〜2020年、新しい社会構造へと世界全体が根本から変化していく激動の毎日の中、4月、5月、6月のピアノレッスンを丁寧に遡り、貴重なお時間を割いて母の目線からお嬢様への率直な想いを綴っていただきました〜
こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
今日は、当ピアノ教室の生徒さんのお母様から寄せられた、オンラインピアノレッスンを通じての新1年生の女の子の成長記録です。
シンガポールは7月現在ニューノーマルの入り口にあります。
先の見えない状況で様々な変化への対応を迫られる緊張の中においてもピアノと共に健やかな日々を過ごしていただいたことへ心より感謝の意を込めて、いただいた文章を加筆、修正することなく、そのままの形で掲載させていただきます。
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自分で習いたい!と今年から始めたピアノレッスン、毎回レッスンを楽しく受けていた矢先のロックダウンでした。
ピアノがオンラインレッスンになった2週間後、小学校入学、と同時にオンライン授業も始まり、慣れない学校の勉強がありながら、「ピアノが好き」という気持ちを持ち続けられるか心配でした。
しかし、ちょっとした隙間時間に自らピアノの部屋に向かったり、新しいレッスン形式にもすぐに慣れていったりする娘の様子に、なんともホッとしたものです。
そんなある日、則子先生より「ピアノが心のオアシスになっていますね」とメッセージを頂きました。
自宅待機!自宅学習!そんな異例の事態に、親としてはアップアップな日々でしたので、先生のお言葉を読んで、「これで大丈夫なんだ!」とスッと肩の荷が下りたことを覚えています。
以前から、どこまで娘の練習に口を出してよいのか迷いがありましたが、オアシスであるのなら、そっと見守っていようと決めました。
私自身もピアノを習っていましたが、家族に誰もピアノを弾ける人がいなかったので、一切何も言われずに、好きな時に好きなだけ弾いて長続きしたことを思い出しました。
すると、「ママ、教えて!一緒に弾こう!」と娘が声をかけに来るようになり、『今は何が困っているのか』、『ピアノのどんなところに心地よさを感じているのか』が自然と分かるようになりました。
分からないところを質問できるということは、楽譜通りに弾いていないと気付けるようになったことだと親子で喜んでいます。
突然のオンラインレッス開始でしたが、細かなところまで音を聞いたり、体や指の使い方を観察してのご指導は、画面越しとは思えないものでした。
娘の心の状態や興味を的確に感じ取るコミュニケーション力、そこからレッスン内容や選曲をアレンジする柔軟さは、本当に心強く、娘からも私からも色々と質問やリクエストが止まりませんでした。
娘が「黒鍵を弾いてみたい!」とリクエストしたとき、私は「テキストはまだまだ黒鍵を弾くところに達していないし、黒鍵を弾くことを目標にがんばろう!」と言いそうになったのですが、先生はすぐさま楽譜を取り出して来るなり、「これはどうかな?」とリクエストに応えて下さいました。
ところが、その曲は32小節!普段8小節の曲を弾いていた娘なので、ここでまた私は、大丈夫かしら・・・と思ってしまいました。
先生に送る練習経過の動画は、何度も途中で止まってしまう演奏でしたので、私自身どうサポートしたらよいかお伺いしようとしたところ、「好奇心を満たす選曲ですので♡」と言われ、ハッと我に返り、オンラインレッスンの当初に決めた「娘に聞かれたら答える」スタイルを貫くことに・・・!
そんな感じで娘の練習を見守っていたら、あっという間に弾けてしまったのです。
もちろん、娘はいつもの何倍もの達成感!
娘の「やってみたい」の一声も決して逃さず、成長のチャンスに変えてくださり、娘の夢もすぐに叶いました!
普段レッスンに付き添っていなかった私も、オンラインをきっかけに付き添うようになったのですが、私自身も沢山の学びがありました。
余裕のない日常では、偏りある見方で子どものことを捉えてしまいますが、先生から娘の強みや性格を言葉にして頂くことで、娘の新たな一面を知り、娘への接し方を見直すきっかけにもなりました。
いつ再開するか分からないレッスンをひたすら待つのではなく、「週一回、先生にお会いする」というリズムを崩さず、一切のレッスンキャンセルもなく、何事もなかったかのようにZoomレッスンに移行されました。
今思えば、「空白の3か月」となることも大いにあり得たわけで、成長真っ盛りの子ども時代、その貴重な3か月を尊い時間として、成長の場を提供し続けて下さったと思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。
先生、いつもありがとうございます!!そして、これからもよろしくお願いします!