こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室 fairy wish creation
講師の 塚越 則子です。
おとといの朝目覚めると、頭の中に、J-POPの、ある歌のメロディが流れていて、なぜか
明日レッスンのEちゃん、Yちゃんのママに私はこの曲を弾く
と、確信めいた思いが駆け巡りました。
こんなことは初めてです。
私は特にスピリチュアルに傾倒しているわけではなく、予知能力なども持ち合わせていませんが
目に見えない「音」という存在を扱っているせいか、普段から、ちょっぴり勘が鋭い部分があるかもしれません。
おとといは、別の曲を2時間ほど練習しているうちにタイムオーバーになり、すっかりそのことを忘れて過ごしました。
そう、翌日の朝、親戚から、ある報せを受けるまでは。。。
5年前、乳がんを克服し、その後順調に健康を取り戻していたはずの、同い年で、幼い頃からずっと一番親しい間柄の従姉妹が、数ヶ月前に再発したかと思うと、あれよあれよといううちに悪化の一途をたどり、別れも告げず旅立ってしまいました。
受け入れがたい現実に直面し、混乱した思考で真っ先に思ったのは
こんな状態で、果たして私は、今日一日、普段通りに過ごし、きちんとレッスンができるだろうか
ということ。
不安でたまらなくなり、昨日の全ての出張レッスン予定の保護者の方々にメッセージをお送りし、事情を書いて
もし、不自然な点があったらご容赦いただきたい旨を伝えました。
ひとしきり泣いたあと取り掛かったのが、おとといの朝、頭の中で鳴っていた曲の練習です。
楽譜は手元にありませんので、YouTubeで音源を聴きながら音を拾いました。
夢中で練習をしました。
きちんと弾かなければ!
その思いに、どれだけ救われたことか。
練習に一心に打ち込むことで気持ちを立て直し、仕事に向かう力が徐々に湧き上がってきたのです。
私は、この曲を、Eちゃん、Yちゃんのママに歌っていただくと決めていました。
前の週、このアーティストの曲を、昔カラオケで好んで歌っていたと聞いていたからです。
えー!
と驚きながらも、全力で熱唱してくださったMさんのお気持ちが、痛いほど伝わってきました。
帰りがけには、こんなギフトも。
ご自身で、お顔を書き込んでくださったのだそうです。
他のレッスン先でも、私は保護者の方々の、さりげない優しさに胸がいっぱいになりました。
みなさん一様に、私の心に寄り添うような暗いトーンのお召し物だったからです。
もしも音楽の神様がいるとしたら、私には伝えたいことがあります。
愛して欲しいなんて贅沢はいいません。
たくさんの仲間たちが、音楽で身を立てたいと憧れ、血の滲むような努力をしても、胸に抱いた夢を叶えられず、悩み苦しんだ末に別の世界に進むと決断する姿を見てきました。
私は決して器用なタイプではないし、秀でた才能があるわけでもないけれど、自分が望むまま、音楽一筋を貫いてこられたということは、おそらく何か、自分に課された使命があることの証であり、天の采配ゆえなのでしょう。
それが一体何なのか
知る由もありませんが
ただ、これだけは自信を持って言えます。
今までも、これからも、あなたに恥ずかしくないように、あなたの期待に応えられるように精一杯努力し、力の限り生きていくと。
佳枝ちゃん
いま、どこにいるの?
私が見えてる?
声が聞こえてる?
悔しいよ、すごく。
でもラクになったなら、それでいい。
だって、また会えるんだよね、私たち。
昨日の午後、レッスンの合間に、今夜18:00からお通夜、明日、正午から告別式の知らせを受け、深夜のフライトで飛べば、この世での最後のお別れに、まだ間に合うと悩み抜きましたが、「いいよ、いいよ、則子ちゃん」という声が何回も耳元で聞こえたような気がしたので、今日は、いつもどおりの土曜日を過ごすことにしました。
未練はありません。
さぁ、がんばっていってまいります!