こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
先週の土曜日の朝は、雨上がりで爽やかなお天気でしたね。
出張レッスン先で咲き乱れていた花々たちも、喜んでハミングしているようでしたよ、ほらね♬
さて、早速本題に入りましょう。
当ピアノ教室では、本帰国のあとも、毎週土曜日の夜にオンラインでレッスンをずっと継続している生徒さんがおられます。
ゆあちゃんは、明るく活発な小学3年生。
幼稚園年長さんから当ピアノ教室でピアノを習い始め、あっというまに3年目に突入しました。
その間、出張レッスンからオンラインレッスンへとレッスンのスタイルが変化したものの、順調に腕を上げて
「トルコ行進曲」
「お人形の夢と目覚め」
など、リトルピアニストなら誰もが憧れる有名な曲も、華麗に弾きこなす実力がついてきました。着実に進歩しています。
レッスンで繰り返し練習していくうちに音読みにも自信がついてきました。ピアノを弾くことが楽しくてたまらないようです。
日本とシンガポールと距離が離れているけれど、毎週、ゆあちゃんとお母さん、そして時々弟くんも加わっての、ピアノを通じた愉快なコミニュケーションを、心からエンジョイしている則子せんせーです。
オンラインのピアノのレッスンと聞くと、とたんに顔をしかめる方たちがおられます。
◉先生とコミニュケーションがうまくとれない
◉手元が見えない
◉思うように上達しない
よく耳にするのは、このあたりでしょうか。
しかし、これらは全てテクニカル面の問題なので、実は講師側の工夫と知識で解決することが可能です。
言い換えれば、先生の「情熱と愛情と技術があればクリアできる」ということ。
オンラインだから必然的に起こってしまう弊害ではないのです。
そもそも、なぜ、これらの問題が発生するかというと
教える側、教わる側の双方が、対面レッスンとオンラインレッスンを同じ次元でとらえ、本質を理解していないから。
オンラインレッスンは、対面レッスンとは全く別のものという認識のないまま、そのまま当てはめようとしていることが原因なのです。
オンラインレッスンは「ビデオ通話」とは違います。そのため、指導には様々な準備も必要ですし、あまり知られていませんが、実は相当体力を使います。
身振り、手振りをオーバーにして
おーきな声で
話をしないと、画面の向こうの生徒さんに、うまく伝わらないからです。
レッスンでは視線をそらさず、常にじっと生徒さんのことを見つめていることも大切です。安心してもらうためには、こまめな声かけも重要。
「見てるからね」
「ちゃんと聴いてるよ」
普段使わない「視覚に訴えるコミュニケーション」も駆使します。コツは
実年齢マイナス2歳のつもりで接すること。
オンラインレッスンデビューでは、慣れないことにどう反応したらいいのか戸惑う生徒さんがほとんどです。だからまず、そこを理解して寄り添い、気持ちをほぐしてもらうことがファーストステップ。
笑顔が見えたらG0サインの印。子どもはすぐに順応して、グングン力を発揮します。
画面越しだからこそ、感性のアンテナをピーンと伸ばして、普段は眠っている能力も総動員させて、え?!っと驚くような進歩を急に遂げることもあるので、子どもの力をみくびってはいけません。
焦らずにどっしりと構えて、我が子を信頼して、手助けは最小限にすることも、オンラインレッスンを成功させる秘訣ですよ。
ちゃんとひとりでやり遂げることができるのです!
一方で、オンラインレッスンには、接続の問題など、どうすることもできない事態が起こることもありますが、あらかじめ対策を講じておけば気持ちに余裕をもって臨むことができます。
楽しみにしていたお出かけの日に、もし雨が降ってしまっても大丈夫なように、前もって悪天候のことも想定したスケジュールを組んでおくようなイメージというと、わかりやすいでしょうか。
コロナ禍のいま、出張ピアノレッスンにも【リスクヘッジ】は欠かせません。
【リスクヘッジ】とは、起こりうるリスクの程度を予測して、リスクに対応できる体制を取って備えておくことです。ところで
みなさんは、コロナ禍の現在だからこそ、対面レッスンよりもオンラインレッスンが優れている点があることをご存知ですか?それは
レッスンの時、マスクなしでお互いの顔を見ながら対話ができること
◆子どもが物心ついてから常にマスク姿、モヤモヤする
◆表情が読めないことで子どもの発達に影響がないか不安
これはNHKが行った子育て世代へのアンケートに寄せられた回答の一部です。
100を超える回答のうち特に多かったのが、コロナ禍で人との接触が減る中、子どもの発達を心配する声だったといいます。
なかなか外出できず、友達と遊ぶ機会も減り、しかもみんなマスク姿…
コミュニケーションの機会が減る中、子どもの発達を促すために大人は何を心がけたらいいのでしょうか。
コミュニケーションの機会が減る中では、周囲の大人が、意識的に表情を豊かにつくることが大切。
そう指摘するのは、子どもの脳の発達を研究する、京都大学の明和政子教授です。
明和教授によると、ことばや感情を理解する能力は小学生になるころまでの「脳発達の感受性期」に特に成長するといいます。
子どもたちは、相手の豊かに動く表情を見て、それをマネすることで相手の心を理解していくのだそうです。
さらに明和教授は、リアルな会話だけではなく、テレビやネット動画を見せているときにも大人にできることがあるとお話されています。
登場人物が笑ったり泣いたりしているシーンでは、子どもをだっこするなどふれあいながら、「あの人笑っているね、楽しそうだね」と教えてあげるのが効果的だといいます。
「ただ見せるだけでは一過性の興奮や刺激をもたらしますが、効果的な刺激にはなりません」
触れ合うことで子どもは心地よさを感じ、脳と心の発達に効果的な働きかけになるというのです。
子どもはことばだけでものごとを理解しているのではなく、親の真剣さや愛情を少しの声色から読み取ります。それがなによりのコミュニケーションになるといいます。
恵泉女学園大学 大日向雅美学長いわく
「子どもってものすごい力があるんです。コロナ禍で、なくなったものを嘆くよりも、それに代わるものをどうやって私たち大人や社会が子どもたちに与えることができるかが重要だと思います」
こうして専門家の先生方のご意見を読んでいくと、コロナ禍で変化を余儀なくされた、子育てをめぐる環境ですが
コミュニケーションの機会が減る中で子どもの成長のために何が必要なのか、大人たちがしっかり向き合い、対策を講じ、最適な環境を整えるために努力することが最も大切なのだと、改めて感じます。
大人が何を与えることができるかも重要ですが、ちゃんつかみとれるように背中を押して支えてあげれば、子どもは自分自身でつかむことができる。
そう、与えるというより示してあげるということも大切ですね。
刻々と状況が変化する昨今ですが、タイムリーな情報を収集しつつ、ピアノ指導者として今、何ができるのか、これからも真剣に考えながら、対面、オンライン、それぞれの利点を活かし、日々のレッスンやイベントにアイデアを反映させるべく研鑽を積んでいきたいと思います。
ゆあちゃんは現在、お母さんとの連弾にも挑戦中です♬
「パイレーツ オブ カリビアン」は、リズムが複雑でテンポも速いので、一筋縄ではいかない手強さがありますが、途中ヒヤっとする場所があっても、ラストは必ず息ピッタリなのは”さすが母娘”と、いつも感心します。
譜読みを終えて弾き込みの段階に入り、いよいよ仕上がりが目前に迫ってきました!
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。
シンガポールは日本とピアノ教室の事情が異なり、法律により、講師の自宅でお教室を開講することは認められていません。
当ピアノ教室は、シンガポール政府の定めた法律を遵守した、講師が生徒さんのお宅に出向いてレッスンを行う、出張ピアノ教室です。