの基本をしっかりと確実に身につけて誰の力も借りずに1人でできるようになればカレーもピアノも「基礎の基礎」をクリアしたことになるのですが。。。

 

ともすると私達は、カレー作りの時材料の扱いや下ごしらえなどを丁寧にすることよりも前に隠し味やスパイスに気持ちが動き、いろいろ使って試してみたくなりませんか?

 

 

私は調味料オタクで、井上古式醤油や茅乃舎のだしなど和食の調味料でいくつかのお気に入りがあるのですが、カレーでもブーゲガルニやガラムマサラやチャツネなど片っ端から試し、それだけでは飽き足りず、リトルインディアでスパイスの調合をしてもらったものの結局うまく使いこなせずに求めている味とは離れ、まとまりのない仕上がりになった経験があります。

 

 

 

 

玉ねぎを繊維に沿って細く切ることやじゃがいもを水に晒してアク抜きすることや人参は最初に入れて煮ることや肉は常温に戻してから調理することなどは、曲に合った身体、腕、指の使い方をマスターして演奏することです。

 

 

炒める時や煮る時の火加減や時間調節は曲にあった最適の演奏のテンポを見極めることです。

 

 

その先の仕上げに各種スパイスや隠し味の味噌、醤油やインスタントコーヒーなどがあるのです。

 

 

ピアノで例えるとピアノを使いこなし、演奏に繊細な表情を生み出すための演奏力や表現力です。

 

 

カレーの楽しみ方がいろいろあるように音楽の楽しみ方も様々です 。

 

 

私達ピアノ指導者は、全ての生徒さんがピアノを奏でる喜びを感じることができるよう「音楽的一人立ち」の実現に向けて一歩一歩着実に具体的な方法を実践していかなくてはいけません。

 

 

基本がどれだけ自分のものとして深く身に付いているかは将来をはっきりと左右します。

 

 

ピアノ指導者が生徒さんに楽しみの具体的提案ができるステージに到達するためには、譜読みやリズムの理解などを生徒さんの資質や保護者の方々の手助けに依存しているようではいけません。1人1人の理解度に合わせて「わかる、できた」までどのように導いていけるかがプロの腕の見せ所でもあります。

 

 

カレー作りがまだ自分1人できちんとできないうちからいきなり

 

「カレーならやっぱりキャンプでしょ!」

と、アウトドア用の鍋に目分量でぴったり収まるサイズの材料選びができたら便利だよと教えたところで相手は戸惑うばかりです。

 

 

またもしかしたらその人は「おこもり派」でキャンプには興味がなく、無意識に求めているのは思い立ったら手軽に準備ができる「冷凍保存がきくカレー」のレシピや冷凍保存のコツなのかも知れません。好みは人それぞれで楽しみの方法は千差万別です。

 

 

冷凍保存にぴったりなのは、ちょうど私が今日作ろうとしているようなカレーですよ(笑)カレーにじゃがいもは不可欠だけど冷凍するとなると話は別。食感が変わるので今回は入れずに作って食べる時温めるタイミングで材料を加えてアレンジを楽しむつもりです。

 

 

 

 

 

カレーが改めて思い出させてくれたピアノ指導の基本。

 

 

指導歴の長さにかかわらず初心忘るべからず。
何事も基本に立ち返り常に自分をかえりみることは大切ですね。

 

 

ありがとう、カレー♡