こんにちは。
シンガポールの出張ピアノ教室
fairy wish creation 講師の
塚越 則子(つかごし のりこ)です。
昨日の最終レッスンは、大人ピアノのNさん(30代女性)でした。
改めて思い返してみると、Nさんが当ピアノ教室でレッスンを始められてから、すでに1年以上が経過していることにふと気づきました。
「ピアノレッスンお帰りなさい組」さんであるNさんのレッスンに初めて伺ったのは、昨年の7月です。
シンガポールの出張ピアノ教室/大人ピアノ新入生のレッスンで懐かしのエリアへ。
あの頃はまだ、Nさんのお腹の中にいたYちゃんも、もうすぐ満1歳のお誕生日を迎えます。
時が経つのは、本当に早いですね!
レッスンを始めた頃
「しばらくしたら息子にレッスンをお願いしたいのですが、まず私から」
とおっしゃり
「メインは息子です」
とお話されていたNさんですが
「Sくん(4歳になったばかり)は、まだもう少し時期を待ったほうがよさそうですよ」
と、昨日のレッスンでアドバイスをお伝えすると
私の方が、ピアノにすっかりハマってしまいました
と、大笑いされていました。Nさん、知らないうちに、まんまとピアノの魅力に引き込まれてしまいましたね、ふふふ(笑)
フルタイムでお仕事をされており、オフィスでの勤務に加えて時には日本への出張もある、超多忙なNさんですが、ヘルパーさんの助けを上手に借りながら、ピアノと過ごす「自分時間」を確保されています。
ピアノに向かう時間は「安らぎの時間」だとのこと。
とはいえ、ゆる〜く弾いているわけではないなというのは音を聴けば瞬時にわかります。
昨日のレッスンでは、現在練習中の「悲愴(ベートーヴェン)」の第2楽章が、先週のレッスンに比べて、格段に良くなっていることに、単なるビックリを超えて「驚愕」でした。
❤︎主旋律が際立っているし
❤︎懸念事項だったペダリングが上達しているし
❤︎中間部の盛り上がりが、ノーミスでバッチリ決まっているし
❤︎ラストのピアニッシモが、うっとりするように美しい!
Nさんの最大の強みは、アドバイスの一つ一つを毎回真剣に聞き、自分のものにして、吸収していこうという向上心、そして素直さです。
ピアノの指導には順番があります。その場の思いつきで「気がついたこと」「目に付くこと」に反応して指摘するのではありません。
優先順位に沿って、系統立てて説明をして、着実にできるような具体的な方法を用いて導いていく。これがプロの指導です。
大きな曲になればなるほど、長期の指導方針を慎重に立てています。もちろん、生徒さんの技量や練習量、伸び代にあわせて微調整をすることは欠かせませんが、一回ずつで完結、行き当たりばったり、というのはありません。
ピアノの上達への道は長期戦です。指導も長いスパンで成長を見据えて取り組んでいるのです。ただ、その一つ一つの詳細をいちいち説明することはありませんので、もちろん水面下での話ですけれどね。
「これをまず直さないと次に進めませんよ」というところから一つ一つ順を追って伝えていきますが、Nさんの素晴らしさは、そこに特化した練習に取り掛かるのはもちろんのこと
何の気なしに話した「こうすると、もっといいですよ」と、雑談めいてサラリと話した内容も、聞き逃さないで実行に移すことです。
アドバイスを普段の練習に取り入れたことで、思いがけず上達の手応えを感じて納得するといったことも、たびたびあるようで、今回も
自分の演奏を録音してみました。
と伺い、思わず感歎の声を上げてしまいました。
やっぱりそうでしたか!
自分の欠点を自覚するのに一番効果があるのは、なんといっても自分の演奏を録音して客観的に聴くことですが
その練習は「見たくないもの」「触れたくないもの」を直視することを意味し、精神的な痛みを伴って、実はちょっぴりプライドも、えぐられます。そして、もれなく落ち込みます….(←私も、もちろん経験者の1人)
だから、大抵みなさん嫌がる
それをよく承知しているから強くプッシュをしなかったのですが、Nさんは、うまくなりたい一心で、あえてそこに飛び込んだようです。
出来そうなことだけを選り分けて取り入れるのではなく、言われたことを、無条件に全てやってみる!
これは成功の秘訣でもあります。ピアノに限ったことではありませんが、その道のプロは、想像よりもはるか広く、深い視点から、必要なことだけを吟味して伝えるものだからです。
ピアノはNさんの勇気をしっかりと受け止めてくれました。
バッチリ練習の成果が出て、劇的な変化を実感したNさんは、さらにピアノとの友好関係を強固なものにしたようです。
Nさんの優しい音にも惹かれています。
レッスンの冒頭に「いいことがありました」と伝えてくれたエピソードは、ゴルフ仲間のメンバーさんが、この1か月ほどの期間で、立て続けにホールインワンを出したことでした。
まるで自分のことのように、友人の快挙を「すごいでしょ?!」と大喜びで得意げに話すNさんを見て
かわいいな♡ だからあったかくて優しい響きが出せるんだわ。
と、心に明かりがともった、則子せんせーです。自分、自分、では、こうはいきません。音は正直ですからね。
Nさん、幸せのお裾分けをありがとうございます♬
練習は、譜読みが終わり、これからは「色付け」のレッスンに入ります。
早くも次の目標が定まっているNさん。
美しい2楽章を制覇した次は、情熱的な1楽章に挑戦しましょうね!
頑張ることを楽しむ心を育てる
当ピアノ教室のレッスンは、新時代にふさわしい、ワンランク上の心と音楽を学ぶレッスンです。
ピアノを学ぶことを通して、これからの時代を生きるために必要な「人間力」を育てます。
当ピアノ教室は、シンガポールで最も長い指導歴を持つ日本人のピアノの先生が主宰している出張専門のピアノ教室です。
1992年来星。シンガポールPR(永住権)保有者。