こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
先日、もと同僚の音楽仲間から突然、こんなメッセージが届き、一瞬考え込んでしまいました。
《有名》の基準というか、定義がよくわからなくて、どう返信をしたらよいのか迷いました。
なぜ、この質問をしているのか、その理由や背景にも触れていなかったので、頭の中には
❓
がクルクルと浮かんでは消えるばかり。
そのように返信をしたところ、とある場所で、この方に最近会ったらしく、次のメッセージには
《シンガポール人のデザイナーで、東京オリンピック2020のデザインに関係したり、ルイ・ヴィトンとコラボなどをしたりしているらしい》との説明が添えてありました。そしてさらに
知っている方ですか?
と質問が続きました。
無知を曝け出すようでお恥ずかしい限りですが、デザイン業界は畑違いなので事情に精通しておらず、このアーティストの方を存じ上げていません。
今後、どこかで知る機会があるかもしれませんが、現時点では
◆まだ実際の作品を見たことがなく
◆プロフィールだけの情報
なので、イメージもわかず、特にピンとくるものはないというのが正直なところ。
きっと、これからの方なのでしょうね。業界内ではすでに名の通った方なのかもしれませんが。
ルイ・ヴィトンとコラボレーションをしている世界的アーティテストというと、村上隆さんや草間彌生さんを思い浮かべます。
今期も、ルイ・ヴィトンのショップは、草間彌生さんによるデザインの色鮮やかな水玉模様で華やかに彩られており、そばを通り掛かるだけで気持ちが一気に華やぐのを感じます。
世界の表舞台でトップを走り続け、華々しく活躍されている日本人の方々の存在は、海外に住む私たちの誇りでもありますね。
何を隠そう、日本を離れて30年の私は、世間で知られている【日本国内の有名人たち】の情報に関しても疎いことを日頃から自覚しています。
しかし、自分が長年身を置いている【鍵盤業界】の【有名人】に限っては、みなさんよりも少し詳しいと胸を張って言えます。
前置きが長くなりましたが、ここからは、自分の唯一の強みを活かして(笑)
鍵盤業界に的を絞り、有名人のお話を進めていきたいと思います。
エレクトーン界のレジェンド、平部やよいさん。
エレクトーンを習った経験がある、または、鍵盤楽器に関わる仕事をしていて、この方のお名前やご活躍をご存知ないならば、完全にアウトといっても過言ではないでしょう。
それくらい、平部やよいさんは、鍵盤業界において超がつく有名人で、特にエレクトーンの世界で長年大活躍されている偉大な方です。
ちなみに、1980年レイクブラシッド冬期オリンピックでの渡部絵美さんの演技曲「クリスタルファンタジー」は、平部やよいさんの作編曲です。
平部やよいさんは私の高校時代のエレクトーンの先生でもあります。
そのころの私は、やはり、エレクトーン界の大スターのお1人である、セキトオ・シゲオ氏に師事していましたが
ヤマハから、現役のトッププレイヤーであるこの人「平部やよいさん」に教えてもらいなさいとの指示を受け(自作の作品の系統が似ているため)幸運にも指導を受けることができました。
平部先生は、国内外で数々のコンサートをこなし、大変ご多忙でいらっしゃるため、レッスンは不定期で、日曜日になることもありましたが
そんな時は決まって父が車で自宅のある横浜から、レッスンスタジオのヤマハ目黒センターまでの送り迎えを買って出て、レッスンを終えた後は、平部先生を、アクセスしやすい渋谷駅や、次の仕事先の現場までお送りしていました。
素顔の平部先生は、飾らないお人柄で、ご自身の作品の雰囲気を彷彿させる可憐で可愛らしい女性です。後進の指導にあたりながらも業界トップでご活躍を続けておられる現在も、きっとそのままのお姿でおられることでしょう。
平部やよいさんの最新情報はこちら。
時代を超えた恩師たちのご活躍に感動。
今回、久しぶりに、恩師でのお一人である、セキトオ・シゲオ先生について、最近のご活躍の様子を知ろうとネットで調べてみたところ新事実を発見して驚いています。
セキトオ・シゲオ先生の1980年代の作品は今、世界中の音楽マニアたちから熱い注目を集めており、中古レコードの市場でも値段が高騰していて、とても入手しづらいのだそうです。
試しにメルカリを覗いてみると…..
ヤフオクでは、こんな感じ。
楽譜も出典されていて高値がついているのがわかります。
私はセキトオ先生のアルバムや、エレクトーンの曲集を全て持っており、それらはセキトオ先生ご自身からプレゼントしていただいた、大切なお宝たちです。
改めてセキトオ先生との出会いを思い出しています。
作曲のレッスンに赴いたヤマハ日吉センター(現在はもうありません)のスタジオで、セキトオ・シゲオ先生が、人気エレクトーンプレイヤー「塚山エリコ」さんのレッスンをしているのを偶然目にした母が、レッスンを終わるのを待ち伏せて、突然先生に駆け寄り
「私の娘もご指導いただけないでしょうか」
と直談判をし
「子どもは教えない」
と断られたものの、めげずに何週間もお願いを繰り返して、ようやくお弟子入りを認めていただいたという経緯がありました。
レッスンは、とてもとても、とても厳しかったことを覚えています。当時小学6年生だった私は、泣きだしたいのを堪えていたこと数知れず。
特に指摘されたのは「休符の扱い」と「音の最後の始末」。
これについてはまた別の機会にお話ししたいと思いますが、「プロの音のこだわり」について、痛いほどに強く実感したのは、セキトオ先生のレッスンが初めてでした。一言でいえば
とにかく繊細で鋭く、妥協を許さない
しかし一旦鍵盤を離れると、常にとても優しく、温かく接してくださっていたことを覚えています。
今回、セキトオ・シゲオ先生の昭和時代の音楽が世界から脚光を浴びている事実を知り、とても嬉しくなった私は、すぐにお線香を焚いて、母に伝えました。
「ほらね、やっぱり私の目に狂いはなかったでしょ」
そんなふうに得意げに語る母の口調が耳元で聞こえてくるようです。
今日は少し遠回りをして、母の好きなクロワッサンを買って帰りました。
あとでセキトオ先生のアルバムを一緒に聴いて、一緒に昔を懐かしみたいと思います。
最後にご紹介する曲は、私が一番最初にご指導いただいた曲。セキトオ先生の演奏と同じアレンジで弾きました。
数え切れないほど練習したので、40年以上経った今でもメロディもアドリブもバッキングもベースラインも全て忘れずに覚えています。
みなさんも素敵な週末をお過ごしくださいね。
手厚くきめ細やかなピアノ指導で、シンガポールの駐在員日本人ご家族との信頼の絆を築いて30年。
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、300人以上の生徒さんたちを育て上げた経験を持つ、シンガポールで一番長い指導歴の日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。